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待ち人来たらず

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通訳・翻訳者リレーブログ

最近、何があったかなぁ…。

そうそう、とてもプライベートな話で恐縮ですが、メインクーン猫のねねが、満1歳の誕生日を迎え、彼女の好物である“鶏ささ大盛り”で祝いました。
それで思い出すのは、昔々、小学校高学年の時、当時いたコッカー・スパニエル犬のブランディーの誕生日、近所のケーキ屋にショートケーキを買いに行った時のこと。
店の人に、“ひとつで良いの?”…と聞かれ、“ハ〜イ! それっ、ウチの犬のバースデイ・ケーキなんです〜ぅ!”…とニコニコ誇らしげに答えたら、その店の人、とーても微妙な、いや、正確に言えば、そうとう悲しそうな顔していて、“大〜好きな犬の誕生日、祝うんだ〜ぃ!”モードばりばりの私は、“ナンでやろう??”…と、ちょっと不思議に思ったのを覚えています。
でも社会人になり、こうして物づくりに携わる人達と仕事している今は、あの時のあの人の気持ち、よーく分かります(苦笑)。

で、とにかく近況。そう、限りなく静かで地味な日々でありました。
と言うのも、“待ち・待ち・待ち”…の毎日だったから。
“数日以内に歌詞が来るので、対訳をよろしく”とか、“1週間以内にDVDが来るので、字幕を頼む”と言う、“待機していて欲しい”“予定を空けておいて欲しい”…話が重なりまして。そうしてそのどれもが、“来たら、超特急でね”というものばかり。
まぁ、よくある話ではありますが…。

なので、ひたすら仕事場に引きこもり、待ちながら、ちょこちょこ短い原稿書き。
そうして合間に、マウンテンバイクで駅ビルのコーヒー店へ。そこで読書するか、人間ウォッチングするか。そのくらいの距離であれば、いきなり携帯で、“今からバイク便を出します。至急原稿に取り掛かってください”…と呼び出されても、バイクよりも先に帰宅し、対応できるので。
と、仕事場かコーヒー屋か。そんな毎日。本当に本当に、涙が出るくらいに、地味な日々でありました。

そうそう、コーヒー片手に、人込み眺めること。
これ、けっこう好きでして。気分転換に、ボーッとしながら、時々やっています。この季節は特に、外のテーブルに座るのが、とても心地良くて、好き。
で、今回よく目に入ったのが、袴姿の女性陣。よって、頭の中はグルグル走馬灯状態。藤色の袴を着た“なかなか粋なアタシ”を、チト思い出しまして。ヒヒヒ。そうとう昔の話ですが。

でもでも、ノスタルジックな思いは、まるで沸かないんですよね。当時の私は、“あそこ”から抜け出し、フルタイムで出版社に通える喜びの方が、物凄く強かったですから。
そう言えば、小学校は、最後の3年程しか通わなかった上に、みんなで自動的に同じ中学へ行くことになっていたので、特別な思いはなかったし、その中学も、途中から南米へ行ってしまい、向こうでは中高一貫教育だったので、卒業式はなし。
高校2年の時に、ひとつ上の友達等の、卒業式を見学に行ったことはありますが、アメリカンスクールの卒業式は、サラッとしたもの。“格式ばった儀式”やらも、一切ありませんし、“泣くところ”も、ない。
向こうの式は、とてもドライですからね。
そうして帰国後編入した高校へは、最後の1年しか通わなかったので、卒業式も淡々としたものでした。
ですから、“卒業の思い出”って、私は全然ないし、この時期、レコード会社仲間と集まると、“思い出の卒業ソング”で話が盛り上がるのですが、これまたひとつも思い浮かばず…で。

ただ、ひとつ強く思うのは、卒業式に桜。これが何とも風情があって、ステキだということ。
コーヒー店の行き帰りに、愛輪で桜並木などを、フラフラ廻ったのですが、それはそれは美しかったぁ〜!
そう言えば、欧米の学校のタイムテーブルに合わせる…と言う、とんでもなく理解に苦しむような話が、一時期盛んに出ていましたが、絶対ダメですよ!
別れの舞台には、桜咲き誇るこの季節が、よく合いますもん。

と、何や彼や言っている(←書いている←嘆いている)間も、待ち人まだ来たらず…でございます。

もう、いつ来るか分からない相手を、ひたすら待ち続け、身動き取れない状態にいるのは、けっこう辛いもの。そうとう疲れます。
予定も立てられず、土曜の大学OG花見大会にも、日曜の高校OG花見大会にも、参加できず(←そうして大切な友達を失いかける)。
哀しき生業かな。嗚呼。

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高校までをカナダと南米で過ごす。現在は、言葉を使いながら音楽や芸術家の魅力を世に広める作業に従事。好物:旅、瞑想、東野圭吾、Jデップ、メインクーン、チェリー・パイ+バニラ・アイス。

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