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通訳・翻訳者リレーブログ

天使と悪魔と毒と、黒色だけど黒色ではないかも知れない黒色の話

[2017.01.17]投稿者:ぺこたん

昔々あるところに、AちゃんとPちゃんという、とっても可愛い少女がいました。ふたりはとっても仲良しで、いつも一緒にあそんでいました。

そんなある晴れた日、
少女Aは学校の黒板を見つめながら、少女Pにしんみり呟きました:

「この黒色はみんな何も疑わずに黒色だと思っているけど、でもそれはみんなに黒色だと言われているからみんなはこの色を黒色だと信じ込んでいるだけで、もしかしてこの黒色は実際には黒色ではないかも知れないじゃない?」

ピピパポポ~~ン。
ポポカテペトル。
未知との遭遇。

もう遠い遠い昔の出来事。おまけに、少女Pの脳ミソは、単純&愉快なことしか残らない、そんな残念な構造ときた。よって、この時の言葉ひとつひとつを、正確には覚えていない。ましてや、どんな会話の流れから、いきなりそんな発言に至ってしまったのか......。
すべては記憶の遥か向こう側の藪の中。
しかし、まあ、そんなよーな話だったのは、ほぼ間違いない。

とにかく、その時...
少女Pは焦った:

「コイツ、ヒトの着ぐるみ被った別の惑星から来たナゾの生物に違いない」

なんたって、南米某国から帰国後まもない頃。人生最大の関心事といったら、「朝ゴハン昼ゴハン3時のおやつに晩ゴハン」。日々フワフワぼんやり過ごしていた、ちょうどそんな時代。少女Pにとり、犬はイヌであり猫はネコであり、黒は黒でしかなく、白は白にしか見えず。そんなことより、「ハンバーガーにフレンチフライにケチャップてんこ盛りはああああぁな〜んてグレートなコンビなんだ YEAH!」...と、人生謳歌真っ只中だったから。
そう、その小さな頭ン中に詰まっていたのは、「南米脳」そのものだったのである。
あっそうだ、だからこの少女Pを以下「南米脳の子」と呼ぼう。

とにかく...従って...

その瞬間、南米脳の子の南米脳の中を、はてなマークがぴょんぴょん飛び交った。
そうして目眩がした...
...と思った...
...次の瞬間......

南米脳の子は、
少女Aの足元に、倒れ込んじまったのでした。

ばっったーーん。

実は少女A、当時から、そーいう難解な話をブッかますことで知られていた。いつも色々なこと考え込んでは、ぶつぶつむにゃむにゃ、溜息ばかり吐いていた。
そうそう。少女Aは、中東の何処かで育ったんだった。とてもヘビーな日々潜り抜け、見事サバイバルしてきたのだとか。まあ、そういう世界情勢だったわけで。
だからそうだ、彼女のことは以下「中東脳の子」と呼ぼう。

で、とにかく...

周囲では。
この中東脳の子のことを、興味深いと感じる者もいれば、面倒なムスメだと煙たがる者もいた。
一方の南米脳の子のことは、ノンビリしていると言う人もいれば、テキトーなヤツだと憤る人もいた。
それもこれも、はい、皆さま、正解デス。

そう言えばー

中東脳は、南米脳の友人D嬢を、"ポイズン"だと言っては縮み上がる。それだけ、とんだ目に遭っているのだろう。あくまでも、想像の域を脱しないのだが。しかし南米脳は一度も、D嬢に毒盛られたことなんぞなく、それどころか、たいそう良くして貰っている。そう、南米脳にとって、友人D嬢は優しいエンジェルなのだ。
毒と天使。同じ人でも、そんだけ違うとは!

人の性格って、なんだ?
事実って、なーに?
まるで実体のないものではないか!

