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知ってトクするシゴトの韓国語

ハイ・キャリアの韓国語コラム。アイケーブリッジ外語学院の幡野さんがお届けする、日常生活やビジネスシーンの活き活きとした韓国語表現集。 旬の話題や、日本語と比較したときの興味深さなど、多彩な内容です。

第2回 「ご案内可能だが、努力要」の訳(わけ)

当校の韓国語「通訳翻訳プログラム」の受講を希望される方には、必ずレベルチェックテストをお受けいただいています。

日→韓、韓→日の、時事的な記事の翻訳、そして文章の音読(このとき、アナウンサーになったつもりで、と申し上げます)、そして会話インタビューです。音読とインタビューは、ノンネイティブ言語で行います。翻訳は、語彙の豊富さも拝見させていただいているので、辞書持ち込み不可です。

レベルチェックの結果は、
1.充分ご案内可能
2.ご案内可能だが、努力要
3.ご案内不可能
の3段階で出させて頂いています。

実はこの中で、1と3に属する方は少なく、圧倒的に2の方が多いです。「ご自身次第です」なんて言うと、「曖昧な判断を下す学校だ」なんて思われるかもしれませんので、理由をお話させていただきましょう。2の方は、以下のA~Cの条件をクリアできれば、効果的に授業を受けていたくことができると思います。

A:知識、語彙を増やす課程での障壁を乗り越えられるか
B:発音を徹底的に改善する意思があるか、改善できるか
C:絶対有能な通訳になりたいという目的意識を持続できるか

まずAに関してですが、通訳訓練を行うにあたり知識力と語彙力がやや不足するのでは、と懸念される場合2になります。第一回のコラムでも申し上げたように、通訳訓練は様々な社会的、国際的話題に触れながらこれらの能力を養っていきますが、当然のことながら、興味の薄い分野、面白みを感じない内容も出てきます。そしてそういう話題は余計に難しく感じ、読むのが億劫になりがち。これを乗り越えられるか。「こんなもの読んでも仕方がない」「役に立たない」と思わず、どんな題材でも好奇心を失わず読み込み、新しい語彙を覚えていけるかが重要です。

次にBです。日本語ネイティブの方に限った話をさせていただくと、検定試験の上級レベルを持つ方でも、発音の音変化(激音化、濃音化、鼻音化など))が頭に入っていない、もしくは実現できていない方が多いです。例えば、「16日」「한국뉴스」「발견했다」などを、「シpユギル」「ハングkニュス」「パrギョンヘッタ」と読まれる。正しくは「シmニュギル」「ハングンニュス」「パrギョネッタ」ですね。

発音に関して自身のブログに書かせて頂いたことがありますが(「発音に関する私のホンネ」)、外国語を話すというあらゆるシチュエーションや、与えられた役割によっては、多少発音が良くなくとも、その他の要因で通じさせることもできると思っています。

しかし、「通訳の訓練をしよう」「これから通訳者になろう」という方は別で、人に言葉を聞かせる仕事なのですから、発音はやはり良くないといけないと思います。

でも、上級者になって発音を直すというのは意外にも大変で、仮に指摘を受けその場では直っても、大抵の方は次に同じ単語が出てきたらすぐに間違った元の発音に戻ります。

本当に発音を良くしたいなら、指摘してもらうだけでなく、発音のコツや音変化の理論を学びなおし、鏡を見ながら口の形や口の中にまで意識を及ぼし、たくさん音読・録音し、どこが悪いか客観的に分析し、無意識的に正しい発音が出るようになるまでチェックを怠らないという流れで練習に練習を重ねることが必要です。これができるかどうか、どこかで「通じているから不便ない」と思ってしまわないか。

そしてC、モチベーションの維持ができるか。一概には言えませんが、日本でも韓国でも一般的な方法で韓国語を初級から学習し、上級に達した皆さんは「褒められながら」育てられてきたと思います。

しかし、通訳の訓練は必ずしも褒められることばかりではありません。時には耳が痛くなるような辛く厳しい指摘を受けることもあります。上級者になってもそんな指摘をしてもらえる機会があることは有り難いことだと思いますが、ちやほやされて育てられてきた韓国語学習者の中には、それに耐えられない方も少なくありません。

でも、そこで歯を食いしばって頑張れるのは、「ぜったい通訳者になりたい」という目的意識やモチベーションがあるからです。それに付随し、指摘を自身の問題と捉えることのできる素直さも大切です。

以上、長くなりましたが、ある程度のレベルに達したあと、さらに可能性を広げることができるかどうかはご自身次第です。頑張りましょう!


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プロフィール

幡野泉

幡野泉さん
アイケーブリッジ外語学院」代表および「All About 韓国語」ガイド。 1998年、韓国・延世大学校韓国語学堂修了。同年コリア・ヘラルド新聞社主催「第33回外国人韓国語雄弁大会」にて最優秀賞・文化観光部長官賞受賞。 2004年に「シゴトの韓国語講座(現・アイケーブリッジ外語学院)」を開設。 同年、延世大学校韓国語教師研修所 第20期研修過程修了。 2016年 韓国雄弁人協会主催「第21回世界韓国語雄弁大会」にて国務総理賞受賞。 著書に『明日から使えるシゴトの韓国語』(アルク)、『シゴトの韓国語 基礎編応用編』(三修社)、『リアルな表現が話せる!韓国語フレーズブック』(新星出版社)などがある。 2010年の中国語講座開講をきっかけに中国語の学習を開始し、2014年にHSK(新漢語水平考試験)最上級6級で181点獲得(合否なし)。 2015年 第32回全日本中国語スピーチコンテストにて第2位入賞。 2016年NHK World Chinese主催 第3回中国語ラジオパーソナリティコンテストにて会場賞を受賞。

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