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奈良1泊2日の旅

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通訳・翻訳者リレーブログ

“東大寺二月堂のお水取り、観に行きたい!”

いきなり、思い立ってしまいました。
正確に言えば、数年前から、“いつかは”…と思っていたのですが、でも先日、スケジュールと睨めっこしたところ、今年のこの時期、2日間くらいなら、何とか無理矢理ねじ込められそうなことが判明。

さっそく、奈良駅前ホテル数件を当たってみました。
ところが、開催期間中はどこも満室。こういう行事の時には、何カ月も前に、予約を入れないと駄目なのですよね。
ああ、甘かった。

さあ、どうしよう……。
でも、なかなか思い立たないのに、いざ思い立つと、今度は、何が何でもやらないと、気が済まない性格ゆえ…。

どうしても観たい!!

で、しばらく考えた末に、“団体旅行でもいいか”…と、ネットで旅行会社のホームページをチェック。すると、希望どおりのコースがあり、予約もあっけなく取れてしまいます。
なんてことはない。ホテルは個人では取れなくても、団体なら大丈夫なのですね。
団体行動は、あまり得意ではないのですが、でもまあいいっか。“何が何でも行くぞ!”…とムキになっていたので、まずはホッとします。

             # # #

で、同日——。

5時起床。前夜の仕事が、思いどおりに片付かなかった為に、睡眠時間は約2時間。でもまあいいです、新幹線の中で寝れば…。
いつものように、オレンジジュース、ヨーグルト、フルーツ、紅茶の朝食。
そして6時出発。7時半に東京駅内で、添乗員さんに挨拶、ツアー参加者約20名と顔合わせ。
7時50分発の新幹線で、名古屋駅へ。

ひとつ前の席には、姦しい学生の群れが…。大声で話しては、大声で笑いどおし。まあ仕方ない。何でも面白くて仕方がない年頃。はいはい。
そんなことを思いながら、まずは東京駅で購入した、カツサンド&カプチーノ。朝食の続きです。その後しばらく、ボーッと外の景色を眺めます。姦しいグループは、いつの間にか下車しています。
で、こっくりこっくり、気がついたら夢の中。このところの寝不足を、一気に解消。で、気がついたら、おっ、名古屋駅! 時計を見たら、10時50分。

そうして、駅前で待っていた大型バスに乗り込み、いざ奈良方面へ。
途中で1回サービスエリアに立ち寄り、1時間ほどの昼食タイム。山菜そば&緑茶。おやつに白玉まんじゅう&ポッキー。
出発時間まで、土産屋を覗いて歩いた後に、お茶を買って、再びバスに乗ります。

午後2時、奈良駅前ホテルに到着。
何だか時間を、凄く無駄にしている気もしないでもない。が、でもまあまあ。パックツアーなので、仕方あるまい…。
で、ここからは、完全に自由行動。15分ほど休んだ後に、貴重品&一眼レフだけを持ち、さあ出発。ふらふら奈良公園を目指します。

それにしても、何処を見ても、“せんとくん”だらけ。可愛いのか可愛くないのか。何だかとっても微妙です。と言いながらも、昨年来た時に、ストラップやら耳かきやらを購入済み。
途中で、桜柄の素敵なブックカバー発見。“数日後、友達の誕生日だったなぁ”…と、ひとつ購入。

興福寺。三重塔、南円堂、五重塔と観て歩きます。そこで、“あっ、阿修羅像はもういるのかな?”と思いながら、国宝館前の係員に訊ねると、“はい、4日前に戻って来ましたよ”。絶妙なタイミングです。
で、御挨拶に。う…美しい……。照明も見事。生まれ変わった館も、とても素敵です。

4時半。東大寺前到着。まずは腹ごしらえ。近くの茶屋に入り、カレーライスを注文。なかなかの美味。デザートは、わらび餅。な……なんですか、これ?! こんなに美味しいわらび餅、生まれて初めてですゾ!! おかわりをしたいところ。でも、ぼちぼち目的地へ向かわねば。場内には、3000人程度しか入れないのだとか。
大仏堂横からの上り坂、ちょっと速足になります。

