INTERPRETATION

第22話 現場レポート(京都編)

吉岡余真人

通訳者のための現場で役立つ同時通訳機材講座

みなさん、こんにちは

今回は京都より現場レポートをお送りします。

テンナインではお客様のご要望にお応えするため

簡易ブースを国内外に持参し、現場運用をいたします。

今回は設営時間が1時間以内で、コストも抑えることが目的です。

まずは東京から機材を宅配便にて送付します 全部で10個口

宅配便での送付が可能ですので、コストも安価です。

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いざ京都へ

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私の出張の楽しみは

駅での撮影です。

京都ではせんとくんがお出迎え!  

近鉄京都駅にて

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到着した機材はご覧のとおり

10個口です。

これで簡易ブース、同通システム、80名分の通訳レシーバーがあります。

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しかし、トラブル発生!

運送上のトラブルでケースの蓋が紛失しました。

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この蓋が紛失された状態で届けられました。

この蓋の中には光ケーブルが入っていて、制御器と音声分配器を接続する予定でした。

その結果、この同時通訳システムは使用不可能に!

まずは、お客様に状況を報告し、

通訳音声のみしか、レシーバーから聞こえませんが

よろしいでしょうかと確認を取り、ご承認をいただきました。

(通常、同時通訳システムを使用する場合、会場のスピーカの音声もレシーバーから流しますが、今回は不可能であったため、お客様に念のため確認しました)

そこで以下の通り対策をしました。

予備で持参した、

ヘッドフォンアンプとパナガイドの送信機に切替えて運用しました。

また、パナガイドの送信機はチャンネル表示が小さく

1ch⇒2chの際も時折、3chに間違える場合があります。

そこで、通訳者に、チャンネル切替を間違えていた際は

私がすみやかにフォローをすることで

承諾をいただき、無事会議が終了しました。

テンナインではこのような場合に備え

バックアップ機材を用意して対応しております。

ご安心ください。

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運用も終わり、ほっとしております。

富士山は見えませんでしたが 富士川を時速285Kmで渡り帰京しました。

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円滑に行くのが当たり前の現場運用

秋の繁忙期もがんばりましょう!

ではまた!

Written by

記事を書いた人

吉岡余真人

東京オリンピック開催直前 1964年8月に東京葛飾金町にて産声を上げました。専門学校卒業後、稼業の理髪店を経営するが、オリンピックで開催される国際会議にあこがれ、1989年同時通訳機材会社に就職し、東京サミット、APEC大阪、ADB福岡会議の機材運営に携わる。長野オリンピックでは組織委員会にも在籍し、ローザンヌのIOC本部にも出張し、すべての会場の同時通訳機材運用を統括。第107回IOC総会、理事会、メインプレスセンター、選手村、IBC国際放送センタースポーツ調停裁判所、医事委員会などの同時通訳機材運用を統括する。
その後大手通訳会社にて通訳コーディネーターとして勤務し、社内ベンチャーで機材会社を設立。退職後2005年からは舞台を中国に移し、国際会議ディレクターにて活躍。2008年北京オリンピックでは東京五輪の招致記者会見の通訳・機材の運用に携わり中国および東南アジアでの国際会議を運営する。上海・バンコクの通訳会社にも所属し、東南アジアを駆け巡る日々を送る。
2013年から2017まで株式会社テンナイン・コミュニケーションに在籍し
2017年8月からバルビエコーポレーション株式会社を設立し現在に至る。

END