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ちゃぶ台のある生活

とと

通訳・翻訳者リレーブログ

昨日、郵便局に立ち寄ったら、もう年賀ハガキが販売されていました。よく考えたら、あと2ヶ月で今年も終わり。別に慌てる必要もないのですが、何となくそわそわしてしまうのは何故でしょうか。毎年、年賀状のデザインを考えるのに結構時間がかかり、いつも投函がギリギリになってしまうので、それを想像して気持ちが急いてしまうのかも知れません。これも翻訳者に多い職業病の一種、締切恐怖症ですね。

翻訳の仕事をしていると、いろんな略語に遭遇しますが、新しいところではLOHAS(ロハス)もその一つ。最近、メディアで話題になることも多いので、ご存じの方も多いと思いますが、Lifestyles of Health and Sustainabilityの略だそうです。直訳すれば「健康と持続可能性のライフスタイル」になりますが、Sustainabilityというのが何だかわかりづらいですよね。Sustainable development(持続可能な開発)やSustainable economic growth(持続可能な経済成長)なんて言葉もよく目にするようになりました。どうやらSustainableには、自然環境と資源の保護を前提として初めて成り立つという意味が含まれているようです。ちょっと興味があるので、LOHASについていろいろ調べてみました。

LOHASは元々、1998年にアメリカの社会学者のポール・レイらが、約15万人の米国人を対象に10年以上にわたって実施した価値観調査の結果から生まれた言葉です。LOHAS Journalによれば、アメリカでは、健康や環境、社会正義、自己啓発を意識した製品やサービスのLOHAS市場が2,289億ドル規模に成長。LOHAS市場を支える人たちはCultural Creatives(文化創造者)と呼ばれ、米国人の成人の約30%、6,300万人がこれに該当するそうです。LOHASな製品やサービスとして、再生可能エネルギー、社会的に責任ある投資、代替交通手段、オーガニック製品、サプリメント、リサイクル製品、エコツーリズム、鍼治療、ヨガ、減量などの例が挙げられています。結局、富裕層のための市場であることがわかります。私のように、生活費をかせぐのに追われて余裕がない人間には、あまり縁がなさそうです。

でも、LOHASなんてマーケティング用語を使わなくても、地球や他人にあまり迷惑をかけないライフスタイルを心掛けるのは大切だと思います。わが家で実践しているLOHAS的なものは、洗濯や食器洗いに生物分解性の高い石鹸や重曹を使っていることくらいでしょうか。マクロビオティックは1日で挫折しましたが、なぜか石鹸は長続きしています。最初は石鹸の使い方が間違っていて、洗濯物に黄ばみやニオイが残ってしまったのですが、最初に温水で十分に泡立ててから洗濯物を投入する正しい方法を学習してからは、白いシャツはまっ白に、タオルもふんわりと仕上げられるようになりました。

先日、下北沢の山本商店にちゃぶ台を買いに行きました。古い和家具を再生・販売しているお店です。売り場のすぐ隣にある作業場では、若い職人さんたちが壊れた部分を修理したり、ニスを塗り直したりしていました。日頃、PCの前に座ってカタチのないものを生み出す仕事ばかりしているので、そういう風にモノを扱う仕事にはあこがれてしまいます。

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とと

大学卒業後、数年のサラリーマン生活を経て、フリーランス翻訳者に。技術系から出版物と、幅広い分野で高い評価を得ている。趣味は音楽。ただいま子育て奮闘中。

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