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通訳者になるために必要なスキル

ハイキャリア編集部

通訳者になるには

通訳者になるために必要なスキル

テレビでは日々世界のニュースがリアルタイムで飛び込んできて、世界の動きはすぐに私たちの生活にまで影響を及ぼすようになりました。まさにボーダレス時代です。こういった国際社会を影で支えるのが異文化コミュニケーターである通訳者です。人と人、国と国を言葉でつなげる仕事が通訳という仕事です。
通訳者の活躍の場は年々広がっており、とても将来性のある職業です。

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1. どうしたら通訳者になれるのでしょうか?

それではどうしたら通訳者になれるのでしょうか?

  • 語学力はどれぐらい必要なのか?
  • TOEICの点数は900点以上必要なのか?英検1級が必要なのか?
  • 大卒が必須なのか?短大でもいいのか?
  • 通訳養成学校や専門学校で専門の教育を受けた方がいいのか?
  • 専門分野を身に着けるにはどうすればいいのか?
  • 同時通訳者の年収はいくらぐらいなのか?
  • 通訳者の試験はあるのか?
  • 社会人経験は必要なのか?

多くの人々にとって通訳という仕事は実態のよく分からないベールに包まれて世界のようです。私たちコーディネーターの元にも、将来通訳者を目指す方からたくさんの質問をいただきます。

ハイキャリアでは自分の夢に向かって一歩踏み出そうとしている人を応援しています。実際にプロの通訳者と長年一緒に仕事をしている通訳コーディネーターが、多かった質問をピックアップして解説していきたいと思います。

2. 英語が得意なのですが通訳者として仕事をすぐに始められますか?

通訳の仕事をするには高い語学力は不可欠です。ただ外国語で会話や語学ができるからといって、必ずしも同時通訳の仕事ができる訳ではありません。
例えばTOEIC900点以上で英語が得意な人、海外生活が長く外国語との会話には困らない人、母国語は日本語だけど、英語もネイティブレベルで話せる人、など英語でのコミュニケーションに困らない人であっても、すぐに通訳者として仕事ができる訳ではありません。
その違いは何でしょうか?
高い英語力があれば自分で考えたことを瞬時に英語でコミュニケ―ションすることは問題なくできるでしょう。頭の中で正確な言い回しを考えることなく、瞬時に英語を話すこともできるでしょう。しかし通訳者は予測できない第三者の発言を漏らすことなく正確に聞き取って、会議の場や商談の場でそれを頭の中で他の言語に変換して瞬時に訳します。自分の思っていることや意見を英語で話すのとは違う技術が求められるのです。
通訳という仕事は語学だけでなく、通訳技術を習得する必要があります。

3. 通訳者として仕事を得るための方法を教えてください。

3.1 通訳エージェント
一般的には通訳エージェント(通訳会社)の登録面談を受けて、仕事の紹介を受けます。通訳エージェントは登録希望者の英語の理解力や日本語能力、コミュニケーション能力、専門分野や経験などを詳細にお伺いしその方に適したお仕事内容を紹介します。
テンナインでは登録にあたって面談だけでなくスキルチェックを行っていますが、それはその方のスキルを正確に把握する意味もありますが、その方の持ってる通訳力の少し上のレベルのお仕事を紹介し、一緒に成長していきたいと考えているためです。

3.2 人脈による紹介
通訳者はエージェントだけでなく友人や知人、以前勤めていた会社、通訳学校のクラスメートの紹介など、直接仕事を受けることもあります。日ごろから人脈作りはとても大切です。
そしてエージェント経由あっても直接お客さまから仕事を受ける場合でも、一つ一つ丁寧に対応しお客さまより「次回もぜひあなたにお願いしたい」とリクエストをいただくことが肝心です。
通訳という仕事は高度な技術が必要ですが、あくまでもサービス業であることを念頭に、人と人、国と国の橋渡しになるという姿勢で臨んでください。

4. 通訳エージェントに登録する際に気を付けることはありますか?

4.1 まずは時間厳守
通訳者は時間厳守が鉄則です。面接時間には絶対に遅れないように余裕を持って出かけましょう。最近では面接もリモートで行われます。時間厳守でアクセスしましょう。面接で遅刻してしまう人は、実際の通訳現場にも遅刻する可能性が高いと判断されマイナスポイントになります。通訳者が現場に現れないと会議は中断し大勢の人に迷惑をかけてしまいます。どんなに高い通訳パフォーマンスを出しても、遅刻はお客さまからの大きなクレームに繋がります。時間厳守の職種であることを肝に銘じてください。

4.2 将来の方向性を伝える
登録する際には、コーディネーターに自分の得意分野や今後の進みたい方向性などをはっきりと伝えましょう。私たちテンナインでは面接の際に必ず得意分野や将来目指す通訳像をお伺いしております。目的や未来がしっかり描けている人には、私たちコーディネーターもビジョンに沿ったお仕事をご紹介することが出来るからです。
テンナインでは登録面談の際に、同時にキャリアカウンセリングも行っています。カウンセリングではお仕事紹介の流れ、仕事内容、現在の通訳状況や現在の需要、業界のトレンドや将来性、スキルアップのための訓練方法もお伝えしております。これまで2000件以上のカウンセリング実績のあるコーディネータ―がお話を伺います。未経験の方も是非気楽にお問合せください。

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5. なぜ通訳者には女性が多いのでしょうか?

