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通訳・翻訳者リレーブログ

いかに集中力を維持するか

[2015.11.09]投稿者:アース
在宅翻訳者に限らず、家で一人で仕事をしている人は誰でも、いかに気を散らさずに仕事に集中するか、悩んでいる人が多いと思います。わたしもそうです。

もちろん、納期が迫っていたり、内容に興味があったりする場合は、自然と周りをシャットアウトできます。この点、人間の特技ですよね。仕事開始と同時に音楽を聞き始め、信じられないほど集中して、ふと気がつくと、アルバムを1枚聞き終わっていた、いや、アルバムを1枚まるまる無視していた、なんてこともあります。

でも、当然ながらいつもそうではありません。納期に余裕があってダラダラしてしまうケースはあまりありませんけれども、興味が持てないとか、いつもと代わり映えしない内容の原文に集中することは、至難の業・・とまでは言いませんが、ときに気が散りがちになることも確か。あるいは、逆に難し過ぎて意味不明の原文の場合、「は〜」とため息をつきつつ外に目をそらし、うっかりトンビでも飛んでいようものなら、しばらく眺めてしまったり。

言うまでもなく、インターネットも諸刃の剣。これがなければ、もはや翻訳の仕事は不可能ですけれども、SNS等をやっていなくとも、興味深いサイトは多いし、キーボードの上でほんのちょっと手をひらひらさせるだけで、ネコちゃんのオバカな映像を見られたりしちゃうこの時代、ほんとうらめしいです。

そして音。

実はいま住んでいる家の周辺は、田んぼがたくさんあるわけでもないのに、なぜか水路が多く、晴れていても雨の日も、いつも水がさらさら流れています。見かけは完全に側溝(どぶ)なのですが、流れる水は、どしゃぶりにでもならない限り、完全な透明。家庭菜園をやっている人は、その水を野菜にやったり、そこで野菜を洗ったりしています。近くに高い山があるわけでもなく、実に不思議なので、いつか「源流を訪ねる旅」をやってみようと思っています。

そのきれいな側溝、わたしの部屋の横にちょうどカーブがあるので、いつもちゃぱちゃぱと水音がします。いまや滝の音や波の音が「癒し音」になるご時世で、わたしも様々な水の音だけが録音されたCDを持っていますが、ここに引っ越してきてから、いつでも自然の水音を聞けるようになりました(笑)。

水の音は聞いていて心地よいですし、それほど快適な音でなくとも、「連続音」は案外気になりません。地下鉄でどんな轟音が鳴っていようと、ぐうぐう寝られるのはそのせいでしょう。しかしそこで何か突発音でもすれば、はっと気がついて辺りを見回してしまうのは、生き物として当然の反応です。

そう考えてみると、周りで突発音がしても、それを無視して集中し続けるなんて、人間にしかできないことなんですね。動物なら、自分に危険が迫っているかもしれないのに、絶対に無視なんてできませんから。つまりそんな姿は本来、生物として不自然である・・すなわち仕事中に突発音がしても無視し続けるのは体に悪いと・・フムフム。

いや、言い訳を考えるためにこの文章を書いているのではないのであった。

さて、われわれ翻訳者の集中力を削ぐ音は、家の周りに氾濫しています。わたしの仕事部屋(1階)の場合ですと、すぐ横に狭い道路がありますので、そこを行き来する人の声がもっとも思考の邪魔になります。

話の内容がすべて分かってしまう場合はもちろん、分かりそ〜で分からない場合、(主に奥様方の)高笑いが頻繁に含まれる場合、親の怒鳴り声、抵抗する子どもの叫び声、小学生の調子っぱずれの歌。

わたしの仕事部屋の真ん前の十字路で、「ここ!ここゴールね!!」と言って、坂の上から絶叫しながら全速力で駆け降りてくる子どもたち。いや、あっちをゴールにした方がいいと思うよ。

これらがずーーっと同じ音量で流れていれば、逆に、まだましだと思うんです。慣れてしまうでしょうし、いずれ無視できるかも。いやできないか。

ともかく、窓のすぐ外で突然大きな音や声がしようものなら、頭の中の訳文タワーにぴきぴきっと亀裂。動いてはダメだと分かっていながら、つい外を見てしまいます。そうなったら、もういけません。まるでトランプで作ったタワーのようにもろい訳文タワーは、あっさり崩壊。・・・という微妙な作業をいつもいつもしているわけではありませんが、思考の妨げになることは確か。

特に一階というロケーションも良くないのでしょうが、とりあえず引っ越したばかりだし、当面はこの部屋で働くしかありません。

じゃあどうするか。という点について書こうと思ったのですが、ここまででも十分長くなってしまいましたので、来月にしたいと思いま〜す。



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すーじー

すーじー
1998年春、研究留学する夫に同行して渡米。大の苦手だった英語をイチから学びなおすことに。現在はシカゴ在住のフリーランス英日翻訳者として、マーケティングから金融・経済まで幅広い分野のビジネス案件にたずさわる。最近、興味があるのは、DIYと健康になること。[2016年1月start!]

