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通訳・翻訳者リレーブログ
投稿者:雛 の記事

最終回

[2005.11.28]投稿者:

出張で訪れた山口県であまりに紅葉が美しく、絶句しました。そう、もう今年も後残すこと1ヶ月です。今年は映画やテレビの仕事が例年より多く、思いもよらない方がテレビを見ていて気づいて下さったり、ブログの雛が私だと気がついた方から応援していただいたり、色々なことがありました。今まで以上にメディアの力を感じた一年でもありました。
雛という名前で毎週月曜にブログを書かせていただいてから6ヶ月が経ち、私の担当するブログは今日で最終回となります。今までブログを読んで下さり有難うございました。この場を借りて感謝の気持ちを伝えさせてください。
通訳の仕事は本当に地味で大変な仕事だと思います。でも同時にとても楽しく、やりがいのある素晴らしい仕事でもあります。仕事のための勉強、クライアントの方々、クライアントのお客様、そして又一緒に仕事をさせていただいたパートナーのかたがたから学んだものは言葉では表現できないほど多く、貴重で意味のあるものだと常に感じています。私にとっては宝物です。
ブログを書くようになってから、何年間もすっかり文章を書くことに遠ざかっていたことに気づきました。文章を書くことは必ずしも得意ではないので、これをきっかけに少しですが翻訳の仕事もするようになりました。どんなに時間がなくても、書かれた文章をもう一度ゆっくり見直す必要性と、時間をかけて文章を書く事の意義を感じたからです。これもブログを書くことで学んだことです。
常に変わり続ける社会で、生きている言葉を扱う通訳者は常に勉強し続ける運命にあると思います。フリーの通訳者として仕事をしていく限り、私達のチャレンジは終わりません。これからどんな仕事にめぐり合えるか、又どんな方たちと一緒に御仕事をさせていただくのか、とても楽しみです。これから通訳者を目指して一生懸命勉強に励んでいる方、一緒に頑張りましょう。
今回は仕事で行った山口県の瑠璃光時の写真をアップします。想像以上の美しさでした。

それからこのブログで何回かご紹介したドロシー・ノルト博士が11月6日にお亡くなりになりました。心からご冥福をお祈り申し上げます。


インタビュー感想

[2005.11.21]投稿者:

そして、ひと粒のひかりの監督、マーストン氏は、コロンビア料理店で出会った女性から聞いた話があまりに衝撃的だったことからこの映画を製作しようと思ったと語っていました。当時大学3年生だったカタリーナは、大学でマーケティングの勉強をしていましたが、コロンビアの映画を作ると聞きオーディションを受けその結果合格し、この映画でアカデミー賞で主演女優賞の候補にノミネートされました。現在はニューヨークに住み、新たな映画に取り組んでいます。キャストを集めるためコロンビアの高校を訪れた時、物理の授業を受けていたブランカ(マリアの親友役)は、物理が大嫌いで、授業を抜け出すためにオーディションを受けたとも聞いています。思いもしなかったことがきっかけとなり、次の何かにつながったり、偶然出会った人が、自分の人生に大きな影響を及ぼすこともあるような気がします。あたかも自分の力ではなく、運や縁がそうさせているようにも思えます。でも良く考えてみるとやはりそればかりでもありません。監督は大学で政治科学を学び、もとから社会情勢には大変興味を持っていましたし、麻薬撲滅戦争に対しても問題を感じていました。異文化に対する興味も深く、高校生の時の夏をフランスで過ごした他にもプラハで英語教師をしたり、フランスでジャーナリストのインターンをした経験もあります。カタリーナはオーディションを受けた時には俳優ではなかったとはいえ、高校の頃から演劇を勉強していました。全く偶然が重なってこの映画が自然に出来た訳ではありません。やはり日ごろの努力の成果が、良い結果となって現れたのです。仕事がらインタビューで、様々な方々の人生の一こまを垣間見ることが良くあります。結果だけを聞いていると、運が全てを左右したように聞こえることもありますが、やはりそれは結果論。常日頃の努力は不可欠だといつも感じさせられます。


レーザープロジェクト

[2005.11.14]投稿者:

