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残業について

工藤浩美

工藤浩美の東へ西へ

私たちコーディネーターの仕事はいつも不規則です。どんなに効率的に仕事をしていても、どうしても残業が発生してしまいます。

テンナインではなるべく残業を減らすように、夜遅い電話は留守番電話で対応したり(以前は夜中の依頼も対応していましたが、社員にそれは頼めません)、仕事の割り振りを考えたり、システムを導入したり、待機残業をなくすようにしたり、と工夫していますが、大きなアカウントを持つコーディネーターになると、月平均30時間ぐらいの残業が発生します。繁忙期はそれ以上になることもあります。

会社にとっても、残業代は非常に大きな負担になるので、減らしていきたいのですが、これはコーディネーターという仕事柄、自分だけでは完結できない仕事なので、ある程度仕方ないこともあります。

例えば今日は定時に帰ろうと思っても、急に通訳者が体調を崩して変わりの通訳者を探さなければならないとか、夕方特急の翻訳依頼が入ってきたり、後1時間待てば、最適な通訳者・翻訳者に依頼できるなどなど。

私は現役のコーディネーターだった時は、それこそ毎日朝9時から夜12時まで仕事していた時期が何年間もありました。そういった職場でも、絶対に残業をしないで仕事をする人たちもいました。

それは考え方の違い、働き方の違いだと思いますが、残業をしないと考えている人は、非常に仕事の効率が高く、無駄がありません。

ただ通常の2倍の仕事は効率よくやれば、時間内に終わることはできると思いますが、5倍、10倍の仕事を時間内に終わらせることは不可能です。残業しないと頭から決めて仕事をしている人は、どうしても時間の仕事の範囲を無意識で自分で決めてしまいがちです。事実私は残業をしない人の5倍〜10倍の売り上げを挙げていました。絶対に一人では受けられないような量の仕事を引き受けていました。

仕事の効率を常に考えて残業0を目指すのと
自分の仕事範囲を決めて時間内で仕事をする

というのは私は全然違うと思います。

私は人の2倍の仕事を目指す人ではなく、人の5倍、10倍を目指す働き方をしたいし、そういう人と一緒に仕事をしたいと思っています。そういうマインドの人に次の世代を任せたいと考えています。

もちろん仕事だけが人生ではありません。
毎日夜中まで仕事をしていた時期、今振り返ればもっとやりたいこと、やるべきことがたくさんあったような気がします。

でも私は5倍、10倍の仕事を目指す人と一緒にこの会社をやっていきたいと思っています。今中途採用をやっていることもあり、ちょっと熱く語ってしまいました。

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記事を書いた人

工藤浩美

白百合女子大学国文科卒業後、総合商社勤務。
その後通訳・翻訳エージェントに2社、合計11年間勤務。通訳コーディネーターとしてこれまでに数百件の通訳現場のサポートを行なう。 2001年7月に株式会社テンナイン・コミュニケーションを設立。趣味はシナリオ執筆。

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