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第3回 長期留学: 出発時期をいつにするか?

飯島小枝

小学校留学inニュージーランド

皆様こんにちは。前回は、短期留学の準備と子どもたちの様子についてお伝えしましたが、今回からはいよいよ、長期留学に向けた準備を思い出しながら書き綴ってみたいと思います。

「子どもたちをニュージーランドの小学校に行かせたいんだけど」と切り出したとき、夫は特に驚くこともなく、2011年夏の初めての短期留学のときも快く送り出してくれました。帰国後、生き生きとした子どもたちの様子を伝え「子どもたちがもし1年間、ニュージーランドの小学校に行ったら英語話せるようになるよ~!」と言うと、すぐに「それもいいかもね。」という反応が返ってきました。私自身は子どもたちを長期留学させたいという気持ちが固まっていましたが、夫がそれを受け入れ、具体的な留学時期などの話し合いに積極的に応じてくれたことは、その後の長期留学準備をスタートする上で大きな励みになりました。

当初は、長期留学の開始時期を、下の息子が小学校1年生を終了する2014年3月頃と考えていました。ところが、2012年の初めに私の職場環境が大きく変わり、フルタイム勤務をやめる決心がつきました。子どもたちと長期でニュージーランドに行くなら、いつかは退職しなければならないと覚悟はしていましたが、そのタイミングは思いがけず早くやってきたのです。そして2012年5月に退職(その後すぐ、ご縁あってすぐにテンナイン・コミュニケーションの翻訳チェッカーの仕事をパートタイムでさせていただくようになりました)。これをきっかけに、留学開始時期を1年繰り上げ、息子の幼稚園の卒園と小学校の入学式をすませた後すぐに日本を発つことにしました。

そして2012年8月。2回目の短期留学中に、留学生担当の先生に、来年(2013年)に長期留学したい旨と、開始時期は4月を考えていることを伝えました。ところが先生は、できるならニュージーランドの学期始めの2月からスタートした方がいいとおっしゃるのです。その理由は、1学期の初めに、子どもたちは自分のクラスのルールを覚え、仲間づくりをするから、とのことでした。それでも、私は息子の卒園・入学という大事な節目を飛ばしてしまってよいのか、ずいぶん悩みました。そのことを夫に話すと、行くなら早い方が良い、ニュージーランドの1学年を全部体験した方が子どもたちのためになる、と背中を押してくれたのです。結局、10月末に、1月末出発の片道航空券を購入。息子と一緒にインターネット上の購入ボタンをクリックしたとき、ああ押しちゃった。。。もう簡単には引き返せない、と自分に言い聞かせたことが、今でも印象に残っています。

今にして思えば、ニュージーランドの新学期に合わせて留学を開始したことは正解でした。子どもたちは2週間の短期留学の時のような「突然やってきたお客さん」ではなく、最初からクラスの一員として先生や仲間に受け入れられ、1学期の終わる4月末までの間に、多くのアクティビティを通じてすっかり自分のクラスに馴染み、それぞれ仲良しの友達もできました(1学期の様子については、また別の機会にお伝えしたいと思います)。また、当初想定していた留学時期より2年前倒しでスタートしたことも、結果的に良かったと感じています。日本を出たとき、娘8歳、息子6歳。まだまだ、(時には大ゲンカしながらも)遊び相手としてお互い不可欠な存在です。学校では英語環境に苦戦しても、家に帰れば分かり合える相手がいるからか、日本を発ってもうすぐ5か月になろうとする現在も、二人ともまったくホームシックになっていません。ごくたまに「日本に帰りたい!」と言いますが、理由は「抹茶のアイスが食べたい!」とか、「日本に置いてきたおもちゃで遊びたい!」とか、今のところその程度で済んでいます(笑)

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それでは、次回以降は、ビザ手続きなど具体的な準備について振り返ってみたいと思います。

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記事を書いた人

飯島小枝

上智大学外国語学部英語学科卒。農水省の現・独立行政法人に勤務後、クイーンズランド大学院日本語通訳翻訳修士課程(MAJIT)を経て、通訳・翻訳エージェントに登録、約10年間、数社のインハウス通翻訳に携わる。2012年5月にフリーランス翻訳者として独立、同時にテンナイン・コミュニケーションの翻訳チェッカーとして稼働。2013年1月末から小学校低学年の子ども2人とニュージーランド滞在中。プロフィール画像は娘さんによる似顔絵。

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