INTERPRETATION

第123回 「そんなの簡単」

柴原早苗

すぐ使える英語表現

as easy as 123 そんなの簡単

A: Smartphones seem difficult. (スマホって難しそう。)

B: Why? It’s as easy as 123!(なぜ?そんなの簡単だよ!)

本コラムも今日で123回目となりました。そこでごろ合わせとして今日はas easy as 123をご紹介しましょう。「そんなの簡単」という口語表現です。ほかにもas easy as ABCといったフレーズもあります。日本語では「チョチョイのチョイ」や「朝飯前」などと言いますよね。今風に言うならば「超~簡単!」といったところでしょうか。

日本語ではたとえば「社会学のイロハ」と言いますが、英語でも「イロハ」、つまり「基礎」に当たる言葉をABCで表現します。ちなみに大学1年生向けの初級コースは英語で”101″と言います。たとえばGeography 101と言えば、地理学の授業でも初級コースを指すのですね。この由来は1929年にアメリカのバッファロー大学が履修要綱でそのような数字を割り当てたことが始まりだとされています。英語ではone-oh-oneと発音します。

ところで「朝飯前」のもう一つの同義語に「おちゃのこさいさい」があります。漢字では「お茶の子さいさい」です。「お茶の子」はお茶うけに出すお菓子などのことで、「簡単に食べられるもの」という意味です。「さいさい」は囃子言葉で軽快さを表します。そういえば英語でもIt’s a piece of cake.と言いますよね。どちらも甘いものが使われているのが興味深いところです。

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記事を書いた人

柴原早苗

放送通訳者。獨協大学およびアイ・エス・エス・インスティテュート講師。
上智大学卒業、ロンドン大学LSEにて修士号取得。英国BBCワールド勤務を経て現在は国際会議同時通訳およびCNNや民放各局で放送通訳業に従事。2020年米大統領選では大統領・副大統領討論会、バイデン/ハリス氏勝利宣言の同時通訳を務めた。NHK「ニュースで英語術」ウェブサイトの日本語訳・解説担当を経て、現在は法人研修や各種コラムも執筆中。

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