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辞書の串刺し

とと

通訳・翻訳者リレーブログ

最近、急に朝夕の冷え込みが厳しくなりましたね。平日は毎日、息子を自転車で保育園まで送り迎えしているのですが、最近は気合いが必要です。皆さんは風邪などひいていませんか。私は2、3日前から喉が痛く、頭がちょっと重い感じだったのですが、友人に教えてもらった風邪の撃退法を試してみたら、効果がありました。頭もスッキリします。その方法とは、大根とショウガ(配分はお好みで)をすりおろして鍋でコトコト煮て、仕上げにしょう油を少々加えて、熱いうちに食べるというものです。ショウガが多すぎると、かなり刺激的になるので要注意。肝心なのは、身体を冷やさないということですね。

昨日、朝刊を読んでいたら、『AERA English』という雑誌広告の「通訳・翻訳プロの独習法公開」という見出しが目に入りました。むむむ、これは気になります。ちょうど市指定の有料ゴミ袋がなくなってしまったので、買い物ついでに本屋に立ち寄ることにしました。普段、本を買うときはAmazonなどのウェブショップを利用することが多いのですが、たまにリアル店舗の書店へ行き、いまどんな本が売れているのかを実際に目で確認するのは楽しいものです。実は以前、出版社で営業の仕事をしていたことがあるので、ディスプレーをチェックするクセが抜けていません。

さて、肝心の「通訳・翻訳プロの独習法公開」ですが、『AERA English』がTOEICのスコアアップをめざす英語学習者をターゲットにしている雑誌ということもあり、実務のスキルアップに直結するようなヒントを期待していた私には少々物足りない内容でした。それでも、第一線で活躍している通・翻訳者の皆さんの学習法は、やはりどこかユニークです。翻訳に関しては、電子辞書の「串刺し検索」を活用する方法が紹介されていました。翻訳にたずさわる人で、すでにこの方法を利用している人は多いと思いますが、ここで簡単に説明しておきます。『リーダーズ+プラス』や『ランダムハウス英語辞典』などの電子辞書をPCのハードディスクに格納し、JammingやDDwinといった辞書検索ソフトで閲覧するというものです。串刺し検索機能を利用すれば、一つの語を複数の辞書で同時に調べることができます。

辞書の特徴を知っておくことも大切です。一般的に、リーダーズは語彙数が多くて説明が簡潔。ランダムハウスは例文がわかりやすい。『ジーニアス英和大辞典』は語源にまで遡った説明が丁寧だと言われています。インターネットで利用できる『英辞郎』(http://www.eijiro.jp/)も新しい情報が多く、とても役に立ちます。PDIC(http://homepage3.nifty.com/TaN/)というソフトを入手すれば、自分で電子辞書を作成することもできます。ただし、串刺し検索でヒットした膨大な情報の中から、どれを選んで訳文に活かすかは翻訳者のセンスにかかっています。

ぜひ揃えておきたい基本辞書3冊(3枚?)

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とと

大学卒業後、数年のサラリーマン生活を経て、フリーランス翻訳者に。技術系から出版物と、幅広い分野で高い評価を得ている。趣味は音楽。ただいま子育て奮闘中。

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