INTERPRETATION

第45回 For real

木内 裕也

Bazinga!

 中学校で、「本当?」と驚きを示す表現としてReally?を習った人は多いでしょう。その時、先生から、「語尾は上げ調子で言いましょう」と教わったのではないでしょうか? 最近気づいたのですが、あまり上げ調子でReally?という人に出会う機会はありません。まず、Really?という表現自体、相手の言うことを疑っているようで失礼だ、とする考えもあります。また、実際に「そんなことがあるんだ」という意味でReally?と言っても、その時は上げ調子ではなく、平坦な調子で発言されます。

 

 若者(特に男性)と話をしていると、上げ調子のReally?の代わりに、For real?と上げ調子で言う人が多くいます。これは単純に「それは知らなかった」という意味で、相手の言うことを疑っているというわけではありません。ビジネスで使う表現ではないですし、若者の表現なので、あまり外国人が使う機会は多くないかもしれませんが、耳にして意味を理解できることは大切かもしれません。

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木内 裕也

フリーランス会議・放送通訳者。長野オリンピックでの語学ボランティア経験をきっかけに通訳者を目指す。大学2年次に同時通訳デビュー、卒業後はフリーランス会議・放送通訳者として活躍。上智大学にて通訳講座の教鞭を執った後、ミシガン州立大学(MSU)にて研究の傍らMSU学部レベルの授業を担当、2009年5月に博士号を取得。翻訳書籍に、「24時間全部幸福にしよう」、「今日を始める160の名言」、「組織を救うモティベイター・マネジメント」、「マイ・ドリーム- バラク・オバマ自伝」がある。アメリカサッカープロリーグ審判員、救急救命士資格保持。

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