5時半。シカを掻き分け掻き分け、なんとか東大寺二月堂に到着。
もうすでに凄い人! さあ、まずは場所取り。葉書などの写真が撮られる角度の場所に、スペースを確保。座り込みながら、カメラのチェック。プロ写真家の友人のアドヴァイスどおりに、あれこれ設定してみます。
しかしまあ、1時間半も前から、何が楽しくてこんな薄暗く肌寒い中、ボーッと待っていなければならないのか… (-_-)zzz

まあ、いいや。

このお水取り、
東大寺の僧侶がすべての人の罪を悔い改め、この世の平和を、十一面観音に祈る法要。練行衆が長さ6メートル、直径1メートル、60キロの松明(1夜に約10本)に案内されながら、井戸から観音様にお供えする、“お香水”を汲み上げる儀式。
“これが終わると大和に春が訪れる”…。そう言われているそうな。

7時。辺りの照明が落ち、辺りは静まり返ります。
と、薄明かりの中、1本目の松明が姿を現わします。
と同時に、凄い拍手&歓声が上がります。

期待に胸が高鳴ります。

と、ここで松明が、突然、凄い勢いで走り出します。
と同時に、2本目の松明が現われ、そうして前方の松明を追い駆け、絡もうとします。
その後、1箇所で立ち止まっては、回転したり、突然勢いよく走り出しては、火の粉を飛ばしたり。また3本が左右上下、同時に動いたり。

その都度、歓声が上がり、カメラのフラッシュが焚かれます。

とにかく、魅せます。

二月堂を包む煙の匂いが、ゆらりこちらへ漂ってきて、とても心地好い。

息をも吐かぬ程の約20分間。
最後の松明の登場。名残惜しいかのように、ゆらりゆらり、左から右、右から左へ。火の粉を散らしながら、ゆっくりと去っていきます。

そうして照明が上がり、すべて終了。

もっと神聖で厳かなものを、想像していたのですが、とても躍動感溢れる、“見せるステージ”でした。誤解を恐れずに言うならば、何かのライヴ・コンサートを観ている時の、あの興奮と爽快感…。ちょっと意外でした。

二月堂に上り、奈良市の美しい夜景を堪能した後に、夜遊び中の、いや、夜回り中のシカたちに声をかけなが

、ホテルへ向かいます。
途中、近くのファミリー・レストランに入り、きのこサラダ、フレンチフライ、アイスティー、チョコパフェ、カプチーノの夜食。

11時半就寝。

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2日目——

5時半起床、6時半、ホテルで和朝食。カフェオレ片手にバスに乗り込み、8時ホテル出発。

雨霧の中、まずは壷坂寺(南法華寺)へ。三重塔の初層内陣の特別拝観。
“壷坂霊験記”で知られる、眼病封じのお寺。魔除けを購入。

その次に訪れたのが、安倍文殊院。落雁&抹茶を頂きながら、説法を聞きます。“ボケない為の心構え”。うーん、とても心に響きます。((+_+)) その後、文殊菩薩像の特別拝観。

途中で昼食。柿の葉寿司&緑茶を頂きながら、外を眺めます。視界ゼロ。雨脚が強くなる一方。嗚呼。

最後に、長谷寺へ。大講堂で日本最大級の画軸の特別公開。
数か月前に来たばかりですが、その時々の季節により、景色がまるで異なる場所は、本当に素敵だなと、改めて思いました。

余談ですが、何処かを旅する時、その行き先の下調べは、殆んどしません。それぞれの位置、行き方や所要時間を確認するくらい。その方が余計な先入観もなく、真っさらな状態でその場に立て、その場の空気を五感で感じ取れる気がします。半端な知識はむしろ、邪魔になる場合の方が多い。
ただし、“あれは何だったんだろう”などと、後日確認しては、また新たな思いを抱きながら、再訪することは楽しかったりしますが…。

5時半、名古屋駅到着。
駅内喫茶店に入り、しゃちポン(シュークリーム)&紅茶。

6時半、名古屋駅発。新幹線内で、味噌カツ弁当&コーヒー。
9時半、東京駅着。添乗員&2日間一緒だった皆さんに、ご挨拶。そうして家路につきます。

さてと、次回は吉野の桜…かな?

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高校までをカナダと南米で過ごす。現在は、言葉を使いながら音楽や芸術家の魅力を世に広める作業に従事。好物:旅、瞑想、東野圭吾、Jデップ、メインクーン、チェリー・パイ+バニラ・アイス。

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