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オンライン同時通訳の使い方-通訳エージェントが解説-

ハイキャリア編集部

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オンライン同時通訳の使い方-通訳エージェントが解説-


ウィズコロナ時代。
社内会議や顧客とのご挨拶・打ち合わせ等の小さな会議をはじめ、ライブショーやセミナー等の大きなイベントまで、今や当たり前のように「オンライン会議」が行われる世の中となりました。
移動がない分、国内外問わず、Web回線を確保できる環境であれば、どこからでも参加できることが一番の大きなメリットですが、それは参加者に限ったものではありません。通訳者も同様に、対面(現地)での通訳サポートとは異なり、前後の移動がない分、対応できる時間帯が増え、さらには会議に向けての準備時間もより多く確保することができます。
そこで今回は、オンライン会議の普及によって急激に増えた「オンライン通訳」に関して、ご説明いたします。

①オンライン通訳

「対面会議ができない=通訳を入れることができない」
そのように考えてしまうのも当然と思います。なぜなら、今までは参加者にとっても通訳者にとっても、同じ会議空間にいる状況が当たり前の形でした。
もちろん現在も対面での通訳対応も行っていますが、オンライン会議が増えた今、対面通訳と同様に、変わらず弊社ではリモート通訳サービスもご提供しています。

■オンライン会議ツール

オンライン会議ツールには様々なものがあります。ZOOM、Teams、WebEx、Google meet・・・特にコロナ以降はお仕事でも日常的に使用されることが多いのではないかとおもいます。
オンライン通訳も、そういった通常の会議で使用するようなツールを使用して実施することができます。
通訳のスタイル(逐次通訳か、同時通訳)や使用ツールによって、さまざまな形で対応しておりますが、その中でも特に多い方法が「Zoom同時通訳機能」を使用した形です。

■通訳専用の会議が必要

オンラインで同時通訳をする場合には、多くの場合、この後記述するように、会議を進行する本会議とは別に通訳専用の会議を立ち上げる必要があります。
Teamsをはじめ多くの会議システムでは同時通訳機能が装備されていない為、同じ会議の中で参加者と同時通訳者が同時に発言すれば、音声が重複して混乱してしまうからです。

それに対し、ZOOMに備わっている同時通訳機能は、本会議1本・1デバイスのみで完結する為、その点が一番大きなメリットでもあり、一番多く実施されている方法となっております。

②Zoomでの同時通訳機能

■アカウントを準備

はじめに同時通訳機能を使用するためには、使用可能なアカウントを準備頂く必要があります。残念ながらすべてのアカウントで使用できるわけではなく、ある一定の条件を満たしているアカウントでのみ設定できる機能となる為、その点ご注意ください。(参加者のアカウントステータスは問われません。あくまでホスト(=会議開催者)のアカウント条件となります。)

■通訳機能をONにする

アカウントの準備が整った後は、通常の会議と同じように会議をスケジュールしていきますが、会議を立ち上げる最初の設置時に通訳機能をONにする必要があります。通訳者となるアカウントのメールアドレスを設定したり、必ずZOOMアプリから参加したりと、少し操作や注意点がありますが、詳細は弊社コーディネーターがしっかりサポートさせていただきます。

■聞きたい言語を選択

いざ、通訳設定を済ませた会議リンクにアクセスすると、通訳チャンネルを選ぶボタンが表示されます。参加者は、自分が参加する/通訳を聞きたい言語(日本語なら日本語チャンネル、英語なら英語チャンネル)を選択します。
この操作をするだけで、会議中、日本語ユーザーには、日本語参加者が発言する日本語、そして英語参加者が発言している間は日本語の同時通訳が自動的に聞こえてくるのです。参加者が途中でチャンネルを切り替えるなど、操作の必要はありません。
もちろん、日本語も英語も聞かれるバイリンガルの方は通訳をOFFにすればすべての発言を通訳を介さずに聞くことも可能です。

