INTERPRETATION

第33話 DIGI WAVE

吉岡余真人

通訳者のための現場で役立つ同時通訳機材講座

通訳者の皆さま、お久しぶりです
今回は最新の同時通訳システムデジウェーブについてご紹介します。

この機材は2.4GHzの電波を使用し通信を行う最新の機材です。
2.4GHzはWifiにも使用されており、だれでもが使用できる電波ですがこのDIGI WAVEは米国の最新の通信技術を応用し、電波が切れにくい通信を実現しています。
1秒間に16通りの電波を320回発射し、空いている周波数を見つけ出す技術です。
送信機と受信機が暗号化されており、その組み合わせでないと通信ができません。

また、99通りのグループ、4桁の番号で無限大に組み合わせを作れます。セキュリティーに優れているということです。
同一空間であれば15chまで使用可能です。日英同時に2ch使用する際は下記のチャンネルセレクターを使用します。
パナガイド送信機の場合、チャンネルを切り替える際に2chから3chへ間違えることもあったかと思いますがこのチャンネルセレクターを使用することで、ミスの少なくなります。
左右に切り替えるだけ、中心にはMUTEもありOFFにもできます。
操作性にもこだわり、軽い操作でスイッチが確実に入り、戻る際にもばねの反動で確実にMUTEになります。
是非、お試しください。

パナガイドの場合、チャンネルを切り替えた直後に音声が切り替わる時間はありスピーチなどの冒頭の音声が切れることがありましたが、このスイッチを加えることでCH-1の音声がCH-2の電波が同時に出ていますので音声が切れる心配はありません。

その他、このセレクターには電源不要です。

ご不明な点がありましたら

yoshioka@barbier-biz.jp 吉岡までご連絡ください。

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吉岡余真人

東京オリンピック開催直前 1964年8月に東京葛飾金町にて産声を上げました。専門学校卒業後、稼業の理髪店を経営するが、オリンピックで開催される国際会議にあこがれ、1989年同時通訳機材会社に就職し、東京サミット、APEC大阪、ADB福岡会議の機材運営に携わる。長野オリンピックでは組織委員会にも在籍し、ローザンヌのIOC本部にも出張し、すべての会場の同時通訳機材運用を統括。第107回IOC総会、理事会、メインプレスセンター、選手村、IBC国際放送センタースポーツ調停裁判所、医事委員会などの同時通訳機材運用を統括する。
その後大手通訳会社にて通訳コーディネーターとして勤務し、社内ベンチャーで機材会社を設立。退職後2005年からは舞台を中国に移し、国際会議ディレクターにて活躍。2008年北京オリンピックでは東京五輪の招致記者会見の通訳・機材の運用に携わり中国および東南アジアでの国際会議を運営する。上海・バンコクの通訳会社にも所属し、東南アジアを駆け巡る日々を送る。
2013年から2017まで株式会社テンナイン・コミュニケーションに在籍し
2017年8月からバルビエコーポレーション株式会社を設立し現在に至る。

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