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リチャード・ザナック氏

通訳・翻訳者リレーブログ

どんなに読書嫌いの子供でも、一度読み始めたら虜になってしまうこと間違いなし、彼の作品を読み終わったら、絶対別の作品も読みたくなってしまう不思議な魅力を持った物語の作者といったらロアルド・ダールであることを否定する人はいないでしょう。Charlie and the Chocolate Factoryを始め, James and the Giant Peach, Fantastic Mr. Fox, The BGF そしてMatildaなど数多くの素晴らしい物語は世界中の子供達に親しまれています。
今回は9月10日公開予定の“チャーリーとチョコレート工場”のプロデューサーであるリチャード・D・ザナック氏のインタビューを担当しました。
ザナック氏といえば40年以上に及ぶ映画制作において、数々の素晴らしい作品を手がけてこらた偉大なプロデューサーですが、“スティング”、“ジョーズ”、“コクーン”、“猿の惑星”等はその中でも特に有名です。
今回の制作にあたっての苦労はなんといってもティム・バートン監督がCGをなるべく使わずに撮影をする方針だったため、大掛かりなセットを制作したことだそうです。チョコレートの河や滝も実際に(チョコを使ったのではないにしても)セットで作ったもの。CGではありません。くるみ割りの作業をするリスもほとんどが本物。監督の意向で本物のリスを訓練して使うと伝えた時には、スタジオの人たちは冗談かと思ったそうです。映画を観るときは是非リスに注意してください。生まれたてから5ヶ月間かけて、チームが訓練した本物のリスの演技(?)です。父親をプロデューサーに持つザナック氏は学生の頃からずっとスタジオに出入りし、大学卒業後この業界に入ってから今に至るまでプロデューサーの仕事をされていらっしゃいます。以前は20世紀フォックスの製作部門担当の社長の経験もあり、とても偉いかたなのですが、大変に優しくて物腰の穏やかな方でした。監督がクリエイティブな仕事に集中できるように、とにかく金銭的な問題から彼を守ることが私の仕事、というだけあり、本当に頼れそうな穏やかな表情が大変に印象的でした。

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記事を書いた人

大学在学中に通訳デビュー。外資系企業勤務を経て、フリーランス通訳者に。会議はもちろん、音楽、舞台、映画などの分野でもひっぱりだこ。クライアントからの指名率も高い。

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