ENGLISH LEARNING

第48回 英語学習のトラウマ克服法!

小熊弥生

世界衝撃TOEIC攻略法

 皆様、こんにちは。

 皆様はいかがお過ごしですか?

 先日行われたリスニングワークショップは50名のお申し込みをいただき、大盛況のうちに終了することができました。私自身もほっとしております。

 次回のワークショップは4月21日です。

 成功するビジネス英語と題して企画しておりますので、どうぞ乞うご期待。

 前回は停滞時の抜け出し方は失敗パターンを比較して分析していくことで、解決策が見つかるのだとお伝えいたしました。

 さて今回はメールでお問い合わせがありましたトラウマの克服方法についてお伝えしていきたいと思います。

 「留学中の酷い経験のお蔭で、ネイティブや英語が大嫌いになりましたが、仕事上英語が必要です。どうしたら克服できますか?」

 英語が全くできないのに行ってしまった米国への一人旅行の時、短大時代の米国人の方とルームシェアしていた時にも、21歳で英会話主任講師になって年上の米国人講師の面倒を見なければならなかった時にも、社内通訳をしていた時にも、そしてフリーランスで通訳をしている今でもやっぱり、いろんなことが起きます。その中には、トラウマになる程の悔しい出来事、悲しい出来事が起きることは残念ながら、同じ日本人同士の会話でもいろいろあります。まして常識の異なる世界の人とつきあう時には、このような出来事が起きることはさけられないと思います。

 さらに語学を学ぶ行程では、間違えてしまうことで恥ずかしい思いをすることも残念ながらさけられないと思います。赤ちゃんがお父さんに「ママ」と言ってしまい、「パパ」だと諭されて学んでいくことで、「ママ」と「パパ」の違いを学ぶのと同じことだと思うのです。でも、赤ちゃんの時と違って、大人は既に自我ができているので、恥ずかしいだったり、悔しいという気持ちを抱いてしまうので「トラウマ」になってしまいがちなのだと私は解釈しています。

 そして通訳という仕事でも、不測の事態が起きて、準備していないことをやらなければならなくなってしまうこともあり、その内容がその時の分を超えてしまっている時には、全く訳せない、あるいは間違えて訳してしまい、大勢の人の前で直されるということも、沢山の様々な現場を経験していれば起きてしまうことはあることだと思います。

 そこで、この相談のように語学を学習している人にはトラウマをどう克服するか語学学習者、通訳を目指す人には必要なスキルだと思います。

 皆さんも、英語に関連してまさに「一生懸命話したのに、ばかにされた」

「話しかけているのに、無視された」「発言途中で、別の人に話されてしまった」「英語で話している時に、赤ちゃんをあやすように扱われた」「注文したものと違うものが出てきた」「英語ができないのでいじめられた」「怪訝そうな顔で対応された」など度合いは人によって違うにせよ、いろんな事があったことも、相談者のように積極的に英語を使おうとしたからこそ「つらい」と思う出来事が多かった人も多いのでは?

 ということで私自身もいろいろありましたので、その時にどのように乗り越えたかという自分の体験とNLPを勉強している中で学んだメソッドについても、何回かにわけてお伝えしたいと思います。

 私自身の体験、細かいことは伝えませんが、TOEIC950点も超えている頃でも、「英語ができない」と感じて、NYに旅行に行くのも恐いと思っていたことがありました。

 それが先ほどの細かいトラウマの蓄積の結果です。

 日本で英語を学習して、英会話学校に通っている段階ですと少しでも上達すれば「上手になったね」と褒めてもらえる。ご褒美がもらえるので楽しく学習ができるようになっています。

 しかし、一度外国人の中少数派として働くようになると、今度は事情が変わります。英語はできて「当たり前」。褒められることはぐんと減り、皆が冗談を言っている時にはそこに参加できないとすっかり蚊帳の外になってしまいます。

 かなり孤独感を感じて、その状態を周りのせいにしていました。

 その状態に気づいた今の親友で米国20年とほぼネーティブの日本人女性が話してくれたことがありました。

 「日本で勉強しただけでそこまで英語ができるようになった自分を自分が認めてあげたらいいんだよ。私は状況から自然と英語ができるようになったのだから、私と比較してもしかたがない。私はやよいちゃんの努力を尊敬しているよ。」

 私はトラウマにあった時にそうやって救いの手が与えられた事は本当に運が良かったと思います。

 ですから、私から英語を学習している皆さんにお伝えしたいと思います。

 わざわざ日本人として生まれながら、英語という全く違う言語を学ぼうとしている皆さんは、そのことだけで素晴らしいです。どうぞその素晴らしさにご自身が気づいて、認めてあげてください。

 大切にされている本を借りた時、大切に扱いますよね。ぼろぼろの本だったら、扱いはそこまで気をつかないのでは?ということは、自分が自分を大切にすれば、大切にされる可能性が高くなるということなのだと思いませんか?

 是非、じっくり考えてみてください。

 今回も最後まで読んでくださってありがとうございました。

 次回はトラウマの克服方法の続きについてお伝えします。

Written by

記事を書いた人

小熊弥生

同時通訳者。ビジネスシーンを中心に活躍し、数百億円規模の商談に多数関わってきた。アンソニー・ロビンズ(世界的ベストセラー作家)やノーベル物理学賞受賞者の来日講演、F1ドライバー(ヤルノ・トゥルーリー)の取材、アメリカ最大のプロレス団体WWEの来日記者会見など、数々のイベントでも通訳をつとめる。 短大入学時点では、英語力は平均以下だった(英検四級、TOEIC280点)。それが独自の勉強法を駆使した結果、3年後には通訳デビューを果たす。フジテレビ番組『世界衝撃映像社』に、「通訳」としてレギュラー出演。

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