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東京タワーのカラフト犬

工藤浩美

工藤浩美の東へ西へ

朝、「暑いなぁ」とボヤキながら、アブラゼミの泣き声を聞きつつ、東京タワーの近くを歩いていました。東京タワーの下に、南極観測ではたらいたカラフト犬の記念像(群像)があるのはご存知ですか?

昭和33年、悪天候のために南極に置き去りにされた犬たちの慰霊像です。犬の像は、自分たちを置いて去っていく船を見送るかのように、遠くを見つめています。

置き去りにしなければならなかった隊員たちの胸の内は、きっと張り裂けそうだったと思います。当時天候が回復したら迎えに行く予定だったそうですが、それが実現するまでに1年という年月がかかりました。

そして翌年2頭、タローとジローの元気な姿が確認されました。「南極物語」という映画にもなりましたね。

極寒の地に置き去りとなってしまった犬たちの運命を思うと、暑いとか寒いとか言ってられないなぁと思いました。

奇跡的に生還したタローとジローは、その後も任務を遂行したそうです。

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記事を書いた人

工藤浩美

白百合女子大学国文科卒業後、総合商社勤務。
その後通訳・翻訳エージェントに2社、合計11年間勤務。通訳コーディネーターとしてこれまでに数百件の通訳現場のサポートを行なう。 2001年7月に株式会社テンナイン・コミュニケーションを設立。趣味はシナリオ執筆。

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