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ある目標

昼顔

通訳・翻訳者リレーブログ

今週は久しぶりにお仕事に関する内容を提供できそうです。楽しんでいるのが遊びだけじゃないことが証明できるので少し嬉しくホッとしています。

さて、そのお仕事ですが、以前インタビューの時にも言及した私の目標の一つである国連本部での会議通訳をする機会に恵まれました。本当に幸運だったとしか思えないです。敷居が高すぎて私には縁がないかも…と遠くから憧れていた存在のあのブースで同通できたことは今後の励みにもなります。同時に今回も案の定、反省点や気付きが多い、見方を変えれば、これって有難いお仕事ですよね(笑)。次回に活かしていかなくっちゃ…と相変わらずの楽天主義者です。

準備期間もあまりなく、案件も実質的交渉を伴うし、しかもよくあることだけど最後の最後で重要な書類がどっちゃりと届くものだから、テーブルだけでは足りず、床に資料を広げ、にらめっこをしながら格闘ですよ。

さて当日。会議はECOSOC Chamber(経社理の会議場)。会議場自体は見たことありましたが、実際、ここで会議をするとなると印象が違う…いつもより広く、そして空気も重く?感じるから不思議です。

さて同通ブースですが、日本語は国連公用語ではないので常用ブースは存在しません。ECOSOCの場合、議長席から見て左右にそれぞれ6部屋程度のブースがあり、今回は公用語以外の通訳が必要な場合に使用されるブースを使うことになりました。機器の使い方を一通り教えてもらいましたが、やり方は日本での同通ブースとほぼ同じです。

現在、国連本部のビルは建直し中です。新しい本部が完成したとき、ブース機器の性能は良くなるのでしょうか?そして安保理改革の進展を考えると今より公用語が増え、常用ブース数自体がもっと必要になるかもしれません。今後、どうなるのか楽しみです。

ただ「さすが国連だな〜」と感心したのはブース脇にあったくたびれた小冊子を見つけたとき。何かな?と思ったら国連憲章でした。議論の時には憲章の条項が引用されることも少なくないそうです。

最後に国連最大の会議場である国連総会議場の写真をどうぞ。総会がないので、ツアー用に開放されていました。

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昼顔

外資系金融、在ジュネーブ日本政府代表部での勤務を経て、外務省職員として採用。帰国後は民間企業にてインハウス通訳者としてキャリアを積み、現在は日英仏フリーランス通訳者として活躍中。昨年秋からはNYに拠点を移す。趣味は数年前から再び始めたバレエと映画鑑賞と美味しいモノの食べ歩き。

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