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ささやかな楽しみ

みなみ

通訳・翻訳者リレーブログ

 人それぞれに、ささやかな楽しみというものがあると思うのですが、私にとってのささやかな楽しみの一つに、土曜日の新聞があります。こちらでは、土曜日の新聞は非常に分厚くて、日本のお正月版のような感じです。で、文字を読むのが大好きな私としては、その分厚さが至福の喜びをもたらすのです。
 ミルクをたっぷり入れたフィルターコーヒーをすすりながら、朝日がさんさんとふりそそぐサンルームのソファでリラックスしながら、ゆっくりと新聞を読むのは、ささやかながらぜいたくな時間の使い方です。
 とはいえ、たいていの土曜日は、いつもより寝坊するのに加えて、朝から娘の習い事の送迎でばたばたしており、合間に仕事をしたり、洗濯物を干したりして、土曜日中にこの分厚い新聞を読み終わることはほとんどありません。でもまあ、日曜日まで楽しみが残る、と考えることもできます。
 読む順番は、まずは通常のニュース、続いて住宅関係で売り出し中の豪邸紹介にうっとり(こちらでは日本よりはるかに中古住宅の売買が盛ん)。さらに、トレンド紹介でおいしそうなカフェや連載されているガーデニングの内容をチェック、続いて国際面のニュースを一通り見たら、最後に経済面で連載されているQ&Aで、年金関係の情報を確認します。
 日常生活って、こういうささやかな幸せの積み重ねで充実感が構築されていくように思えます。ちなみに今日(日曜日)のささやかな幸せは、近所で開かれているサンデーマーケットで枇杷(loquat)の苗が買えたこと。10年前に移住した時に住んだ家に大きな枇杷の木があって、何もしていなくても、夏になると甘い実がなっていたのを思い出して、ずっと欲しかったのです。こちらのスーパーの店頭で枇杷が並ぶことはないので(おいしいのになぜでしょう? 手間がかかるから?)、気長に育てようと思います。
 平凡だけれど、その平凡さを当たり前に享受できるありがたさに感謝。

とにかく毎週、すごい情報量。自動車と商業プロパティ関係は関心がないのでパスしてます。

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記事を書いた人

みなみ

英日をメインとする翻訳者。2001年からニュージーランドで生活。家族は、夫(会社員)、娘(小学生)、ウサギ(ロップイヤー)。

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