アフガニスタンの首都カブールから北西240キロに位置する渓谷、バーミアンには東西全長1500メートルの崖に700以上もの石窟が掘り込まれ、何百もの仏像がありました。紀元前4から5世紀に造られた仏教遺跡群として世界的に知らていましたが、2001年のテロにより無惨に大半が破壊されてしまい、その後2003年にユネスコの世界遺産に登録されました。
今回作家のヒロ・ヤマガタ氏が大仏像跡から約1キロのところにレーザーシステムを設置し、仏像を多色のレーザー光線でバーミアンの崖に何層にも映し出すというプロジェクトを立ち上げ、その記者会見がありました。レーザー機器は環境を考慮した風力と太陽熱を使った最近の発電設備によって供給されます。この電力により、仏像の投射だけでなく、電気のなかったバーミアンの人々の生活に初めて電気をもたらすことになります。
このプロジェクトは2007年6月から約2年の期間が予定されています。
素晴らしい自然を持つこの渓谷に多色のレーザーが映し出されたイメージを頭で想像するだけで、背筋がぞくぞくするほど興奮してしまいました。バーミアンは電気はありませんが、夜は星が手でつかめると感じるほど夜空が美いそうです。
バーミアンからは副知事も来日し、市民がどれほどこのプロジェクトに期待しているか、どれほど電気の供給を楽しみにしているかを語ってくださいました。
記者会見では、アフガニスタンの危険なイメージから、安全に関する質問が多く出たのですが、ヤマガタ氏、アフガニスタン大使館の方々口をそろえてバーミアンの安全を語っておられました。
“破壊されてしまった仏像を新たに作るという考えには賛成できない。人の手で歴史的、文化的に重要な遺産が破壊されたことを世に伝えなくてはならない。”と文化大臣が語っておられましたが、全く違った方法で仏像のイメージを再現するというのは、素晴らしいことだと思います。
まだプロジェクトは開始したばかりですが、2007年に向けて、機器の運搬、設置などもろもろの作業がスムースに進み、素晴らしい映像がみられるようになる事を心から楽しみにしています。


オリバー

[2005.11.07]投稿者:

1960年代後半にミュージカルオリバーが制作されてからもう35年もにもなり、それ以前の白黒映画の製作からはもう50年以上もの年月がたちます。今回はローマン・ポランスキー監督の映画“オリバー・ツイスト”が完成し、東京国際映画祭で来日した主役のバーニー・クラーク君のインタビューを受け持ちました。
オーディション当時はまだ11歳、現在は12歳のバーニー君。小柄で年齢より若くに見えますが、とてもしっかりしていて、インタビューにもてきぱきと答えてました。オリバーの撮影は19週間に渡り、プラハで行われました。ロンドンから飛行機で1時間半という距離なので、毎週末にはご両親と弟にも会え、それほどホームシックにはならなかったとの事。スタジオに作られたセットはあまりに本物そっくりで、手で触ってみると張りぼての作り物であることが信じられないくらいだったそうです。
世界的に有名なポランスキー監督は、一件厳しそうに見えても、ユーモアたっぷり、エネルギーに満ち溢れ、ご本人が俳優という事もあり、場面ごとに自分で演技をしてみせてバーニー君が分かりやすいように示してくれたそうです。オリバーはいつもお腹をすかせている悲しい境遇の孤児ですから、役に選ばれたら頬が膨らんでしまわないように甘いものやチョコは食べられないよ、と言われたそうですが、そのかわりにプラハにあるゴーカート場に遊びに行く許可を下さったそうです。撮影所に作られた昔のロンドンの町並みのでこぼこ道を、ゴルフカートに乗って猛スピードで走り回る監督の後ろにバーニー君は何度も乗せてもらったそうです。
最初は映画のイメージが強く、とても寂しそうな表情がオリバーぴったりで、おとなしい子なのかと思っていましたが、仕事以外では本当に普通の(とても素直で優しい)12歳の茶目っ気たっぷりの男の子でした。
この映画の封切りは来年になりますが、以前の映画ともミュージカルのオリバーとも又違ったオリバーが充分楽しめると思いますので、是非皆様も観てください。


オリビア・ハリソンさん

[2005.10.31]投稿者:

