INTERPRETATION

第32回 Cash in

木内 裕也

Bazinga!

 簡単な動詞と前置詞の組み合わせで、色々な意味になることは以前にも説明をしました。今週の表現もそんな例の1つです。

 It’s time to cash in on my work from last year. という風に使います。Cash inはそもそも、カジノなどで賭け事をして、買った分のチップを現金に買える(Cash)という意味。それが転じて、苦労が報われるという意味でも使うことができます。例えば、下積み生活の時に育んだ能力であったり、作家を希望する人であれば、色々な小説を試しに書いて、それがやっと出版されることになったりすると、それは全てCash inです。Take advantage ofに似た意味でも使われます。They cashed in on the tax-free weekend.と言えば、地元の経済促進のために商店街が消費税ゼロセールを行ったりすると、それを利用して買い物をする様子です、

 Cash outであれば、レストランや居酒屋でお勘定をお願いすること。Bill, please.が英会話の教科書にある表現かもしれませんが、Can I cash out, please?やI’m ready to cash out.と言えば、もっと自然な表現になります。

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木内 裕也

フリーランス会議・放送通訳者。長野オリンピックでの語学ボランティア経験をきっかけに通訳者を目指す。大学2年次に同時通訳デビュー、卒業後はフリーランス会議・放送通訳者として活躍。上智大学にて通訳講座の教鞭を執った後、ミシガン州立大学(MSU)にて研究の傍らMSU学部レベルの授業を担当、2009年5月に博士号を取得。翻訳書籍に、「24時間全部幸福にしよう」、「今日を始める160の名言」、「組織を救うモティベイター・マネジメント」、「マイ・ドリーム- バラク・オバマ自伝」がある。アメリカサッカープロリーグ審判員、救急救命士資格保持。

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