INTERPRETATION

第131回 「よそよそしい態度」

柴原早苗

すぐ使える英語表現

give the cold shoulder to …  ~によそよそしい態度を見せる

Have I done something wrong? I don’t know why he gave the cold shoulder to me.

(何か悪いことしたのかしら?なぜ彼がよそよそしい態度をとるのかわからないわ。)

今回ご紹介するのはgive the cold shoulder to … (~によそよそしい態度を見せる)です。giveはturnやshowで置き換えることもできます。cold shoulder 自体は話し言葉で「冷たい態度、冷遇、無視」という意味です。語源は19世紀の文学作品とされていますが、具体的にどの作品が最初にこのフレーズを用いたかは定かでありません。日本語では「冷や飯を食う」と言いますので、「冷たい」という意味では共通点がありますよね。なお、「~から冷遇される」はget the cold shoulder from … となります。

ところで英語圏では「わからない」という意味を示すボディランゲージとしてshrug one’s shouldersという表現があります。これは両肩をあげ、手のひらを上に向けて両手を広げる動作です。日本語では「肩をすくめる」と訳します。ほかにもshoulderを用いたフレーズではrub shoulders with …(有名人などと交わる)、a shoulder to cry on (悩みを聞いてくれる人)、put one’s shoulder to the wheel(本腰を入れて仕事などをする)などがあります。

最近私は肩甲骨の痛みによる肩こりがあり、整体院のお世話になっています。「肩がこる」はhave stiff shoulders、「肩甲骨」はshoulder bladeです。「肩甲骨」は医学用語ですとscapulaまたはomoplateと言います。漢字なら部位がわかりますが、英語は難しいですね。その都度暗記です。

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記事を書いた人

柴原早苗

放送通訳者。獨協大学およびアイ・エス・エス・インスティテュート講師。
上智大学卒業、ロンドン大学LSEにて修士号取得。英国BBCワールド勤務を経て現在は国際会議同時通訳およびCNNや民放各局で放送通訳業に従事。2020年米大統領選では大統領・副大統領討論会、バイデン/ハリス氏勝利宣言の同時通訳を務めた。NHK「ニュースで英語術」ウェブサイトの日本語訳・解説担当を経て、現在は法人研修や各種コラムも執筆中。

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