1960年代も終わりの頃、元ビートルズの故ジョージハリソン氏が企画したバングラディッシュコンサートは、チャリティーコンサートとしてはおそらく先駆けといって過言でないと聞いています。
先日コンサートのDVD発売にともなう取材でオリビア婦人と電話インタビューする機会があり、色々なお話を聞きました。オリビア婦人とは一度2003年の来日の時にお逢いしたことがあります。その時はエリッククラプトン氏が指揮をとって行われたジョージの追悼コンサートのDVDの発売に伴っての来日で、クラプトン氏ご本人も舞台挨拶には駆けつけ、後ろで応援していました。物腰のおだやかな、とても優しい印象の婦人だったことを今でも良く覚えています。
ジョージはビートルズ解散後、約2年間ものすごい集中力でこのコンサートに力を注いでいたそうです。当時、ジョージの周りのビートルズのメンバー以外の大勢のミュージシャンの友人が、協力してくれたそうです。オリビアさんは大変親切にジョージの事や息子ダニーの事を話してくださりました。以前日本からの大変熱心なファンがジョージをはるばる尋ねてきた事、その時大変寒くて雨のふる日で、可愛そうに思ったジョージがロンドンまで車で送っていった等というエピソードも話していました。(そのファンは感激のあまりロンドン到着までずっと泣いていたそうですが。)
雑誌、新聞の紙面に載る文章や写真のイメージはかなり説得力があり、反面悪用されるとゆがんだり誇張して物事が伝えらるという問題があります。ちょっとしたニュアンスの違いにより、事実と違ったように読者にはとれるような書き方も出来るので、メディアのインタビューはとても気を使います。でもやはり同時通訳ブースに入って来る“声”を訳すのではなく、本人を交えてその場の雰囲気を大事にしながら訳すインタビュー形式のものは大好きな仕事のひとつです。紙に書いた質問を渡すのではなく、人が直接言葉を使って相手と会話をする、まさにコミュニケーションの基本ですので、中立的な立場でなるべく目立たず、黒子のようになって聞く側の気持ちが伝わるようにしています。
オリビアさんとのインタビューは今回電話でしたが、又近いうちに是非来日してお逢いしたいです。息子のダニーさんにも来日していただきたいですね。なにしろジョージにそっくりで、驚かれる方も多いと思います。



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プロフィール

すーじー

すーじー
1998年春、研究留学する夫に同行して渡米。大の苦手だった英語をイチから学びなおすことに。現在はシカゴ在住のフリーランス英日翻訳者として、マーケティングから金融・経済まで幅広い分野のビジネス案件にたずさわる。最近、興味があるのは、DIYと健康になること。[2016年1月start!]

いぬ

いぬ
幼少期より日本で過ごす。大学留年、通訳学校進級失敗の後、イギリス逃亡。彼の地で仕事と伴侶を得て帰国。現在、放送通訳者兼映像翻訳者兼大学講師として稼動中。いろんな意味で規格外の2児の父。[2008.4.1 start!]

アース

アース
田舎の翻訳者。外国留学・在留経験ナシ。都会生まれの都会育ちだが、現在はド田舎暮らしで、ネットのありがたさにすがって生きる日々。何でも楽しめる性格で、特に生き物と地球と宇宙が大好き。でも翻訳分野はなぜか金融・ビジネス(英語・西語)。宇宙旅行の資金を貯めるため、仕事の効率化(と単価アップ?!)を模索中。[2015年12月終了]

ぺこたん

ぺこたん
高校までをカナダと南米で過ごす。現在は、言葉を使いながら音楽や芸術家の魅力を世に広める作業に従事。好物:旅、瞑想、東野圭吾、Jデップ、メインクーン、チェリー・パイ+バニラ・アイス。[2007.6.1 start!]

みなみ

みなみ
英日をメインとする翻訳者。2001年からニュージーランドで生活。家族は、夫(会社員)、娘(小学生)、ウサギ(ロップイヤー)。[2007.5.1 start!!]

