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第4回 Net loss carried forward

 みなさま、こんにちは。

 本日まで3回にわたって所得税の計算体系と青色申告の申請と特典についてご説明させて頂きました。青色申告の特典については本日説明させて頂く、「純損失の繰越控除」で最後になりまして、次回からテーマを変えさせていただきます。
 それでは、本日もよろしくお願い致します。

 今まで説明させて頂いた通り、所得税の計算体系については下記の通りになります。
   第一段階:収入-経費(-青色申告特別控除)=所得(A)
   第二段階:(A)-所得控除(扶養控除とか基礎控除とか)=課税所得(B)
   第三段階:(B)×税率=年税額(C)
   第四段階:(C)-源泉徴収税額(予め天引きされた税金)=申告納税額(D)

 上記の(A)の所得がマイナス(赤字)になった場合、その赤字を翌年以降3年間持ち越すことができるのが「純損失の繰越控除」という制度になります。
(ここで念のための補足なのですが、青色申告特別控除は収益-経費がプラスになる場合のみそのプラスの金額を限度に使えます。したがって青色申告特別控除額で赤字を増やすことはできません。)

 この制度は、その純損失が生じた年の確定申告を青色申告で行っていることと、その後繰越控除を行う年まで連続して確定申告書を提出していることが要件になります。
 
 毎月決まった日に、必ずお給料が振り込まれてくる給与所得者と違いまして、フリーランスは時として収入が不安定になります。病気になって受注した案件を納品できなくなることもありますし、得意先が不景気になって突然仕事を受注できなくなることも事業を営んでいれば当然あると思います。それで所得がマイナスになっても、白色申告だと「今年は所得がマイナスだったので納税は発生しなかった。」で終わってしまいますが、青色申告でしっかり損失を申告しておくことで、来年以降の税金も安くすることができるのです。 
 
 また、所得がマイナスになった年が青色申告で、その前年も青色申告をしている場合には、その損失の金額を前年に繰戻して、前年の納税額から還付を受ける「純損失の繰戻還付」という制度も見逃せない特典になります。

 今回まで説明した青色申告の所得計算の特典をまとめると下記の4点になります。
  ①青色申告特別控除(複式簿記なら65万・簡易帳簿なら10万)
  ②減価償却の特例(30万円未満の固定資産の一括費用処理)
  ③青色事業専従者給与の経費算入
  ④純損失の繰越控除

 フリーランスはどちらにしてもご自身で所得を算出しなければなりませんが、白色申告と簡易帳簿を付ける青色申告とでは手間はほとんど変わりませんから、青色申告の申請が未だの方は節税のためにも青色申告を検討してみてください。

本日はここまでとさせて頂きます。
読んで頂きありがとうございました。

                   税理士法人青山アカウンティングファーム
                   関 友貴


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プロフィール

税理士法人青山アカウンティングファーム
http://www.aoyama-af.or.jp/pc/
税理士 関 友貴さん

2005年 都内会計事務所にて法人税、所得税の一般税務会計業務に携わる。
2006年-2009年 4大会計事務所の一つであるKPMGにて上場企業、国内外資系企業、海外法人の税務に携わる。
2009年-現在 松本憲二税理士事務所(現税理士法人青山アカウンティングファーム)にて中小企業経営のトータルサポート・上場企業の税務のほか、弁護士・外国人・通訳者等の個人確定申告に携わる。
2010年より株式会社テンナイン・コミュニケーションを担当。