人は、置かれた状況や接する相手によって、天使にも悪魔にもなれる...のか?
さまざまな姿形に、自由自在に化けてしまえる...ってこと?
と言うより...
人それぞれの中に、天使も悪魔も常住していて、その時々の状況相手キマグレによって、天使が顔出したり、悪魔が舌出したりする...ってか?
あっ! 本人はまるっきり天使なのに、相手が一方的に悪魔だと感じたり、まぎれもなく腹黒悪魔なのに、相手の人の目には、純な天使に映って見えたりするのか?

ニンゲン・シチヘンゲ。
マルデ・バケモノ。
恐るべしモンすたー。
ナゾは深まるばかりだ。

うーーん。
どーりで、あっちでテンヤワンヤ、こっちでワンサパンサ。人間界、誤解やら摩擦やらが生じることもあれば、火事大小だって起こり得るワケだ。
それで色々、なんとなく納得だ。

まあ、そのインチキさ加減がまた、人間の面白さでもある...とも言えるんだろうけど。

そんなアレやソレはサテオキ...。

でも、とにかく。
自分の中に色々なモノ飼っているとは、人って実に厄介だなあ。
事実ってヤツ然り。見る人見る時見る所によりけり。曖昧模糊きわまりない。
人も事実も、どちらも一筋縄にはいかない。
...って、なぜ"一筋縄にはいかない"と言うんだ?
あとで辞書引いてみなければ。

それで再び、ちょっと思い出した、
黒色が、もしかして黒色ではないかも知れないという、例のあの話を...。
いや。あの時、中東脳の子がなに言いたかったのか、南米脳の子は今でも、消火...もとい...消化できているとは、到底思えないのだが。

とにかく...

人の性格と事実と。
中東脳と南米脳と。
黒色だけど、黒色ではないかも知れない黒色と。

天使...時々...悪魔...時々...どっ...毒!

ううううううっ!!
考えれば考えるほど、こりゃまるで、外れそうで外れない...知恵の輪。

しかし。ああ、いかんいかん。
これ以上頭使うの、もうソソクサとやめとこー。せっかくの南米脳が、南米脳でなくなってしまいそうだから。そうしたら、そうとう哀しいではないか!

と言うわけで。
今月はこの辺で、ぼちぼち〆ねば。

で...話を短くする為に...
時をぴよぴよ早送り。黒板前から一気に......平成29年。
中東脳&南米脳の、その後です。

プチ驚くことに...
中東脳の子の難解な語り様は、ますます拍車がかかり捲っているし、南米脳の子のケセラセラな態度は、ますます絶好調ケセラセラ化している。

あれれっ? 人って、年を重ねれば重ねるほど、丸くなるンでなかったのか?
しかし。周囲を見渡せばどうも、その定説あまり当てにはならんようだ。少なくとも、中東脳の子(←"子"というお年頃は、もうとっくに卒業したが)&南米脳の子(←左に同じく)の場合は。

それでも。なにはともあれ...
ふたりの目の前を、こんだけの歳月がドンブラしたにも拘らず、いまでも馬が合っているようだから、お後よろしいんではないか!
...って、なぜ"馬が合う"と言うんだったっけか? 目に突っ込んでも痛くない馬! 馬! 馬! まあまあ、落ち着け。ソレ語り始めたら、行き先アナザー・ストーリー。

ということで、今月はこれにて。

遅くなりましたが、
本年もよろしくお頼み申し上げます。
色々な人たちが共に生き、
各々が異なる他者に思い馳せ、
その違いを愛しめられるような、
そんな寛容な世界でありますよう...。
2017年よ、さあカモーン〜〜!!


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すーじー

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1998年春、研究留学する夫に同行して渡米。大の苦手だった英語をイチから学びなおすことに。現在はシカゴ在住のフリーランス英日翻訳者として、マーケティングから金融・経済まで幅広い分野のビジネス案件にたずさわる。最近、興味があるのは、DIYと健康になること。[2016年1月start!]

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幼少期より日本で過ごす。大学留年、通訳学校進級失敗の後、イギリス逃亡。彼の地で仕事と伴侶を得て帰国。現在、放送通訳者兼映像翻訳者兼大学講師として稼動中。いろんな意味で規格外の2児の父。[2008.4.1 start!]

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