INTERPRETATION

第49回 Bail

木内 裕也

Bazinga!

 時事用語として、政府が企業に財政援助をすることをBailoutと呼びます。Bail out loanは救済融資と訳されたりもします。アメリカでも、自動車産業に対して救済援助が行われたのは、数年前のことです。また、Bailだけだと「保釈金」という意味にもなります。動詞で使えば、「救い出す」「逃れる」の意味。どちらかというと、時事用語や、やや難しい単語というイメージがある単語ですが、実際にはカジュアルに使われます。

 仕事の義理で会合やパーティーに行った際に、顔だけ見せて早めに退散、というのはBailです。I will try to bail from the party early.と使えます。I’m going to bail now.と言えば、単純にI’m going to leave.の意味。友達と待ち合わせをしていたのに、寸前になって「今日は会えない」と連絡が来れば、それはMy friend bailed on me.です。Ditchという単語も、同義語で使えますから、I got ditched.でも同じ意味です。連絡も無く、待ちぼうけをさせられた場合は、He stood on me.と、Stand onという熟語を使えます。

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木内 裕也

フリーランス会議・放送通訳者。長野オリンピックでの語学ボランティア経験をきっかけに通訳者を目指す。大学2年次に同時通訳デビュー、卒業後はフリーランス会議・放送通訳者として活躍。上智大学にて通訳講座の教鞭を執った後、ミシガン州立大学(MSU)にて研究の傍らMSU学部レベルの授業を担当、2009年5月に博士号を取得。翻訳書籍に、「24時間全部幸福にしよう」、「今日を始める160の名言」、「組織を救うモティベイター・マネジメント」、「マイ・ドリーム- バラク・オバマ自伝」がある。アメリカサッカープロリーグ審判員、救急救命士資格保持。

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