BLOG&NEWS

インターネット騒動

みなみ

通訳・翻訳者リレーブログ

我が家のインターネット回線がこのたび、ADSLからVDSLになりました。ちなみに光ファイバーは我が家のエリアにはやってきておらず(オークランド全体でまだ50%ほどしか網羅されていない)、その前段階です。

ADSLでも、翻訳の仕事自体には支障はないのです。むしろ、切り替え時のトラブルの可能性を考えると、そっとしておきたい、と思っていました。ではなにゆえ、切り替えたか。それは、5月のある月曜日午前9時のことでした。翻訳データを納品しようとすると、ルーターのADSLのシグナルがつかないのです!

動揺した私は、すぐに近所の友人の家に電話。ラップトップを抱えてお邪魔して、その日の日本への納品は無事に時間までに済ませることができました。これまでもネットが途切れることはあったのですが、大体夜で、「あー今日はラグビーの試合かなんかで回線が混んでいるのかなー、今日は切り上げて明日やろう」といった感じで過ごせていたのです(そして翌朝にはまた何事もなくつながっていた)。

ところが、今回は月曜の夜になってもつながりません。さらに、火曜日もつながらない。火曜日午後にプロバイダーのSparkに電話をしたら、「今はそちらの地域で何も問題は起きていない」とのこと。さらに、ルーターの機種名と使用年数を聞かれて、「5年以上は使っている」と言ったら、「あー、じゃあきっとルーターのせいですね。新しいルーター買ってきて、つなぎ直してみてください」とのこと。そのときはそれで納得したのですが、そんなに突然、壊れるものか? 

古いルーターを引っ張り出してつなぎ直してみたら、同じ現象。ADSLのシグナルが点滅した後、つながらない。うーん、これでは、いずれにしても、だれかに来てもらわないと、私にはどうしようもできない、

と思い、そのままの勢いで、ライバル会社のVodafoneに電話。ネットが通じなくて、どうせ仕事にならないこのタイミングで、プロバイダーを切り替えて、ついでに次世代のVDSLにすることにしました。

Vodafoneの申し込みを電話で済ませると(希望のプラン、住所や電話番号、免許証情報などを伝える)、すぐにメールで情報確認が来ました。「10営業日で手続き完了」と受付のお兄さんは言っていたけれど、それはどうかな、でも6月にはできるかな、と思っていました。

そして、Vodafoneへの申し込みを済ませた翌日、ひょっとして、と思ってルーターをつなげたら、なんと! 何事もなかったのように、回線が復活。なぜなのか、どうやってなのか、はいつものことながら不明。とりあえず、この後は順調につながり、仕事もいつもどおりすることができていました。

そして、一体いつになったら切り替わるのだろうか、と思っていたら、前のプロバイダーのSparkからVodafoneに、家の電話自体は6月に切り替わりました。Sparkからの最終請求書がその切り替わった日までで発行されていました。てっきり、ネットがADSLからVDSLに切り替わった日に電話も変わると思い込んでいましたが、さにあらず。

数日おきにメールで、「あと10日はかかりまーす」という連絡が来ていたので、忘れられているわけではないようでしたが、あまりに遅いので、6月中旬に問い合わせたら、「お宅の地域の空きがなくて、工事待ちの2番目で、9月になる見込み」という驚愕の返事。 ネットはつながっているので、まあ、いいか、と思っていたら、突然、7月1週目の火曜日にメールが来て、「金曜日午後に工事に行くから」とのこと。工事は立ち合いが必要で、このアポを逃したら料金請求するから、ですって。私は在宅で仕事をしているからいいけれど、それでも、トラブルを考えて、仕事は断ったし、通常の勤め人なら休みを取らねばならないわけで、しかも、本当にちゃんとこの日に完了すればいいけれど、ちゃんと来るかも分からない。10年以上のNZ生活である程度予測し、慣れたとはいえ、やはり予想を超えるNZの仕事ぶり。

そして、工事前に届いているはずのモデムが金曜日当日になっても届かずじまいで、テクニシャンはこの日は、端子の数などを確認しただけで帰ってしまいました。それでも、ちゃんと来る前に電話をしてきて、予定どおりに来てくれたので、「素晴らしい」と思ってしまった私。以前、ぴーひょろひょろの電話回線からADSLに切り替えた時には、テクニシャンが2回も約束の日をすっぽかして、大変ストレスのたまる思いをしたのです。

そして、翌日の土曜日朝8時、昨日のテクニシャンから電話があって、「今から来て、工事をしてしまいたい」とのこと。遅くなるよりいいので、お願いして、モデム取り付けの前段階までは終了!

そして、今度は「いつモデムが来るのか」という問い合わせをVodafoneにしたところ、「工事が遅くなるはずだったから、いったんモデムの手配を解除しちゃったんだ、またやり直しているところだよーん」という返事。これらのやりとりは、Vodafoneのサイト上にすべて記録されていて、後から見直すことができる、という素晴らしい仕組みになっていたのが重宝しました。

そして、モデムはその後、数日してやってきて、モデム到着後の翌週月曜朝に、例のテクニシャンから「今から切り替えるよ、モデムは自分で接続できるよね」という電話があり、「むりー、来てー」「えー、簡単だよー」「だめー、外出から4時に戻るから、4時以降に絶対来てー」というやりとりの後、不安に思いながらも私は外出。留守番の娘によると、その直後、ADSLは切れたそうです。

そして、夕方に帰宅して、「今日はだめかなー」と思いながら、ハンバーグのひき肉をこねていた夜7時ごろ、テクニシャンはやってきた!  さっさとつなげて、確認を終えて、「フィードバックにいい評価をよろしく!」と言って、去っていきました。なんでも、1カ月ぐらいしたら、

Vodafoneからテクニシャンを評価するフィードバックの依頼が来るそうです。ちゃんと当日に事前にきちんと連絡をしてくれたし、ちゃんと約束どおり来てくれたし、この国では非常に貴重な対応だったので、もちろん最高の評価を入れるつもりです。

その後、ネットの調子はなかなか順調です。ADSLの3倍は早い!という触れ込みでしたが、確かにさくさく動き、大型ファイルのアップロードもこれまでより速くなりました。この後、日本のテレビを見ることができるストリーミングサービスを契約して、快適な日本テレビ生活を送っております。マーケティング関係を翻訳することが多いので、コマーシャルを見ることができるようになったのが特にうれしいです。

ということで、5月~7月にかけてのインターネット回線の切り替えのドキュメンタリーでした。命にかかわることではないので、今回は気楽なものでしたが、小さなことから大きなことまで、日本では考えられないのんびりさ、適当さが、良くも悪くも、NZ生活の醍醐味であります。

Written by

記事を書いた人

みなみ

英日をメインとする翻訳者。2001年からニュージーランドで生活。家族は、夫(会社員)、娘(小学生)、ウサギ(ロップイヤー)。

END