通訳という仕事の評価はあくまでも通訳パフォーマンスです。つまり男女の差別がない職業です。男女雇用機会均等法が整備される以前、企業では女性の活躍できる場が限られていたということもあり、能力だけで評価される通訳業界に優秀な女性が多く進出してきました。
また女性は出産や育児など、どうしても男性より負担を強いられる時期があります。通訳は自由業であり、働く時間や働き方をライフステージに合わせて柔軟に選ぶことができます。通訳エージェントに稼働可能な時間などを事前にお伝えいただくことによって、さまざまな働き方ができます。

また男性より女性のほうが多い理由として一つ考えられるのは、通訳はトレーニングの時期も長く、その期間はどうしても給料が不安定だというのが挙げられます。ただ今は企業に属していても生活が安定するという保証はない時代なので、多くの男性の方にも英語力を生かして通訳という専門職を目指していただきたいと思います。

6. 通訳者として未経験なのでなかなか依頼がいただけません。どうしたらいいでしょうか?

通訳という仕事は、英語力、表現力以外にも専門性が求められます。それゆえお客さまは通訳者の過去の経験や実績を重視します。未経験ですぐにフリーランス通訳者になるのは難しいと思いますが、誰でも最初は未経験からのスタートです。

6.1 企業の常駐通訳者となる
キャリアアップの一つの方法として、最初からフリーランス通訳として独立するのではなく、企業の常駐通訳者として経験を積む方法もあります。企業内で通訳の経験を積む大きなメリットは、安定的に通訳の仕事に携われること、また1つの分野を連続で対応することで、その分野の専門知識が深まる事、事前準備ができることです。企業内通訳者としていつくかの分野を経験し、フリーランスで独立された方も多くいらっしゃいます。

6.2 アテンド業務からのスタート
また通訳学校からの紹介や、国際会議の語学スタッフやアテンド業務からスタートするのも一つの方法です。

6.3 ネットワーク
通訳者同士の人脈も大切です。先輩通訳者から仕事を紹介してもらうことも多いようです。最初に経験を積む段階では、仕事を選ばず、目の前にあるチャンス活かす気持ちでなんにでも挑戦してください。

7. 通訳学校に通ったほうがいいでしょうか?

実際に通訳学校には通わず独学だけで通訳者になった方もいらっしゃいますが、多くの方が通訳学校に通って専門的な通訳トレーニングを学んでいらっしゃいます。独学より通訳学校に通った方が通訳の手法を効率的に学べるからです。
また大学や専門学校でも通訳を学べる機関があります。ただ通訳学校に行けば必ず通訳になれる訳ではありません。通訳学校はあくまでも勉強のノウハウを学べる入り口だと思ってください。通訳学校の課題に積極的に取り組み、授業以外の時間でも継続的にトレーニングを行うことが必要です。

8. 通訳者に資格は必要でしょうか?

通訳という職種には国家資格はありません。なにか特別な資格を取得する必要もありません。
英語力の参考に英検やTOEICの成績を聞くことはありますが、あくまでも目安で仕事に有利になることはありません。通訳の仕事は実力主義。実力さえあれば、資格や年齢は関係なく活躍することが出来ます。

9. 通訳者と他の仕事との兼業は可能でしょうか?

通訳の仕事は平日の昼間の時間の依頼が多いので、フルタイムの正社員と兼業するのはかなり難しいと思います。ただ翻訳や学校の講師などと兼業している方はいらっしゃいます。しかし通訳者として活躍されている方は、専業でやっている方がほとんどです。
通訳者は一旦お引き受けした仕事は必ず最後まで責任を持ってやり遂げなければなりませんので、もし兼業を考えている場合は他の仕事との調整で仕事が受けられなくなるということがないようにしましょう。何度か受けた仕事を断っていると、お客さまの信頼を失い、次の仕事は依頼されなくなってしまいます。

10. フリーランス通訳者として気を付けることはありますか?

10.1 スケジュール管理
スケジュール管理をしっかり行ってください。日にちを間違えたり、ダブルブッキングで同じ時間帯に2つの仕事を受けてしまったなんてことは絶対にないようにしてください。

10.2 健康管理
健康管理にも気を配りましょう。心身ともに健康でなければ、いい通訳フォーマンスは出せません。適度な運動や、プライベートでリフレッシュすることも大切です。通訳者はエネルギッシュな方が多いので、趣味も多彩です。オンとオフをきちんと切り分けることで、よりいい仕事ができると思います。

10.3 その他
個人事業主になりますので、確定申告が必要になります。日ごろから収入と支出の記録をきちんとまとめておきましょう。

11. 通訳者になるために語学力以外の資質は?

通訳はサービス業なので礼儀やマナー、企業の一員としてのモラルや使命感がある通訳者はご指名をいだきます。お客さまをサポートしたいという気持ちは必ず相手に伝わって高評価に繋がります。
通訳者が存在することで、お客さま同時のビジネスが成功したり、お客さまに感謝されることが、通訳という仕事のやりがいに繋がります。「あなたがいてくれて本当に良かった」という言葉はなにより仕事のモティベーションに繋がります。
またチャレンジ精神を持って幅広く挑戦すること、継続的に勉強すること、そしてこれは通訳の仕事に限ったことではないかもしれませんが「あきらめない」という強い精神力が必要です。

 

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テンナイン・コミュニケーション編集部です。
通訳、翻訳、英語教育に関する記事を幅広く発信していきます。

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