■事前のデモでチェックを

言語は日本語・英語のみならず、中国語やフランス語、ドイツ語など世界各国の言語から設定できますが、設定を誤ってしまうと当日参加者に混乱が生じてしまう為ご注意頂きたい部分です。会議当日にもホストの方には対応いただく操作やサポートがございますが、弊社ではZoom同時通訳機能を使用した実績もかなり多くありますので、ご不安の場合には事前にデモなどの対応も行っておりますので、ご遠慮なくご相談ください。

③導入実績

Zoom同時通訳機能は、さまざまな会議やイベントで利用されています。

  • クライアントとのミーティング・商談
  • 取締役会などの役員会議
  • イベント(社内・社外)
  • ウェビナー

など。
コロナ禍では、大勢の方が参加するイベントはリアル開催ができず、ZOOMで開催されているものも多いかと思いますが、ZOOMウェビナー機能でもこの同時通訳機能を使用することができます。

④Zoom以外のオンライン通訳

オンライン通訳は、もちろんZoom以外の会議システムでも対応可能です。通訳形態によって必要となる回線数も異なるので、パターンごとにご説明させて頂きます。

■逐次通訳

Web会議システムの種類問わず、1回線のみご用意頂くだけで対応可能です。発言者には1-2センテンス毎に止まりながら、ゆっくりと話していただき、止まったタイミングで通訳者が通訳出ししていきます。発言者→通訳者→発言者・・といった流れで交互に進めていきますので、別途通訳回線をご用意頂く必要はございません。

ただ同時通訳とは異なり、発言者と通訳者が同時に話すことができない為、発言量と同じ分の通訳時間がかかってきますので、予め会議時間の設定にはご注意頂く必要があります。

■片方向同時通訳+片方向逐次

<例>

  • プレゼンテーションはすべて日本語でされる為、その内容を英語話者へ通訳したい
  • 冒頭の挨拶だけ英語話者、それ以降はずっと日本語での実施
    など

会議全体を見たときに、メイン言語がはっきり決まっていて偏りがある場合には、ご用意頂くデバイス数を減らす為にも、同時通訳と逐次通訳を組み合わせて対応することも多くあります。

<回線:計2つ>
メイン回線+通訳専用回線
<通訳形態(※日本語をメイン言語とした場合)>
・日→英:同時通訳@通訳専用回線
・英→日:逐次@メイン回線

■双方向同時通訳(*2回線実施)

日本語・英語ともに同時通訳を必要とする場合には、実施方法としては2パターンあります。

一つ目としては、メイン回線+通訳専用回線の計2つでの実施方法です。
この方法では、通訳者が1つの通訳専用回線内に英訳・和訳ともに訳出ししますので、参加者側で通訳を聞くタイミングを選択頂きます。アジェンダがはっきり分かれている場合や、言語がセッションごとに予め決まっている場合に向いておりますが、ディスカッション等では通訳を聞く側も手元が煩雑になる為、あまり向いていません。

<回線:計2つ>
メイン回線+通訳専用回線(日→英/英→日ともに)
<通訳形態>
日⇔英:双方向同時通訳@通訳専用回線

■双方向同時通訳(*3回線実施)

もう一つの方法としては、回線を計3つご用意頂く方法です。

この方法であれば、和訳・英訳は各回線に分かれているため、参加者側での調整などは不要となってきますが、通訳を聞かれる方には全員に2デバイスご用意頂く必要がある為、デバイス制限がある場合には難しくなります。

また2デバイス同じ空間で繋ぐ形となる為、参加者の方にはハウリングにも十分にご注意頂く必要がありますので、会議参加方法・注意事項などは予め全参加者にご案内頂き、会議当日のご協力をお願いしております。

<回線:計3つ>
メイン回線+通訳専用回線①(日→英)+通訳専用回線②(英→日)
<通訳形態>
・日→英:同時通訳@通訳専用回線①
・英→日:同時通訳@通訳専用回線②

⑤まとめ

オンライン通訳といっても、会議システムの種類や実施形態・条件などによって異なりますので、弊社コーディネーターから最適な実施方法を都度ご提案・ご相談させて頂いております。
ウィズコロナ時代になり、遠隔からの通訳サポートは弊社でもかなり多くの実績を抱えておりますので、通訳をご利用の際にはお気軽に弊社までお問合せください。
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