INTERPRETATION

第28回 Sleep on

木内 裕也

Bazinga!

 ちょっと考えてから決定をしたいということがあるでしょう。例えば仕事で決断を迫られたのだけれど、明日までちょっと時間をもらって考えてから答をしたいとか、個人的な生活の中でも、例えば内装を替えるときにどの色を基本にするか、など。そんな時、「一晩考えさせて欲しい」という意味で使えるのが、Sleep onです。Let me sleep on it.と言えばいいのです。イメージとしては、何かの考えを枕の下に置いて1晩寝てみる、という感じでしょうか。

 

 ところで、Onという単語は非常に便利なものです。「上に」という意味で学校では学びますが、Tell on you とすれば、「告げ口をする」。Did you tell on me?と冗談半分で友達の間でも言います。It rained on me.だと、別に自分の頭上だけで雨が降ったわけではありません。せっかく晴天を期待していたのに、「雨に降られた」という意味。「雨が降りました」と「雨に降られました」では意味が違いますね。

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木内 裕也

フリーランス会議・放送通訳者。長野オリンピックでの語学ボランティア経験をきっかけに通訳者を目指す。大学2年次に同時通訳デビュー、卒業後はフリーランス会議・放送通訳者として活躍。上智大学にて通訳講座の教鞭を執った後、ミシガン州立大学(MSU)にて研究の傍らMSU学部レベルの授業を担当、2009年5月に博士号を取得。翻訳書籍に、「24時間全部幸福にしよう」、「今日を始める160の名言」、「組織を救うモティベイター・マネジメント」、「マイ・ドリーム- バラク・オバマ自伝」がある。アメリカサッカープロリーグ審判員、救急救命士資格保持。

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