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Free Plants

みなみ

通訳・翻訳者リレーブログ

私が住むニュージーランド・オークランドは、ただいま真冬。とはいえ、オークランドは四季を通じて非常に温暖で、真冬でも霜が降りるのはせいぜい片手で足りる程度。雪が降ったりしたら、何十年ぶりかという大騒ぎになるほどです。

お陰で植物も木もすくすくと成長します。このたび、庭の整理を思い立って、3月ごろからちょっとずつ、増えすぎた植物たちを鉢上げしてきました。一度には無理なので、時間を作って少しずつ掘り上げて、ありとあらゆる容器に入れていきました。たぶん、大小織り交ぜて100個は軽く超えていたと思います。

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右側のピンク色の花はインパチェンス。日本では寒くなると枯れますが、オークランドでは多年草。
挿し木にしたものがすべて根付いてしまって、インパチェンスジャングルになっていました。英語での発音は、「インペイシャンス」が近いです。

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左にわさわさしているのは、マリーゴールド。こぼれ種でどんどん増えます。

そして先週日曜日の昼ごろに、夫にも手伝ってもらって、家の前の芝生に並べて、通りがかりの人に持って帰ってもらうことにしました。我が家の前は大通りではありませんが、バスも通る、地域の中ではわりとメインの道です。幸い、雨が多い真冬のオークランドにしては天気もおだやかで、お散歩で歩く人も多そうでした。

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ずらーっと勢ぞろい。手前のとがった葉はクンシラン。日本では冬の寒さのために鉢植えにする必要があるようですが、こちらでは地植えでどんどん増えます。ショベルでずぼっと掘り上げて、そのままどさっと置いています。
その奥のグレーっぽい葉はニュージーランドフラックスを株分けしたもの。ニュージーランドでは単にFlaxと呼ばれています。昔、マオリの人たちはこの葉を繊維として使っていました。日本ではニューサイランという名前が浸透しているので、どうして「ラン」という名前が付いているのか、そもそもニューなサイランって何?と不思議に思い、今回調べてみました。どうやら、もともとの和名、新西蘭麻(にゅーじーらんどあさ)から来ているようです。ニュージーランド原産とあって、どんどん増えて、どんどん巨大になります。

どれだけ持って帰ってもえらるかなーと思っていたら、日曜日夕方にはめぼしいものはなくなり、残るは1/3ほどの花やハーブのポットだけになっていました。
ここまでは想定内。

そして翌日の月曜日の夕方、外出から帰って、車の中からちらっと見たら、きれいさっぱりなくなっていました。ほー、良かったと思って、そのままガレージに車を入れ、家の中に入ってから、「あれ? きれいさっぱり???」

そう、私が書きなぐった「Free Plants」と書いた張り紙を付けた板(と洗濯ばさみ)まで、持ち去られていたのです。
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風が強い日だったので、物置にあった板(オフィスで使っていたデスクを夫が解体したもの)を看板用に出していたのです。

ここまで持ち去られてしまうとは、ほんとに、人生とは、想定外の出来事の連続です。
ともあれ、我が家出身の苗たちが新しい家でご機嫌に過ごしているといるといいなあ。

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記事を書いた人

みなみ

英日をメインとする翻訳者。2001年からニュージーランドで生活。家族は、夫(会社員)、娘(小学生)、ウサギ(ロップイヤー)。

END