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ビジネス翻訳・通訳で役立つ表現を学ぼう!

ビジネス・経済・金融などの分野の翻訳や通訳でよく出てくる表現をイギリスのメディアから取り上げてお届けします。

第76回 2017年注目の世界ニュース

新年明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
本コラムが配信される頃にはもうすっかりお正月休みも終わり、ふだんの日常生活に戻っているのではないかと思いますが、今年も新年の抱負は立てられましたか? まだ、という方はぜひ第26回の記事を参考にSMARTな目標を立ててみてはいかがですか? 自分が将来どうなりたいかを改めて考え、目標を明確にして、そのために日々努力をし、小さな達成感をたくさん味合うことがステップアップにつながると思います。

では、年の初めということで、今年注目の世界ニュースを3つ選び、キーワードを紹介します。

1.The inauguration of Donal Trump as the 45th President of the United States
ドナルド・トランプ氏がいよいよ1月20日に第45代アメリカ合衆国大統領に就任します。それに合わせinauguration(就任)、assume/take office(就任する)、take the oath(宣誓する)などのような用語がニュースに出るのは必須ですが、就任後は次のような約束を実施するのかどうかに注目です。
・Deporting illegal immigrants with criminal records (犯罪歴のある不法移民の国外追放するのか)
・Building the Mexican border wall(メキシコ国境に壁を建設するのか)
・Imposing a set of protectionist policies(保護主義政策を実施するのか)これにはTPP撤回も含まれます。
・Building a better relationship with Russia including striking a Syria deal(シリア問題での取引を含め、ロシアとの関係が改善されるのか)
その他、中国や日本などとのforeign policy(外交政策)、energy and the environment(エネルギー・環境問題)、tax cuts and infrastructure investment(減税とインフラ投資)、"America First" policy(アメリカ第一主義)などなど数えきれないほどの注目事項があります。

2.Brexit and European elections
Brexitに関しては次の大きな動き「3月末までにリスボン条約第50条を発動するのか(第65回参照)」に注目ですが、離脱交渉においては単一市場へのアクセス(access to the Single Market)とcontrol of immigration(移民の制限)のバランスがどのレベルで合意されるのかが一番のポイントと言えるでしょう。
またオランダ総選挙(the Dutch general election)が3月に、フランス大統領選挙(the French presidential election)が4~5月に、ドイツの連邦議会選挙(the German federal election)が9月にと、ユーロ圏の主要国にて次々と大きな選挙が予定されています。これらの国々においても反EUや反移民を掲げる政党が躍進しているので注目です。a far-right political party(極右政党)、the National Front(国民戦線/ FN)、Alternative for Germany(ドイツのための選択肢/ AfD)などが必須のキーワード。

3.AI(artificial intelligence)
3つ目のトピックとしては、政治ニュースから離れてAI(人工知能)を挙げます。昨年は、人間のプロ囲棋士がAIの対戦相手AlphaGoに負けたことが大きな話題を呼びましたが、自動車や家電製品など日常生活にAIがどんどん取り入れられることが予想されています。キーワードは、まずdeep learning(深層学習,ディープラーニング)。そして音声認識・入力に関連し、voice technology/assistant, computer-dictation systemの他、voice-driven systems/computers/devicesなどの表現があります。これらの技術は自動翻訳通訳とも直結しているので、私たちは特に注意を払うべきでしょう。また膨大なデータの蓄積により、privacy(プライバシー)とsecurity(安全保障)のバランスが懸念されています。加えて、bot(ボット)が今後どのように進化していくのかも注目していきたいと思います。

上記3つのトピックだけでなく、他の興味深いニュースや通訳に役立つ表現を今年も取り上げていきたいと思います。

ところで冒頭で、「新年の抱負を立てて毎日努力しましょう!」と奨励しましたが、実は私の2017年の始まりはそれどころではありませんでした(涙)。大晦日に回転性目まいで起き上がれなくなり、元旦は頭痛が耐え切れず病院の救急病棟(A&E)に駆け付けるという散々な年明けでした。幸い大事にいたらず、あっという間に回復し、無事平常の生活に戻れたことに感謝しています。というわけで、今年は無理のないよう健康第一を心がけたいと思っています。
皆様におかれましても、まずは心と体の健康状態を優先し、その上で学びの多い一年になることを心から願っております。


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プロフィール

グリーン裕美

グリーン裕美さん
結婚を機に1997年渡英して以来、フリーランス翻訳・通訳として活躍。ロンドン・メトロポリタン大学大学院通訳修士課程非常勤講師。 元バース大学大学院翻訳通訳修士課程非常勤講師。英国翻訳通訳協会(ITI)正会員(会議通訳・ビジネス通訳・翻訳)。
グリンズ・アカデミー運営。二児の母。
国際会議、法廷、ビジネス会議、放送通訳(BBC News Japanの動画ニュース)などの通訳以外に、 翻訳では、ビジネスマネジメント論を説いたロングセラー『ゴールは偶然の産物ではない』、『GMの言い分』、『市場原理主義の害毒』などの出版翻訳も手がけている。 また『ロングマン英和辞典』『コウビルト英英和辞典』『Oxford Essential Dictionary』など数々の辞書編纂・翻訳、教材制作の経験もあり。 向上心の高い人々に出会い、共に学び、互いに刺激しあうことに大きな喜びを感じる。 グローバル社会の発展とは何かを考え、それに貢献できるように努めている。
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