さるるん@ロシア

さるるん@ロシア
米系銀行勤務後、米国留学中にロシア人の夫と結婚。一児の母。我が子には日露バイリンガルになってほしいというのが夫婦の願い。そのために日本とロシアを数年おきに行き来することに。現在、ロシア在住、金融・ビジネス分野を中心としたフリーランス翻訳者(英語)。[2013年7月終了]

トナカイ

トナカイ
フィンランド・ヘルシンキ在住の多言語通訳・翻訳者。日本で金融機関に勤務の後、ヨーロッパへ。留学中に大学講師を務め、フィンランド移住後は芸術団体インターンなどを経て現在にいたる。2児の母。[2010年10月終了]

昼顔

昼顔
外資系金融、在ジュネーブ日本政府代表部での勤務を経て、外務省職員として採用。帰国後は民間企業にてインハウス通訳者としてキャリアを積み、現在は日英仏フリーランス通訳者として活躍中。昨年秋からはNYに拠点を移す。趣味は数年前から再び始めたバレエと映画鑑賞と美味しいモノの食べ歩き。[2010年3月終了]

フレッヒ

フレッヒ
高校時代をドイツで過ごし、日本の大学を卒業後、再び渡独。ドイツでの日本企業勤務を経て10年前よりフリーランスドイツ語通訳者として活躍。車関係全般・ジュエリー・スポーツ関係・整形外科分野を得意とする。普段はワイン・焼酎をこよなく愛し、庭で取れたハーブやジャガイモで主人や友人達とBBQしながら休日を過ごすのが大好き。そして大の八重山諸島フリーク。[2009年2月終了]

パンの笛

パンの笛
幼少時に英国に滞在。数年の会社勤めを経て、出産後の仕事復帰を機に翻訳を本格的に学習。現在はフリーランスの在宅翻訳者。お酒好きで人好き、おしゃべり好きの一児の母。[2008年4月終了]

かの

かの
幼少期を海外で過ごす。大学時代から通訳学校へ通い始め、海外留学を経て、フリーランス通訳デビュー。現在は放送通訳をメインに会議通訳・翻訳者として幅広い分野で活躍中。片付け大好きな2児の母。[2008年3月終了]

まめの木

まめの木
ドイツ留学後、紆余曲折を経て通翻訳者に。仕事はエンターテインメント・芸術分野から自動車・機械系までと幅広い。色々なものになりたかった、という幼少期の夢を通訳者という仕事を通じてひそかに果たしている。取柄は元気と笑顔。[2007年11月終了]

the apple of my eye

the apple of my eye
日本・米国にて商社勤務後、英国滞在中に翻訳者としての活動を開始。現在は、在宅翻訳者として多忙な日々を送る傍ら、出版翻訳コンテスト選定業務も手がけている。子育てにも奮闘中![2007年5月終了]

仙人

仙人
大学在学中に通訳者としての活動を開始。卒業後は、外資系消費財メーカーのマーケティング分野でキャリアアップ。その後、外資系企業のトップまでキャリアを極めた後、現在は、フリーランス翻訳者として活躍中。趣味は、「筋肉を大きくすることと読書」[2007年4月終了]

ガットパルド(gattopardo)

ガットパルド(gattopardo)
伊・仏・英語通翻訳、ナレーション、講師など、幅広い分野において活動中のパワフルウーマン。著書も多数。毎年バカンスはヨーロッパで![2006年8月終了]

Hubbub from the Hub

Hubbub from the Hub
幼い頃から英語に触れ、大学在学中よりフリーランス会議通訳者として活躍、現在は米国大学院に籍を置き、研究生活と通訳の二束のわらじをはいている。[2006年8月終了]

雛


大学在学中に通訳デビュー。外資系企業勤務を経て、フリーランス通訳者に。会議はもちろん、音楽、舞台、映画などの分野でもひっぱりだこ。クライアントからの指名率も高い。[2005.11月末終了]

とと

とと
大学卒業後、数年のサラリーマン生活を経て、フリーランス翻訳者に。技術系から出版物と、幅広い分野で高い評価を得ている。趣味は音楽。ただいま子育て奮闘中。[2005.11月末終了]

背番号8

背番号8
イギリスに長期留学後、インハウス通訳者として数社に勤務。現在は、フリーランス通翻訳者として活躍中。若手通訳有望株の一人![2005.11月末終了]