いぬ

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幼少期より日本で過ごす。大学留年、通訳学校進級失敗の後、イギリス逃亡。彼の地で仕事と伴侶を得て帰国。現在、放送通訳者兼映像翻訳者兼大学講師として稼動中。いろんな意味で規格外の2児の父。[2008.4.1 start!]

アース

アース
田舎の翻訳者。外国留学・在留経験ナシ。都会生まれの都会育ちだが、現在はド田舎暮らしで、ネットのありがたさにすがって生きる日々。何でも楽しめる性格で、特に生き物と地球と宇宙が大好き。でも翻訳分野はなぜか金融・ビジネス(英語・西語)。宇宙旅行の資金を貯めるため、仕事の効率化(と単価アップ?!)を模索中。[2015年12月終了]

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高校までをカナダと南米で過ごす。現在は、言葉を使いながら音楽や芸術家の魅力を世に広める作業に従事。好物:旅、瞑想、東野圭吾、Jデップ、メインクーン、チェリー・パイ+バニラ・アイス。[2007.6.1 start!]

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米系銀行勤務後、米国留学中にロシア人の夫と結婚。一児の母。我が子には日露バイリンガルになってほしいというのが夫婦の願い。そのために日本とロシアを数年おきに行き来することに。現在、ロシア在住、金融・ビジネス分野を中心としたフリーランス翻訳者(英語)。[2013年7月終了]

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トナカイ
フィンランド・ヘルシンキ在住の多言語通訳・翻訳者。日本で金融機関に勤務の後、ヨーロッパへ。留学中に大学講師を務め、フィンランド移住後は芸術団体インターンなどを経て現在にいたる。2児の母。[2010年10月終了]

昼顔

昼顔
外資系金融、在ジュネーブ日本政府代表部での勤務を経て、外務省職員として採用。帰国後は民間企業にてインハウス通訳者としてキャリアを積み、現在は日英仏フリーランス通訳者として活躍中。昨年秋からはNYに拠点を移す。趣味は数年前から再び始めたバレエと映画鑑賞と美味しいモノの食べ歩き。[2010年3月終了]

フレッヒ

フレッヒ
高校時代をドイツで過ごし、日本の大学を卒業後、再び渡独。ドイツでの日本企業勤務を経て10年前よりフリーランスドイツ語通訳者として活躍。車関係全般・ジュエリー・スポーツ関係・整形外科分野を得意とする。普段はワイン・焼酎をこよなく愛し、庭で取れたハーブやジャガイモで主人や友人達とBBQしながら休日を過ごすのが大好き。そして大の八重山諸島フリーク。[2009年2月終了]

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パンの笛
幼少時に英国に滞在。数年の会社勤めを経て、出産後の仕事復帰を機に翻訳を本格的に学習。現在はフリーランスの在宅翻訳者。お酒好きで人好き、おしゃべり好きの一児の母。[2008年4月終了]

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幼少期を海外で過ごす。大学時代から通訳学校へ通い始め、海外留学を経て、フリーランス通訳デビュー。現在は放送通訳をメインに会議通訳・翻訳者として幅広い分野で活躍中。片付け大好きな2児の母。[2008年3月終了]

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仙人

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大学在学中に通訳者としての活動を開始。卒業後は、外資系消費財メーカーのマーケティング分野でキャリアアップ。その後、外資系企業のトップまでキャリアを極めた後、現在は、フリーランス翻訳者として活躍中。趣味は、「筋肉を大きくすることと読書」[2007年4月終了]

ガットパルド(gattopardo)

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大学卒業後、数年のサラリーマン生活を経て、フリーランス翻訳者に。技術系から出版物と、幅広い分野で高い評価を得ている。趣味は音楽。ただいま子育て奮闘中。[2005.11月末終了]

背番号8

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イギリスに長期留学後、インハウス通訳者として数社に勤務。現在は、フリーランス通翻訳者として活躍中。若手通訳有望株の一人![2005.11月末終了]