INTERPRETATION

第7回 アジアの同通現場の今

吉岡余真人

通訳者のための現場で役立つ同時通訳機材講座

皆様

新年あけましておめでとうございます。

本年もよろしくお願いいたします。

今年も皆様のお役に立てるブログを書いてゆきたいと思います。

今回は新春企画「アジアの同通現場の今」と題して、お送りします。

私の紹介にもあるように、昨年5月まで東南アジアの現場運用をしてまいりました。

その時に運用をしました、現場を紹介いたします。

現場その1:台北にて、3名使用のフルサイズブースです。

     ISO4043の移動式ブースの規格に準拠したブースです。

     詳細はこちら

特長は、3名がゆったり作業ができる幅(1名あたり約80cm)が確保され、

天井も2m、遮音特性(外部と20dB音圧比)も、現在ある移動式ブースでは最高レベルのものとなります。

このブースは2m以上のケースに入れ運搬し、大きいエレベーターを設備した会場でないと設営ができないため、残念ながら導入している会社はほとんどありません。

下記は非常に珍しい3名用のブースです。

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下記が上記の2名用ブースです。(場所:シンガポール)

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下記は中国でのモーターショー現場です。

ステージ後方に設置し、会場の様子はモニターで確認できます。

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いずれのブースもスペースを最大限活用しております。

日本との違いは2名用として設置されるブースが多いということです。

ブースに備え付けのテーブルも多く、非常に狭い環境ですね。

狭い環境での通訳業務は世界共通ですね!

以上のことから、私の所属するテンナインコミュニケーションでは

同時通訳ユニットや、高輝度な手元あかりなど、可能な限り小型化とブース環境を改善するように努力しております。

ブース内部の写真は後日、ご報告させていただきます。

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記事を書いた人

吉岡余真人

東京オリンピック開催直前 1964年8月に東京葛飾金町にて産声を上げました。専門学校卒業後、稼業の理髪店を経営するが、オリンピックで開催される国際会議にあこがれ、1989年同時通訳機材会社に就職し、東京サミット、APEC大阪、ADB福岡会議の機材運営に携わる。長野オリンピックでは組織委員会にも在籍し、ローザンヌのIOC本部にも出張し、すべての会場の同時通訳機材運用を統括。第107回IOC総会、理事会、メインプレスセンター、選手村、IBC国際放送センタースポーツ調停裁判所、医事委員会などの同時通訳機材運用を統括する。
その後大手通訳会社にて通訳コーディネーターとして勤務し、社内ベンチャーで機材会社を設立。退職後2005年からは舞台を中国に移し、国際会議ディレクターにて活躍。2008年北京オリンピックでは東京五輪の招致記者会見の通訳・機材の運用に携わり中国および東南アジアでの国際会議を運営する。上海・バンコクの通訳会社にも所属し、東南アジアを駆け巡る日々を送る。
2013年から2017まで株式会社テンナイン・コミュニケーションに在籍し
2017年8月からバルビエコーポレーション株式会社を設立し現在に至る。

END