INTERPRETATION

独立記念日

木内 裕也

Written from the mitten

 少し前のことになりますが、今年も7月4日には独立記念日が盛大に祝われていました。ボストンに住んでいる時は、市内で開かれていた色々なイベントに参加した記憶があります。旧議会堂では独立宣言書の朗読が行われたり、市内ツアーが行われたり、夜には海岸で大きな花火大会が行われたりしていました。

 今年はKimberly友人が自宅に招待してくれたので、そこで独立記念日を祝うことになりました。午前中は翻訳をしなければいけなかったので、友人宅での遅い朝食はパスし、午後に移動しました。私の住んでいるEast Lansingという街から、友人の住むOnstedという小さな街までは車で1時間15分位掛かります。自宅に到着すると、家の前のスペースにはインディアナ州から訪れた彼女の親戚の車など10台近くが駐車していました。

 日中は特に街でイベントがあるわけではなかったので、家の裏にある湖に出かけました。Kimberlyの実家の裏には大きな湖があって、裏庭からボートで出られるようになっています。夏の休日にはモーターボートで湖に出掛け、そこで1日読書をして過ごすというのが定番です。当日もクーラーボックスに飲み物を入れて、湖に向いました。湖ではTubingに初挑戦しました。これは水に浮かぶ椅子(巨大な浮き輪の場合もあります)に腰を掛け、ボートに引っ張られる遊びです。水上スキーではスキー板の上に立ちますが、ボートに牽引されるという点では似ています。2人乗りのTubeがあったので、一緒に独立記念日を祝う為に来ていた友人と2人で乗り込んで、湖を動き回りました。

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 その後はジェットスキーをしたり、逆にTubingで牽引役に回ったりと、夕食の時間まで湖で時間を過ごしました。湖に面して多くの家があり、それぞれの家族がボートで出てきていましたので、普段の週末と比較してかなり湖は混んでいました。

 クリスマスや感謝祭と違って、特に独立記念日のディナーで定番として食べる食事というのはありません。今年はKimberlyの叔父さんが得意とする料理を食べることになりました。ジャガイモ、にんじん、たまねぎなどの野菜を海老と一緒に長時間にわたって煮込む料理です。その時水だけではなく、ビールを加えて煮込むのが味付けだとか。そして食べるときにはお皿に出すのではなく、鍋から野菜や海老をテーブルの上に直接出します。湖に面したベランダにあるテーブルに使い捨てのテーブルクロスを敷き、そこに豪快に鍋から料理を出しました。10人以上でも食べきれない量でしたが、とても美味しく、誰からも大好評でした。

 夜には独立記念日定番の花火が湖岸のあちらこちらで打ち上げられました。またS’moreというお菓子もKimberlyとその妹の3人で作りました。S’moreとは、洋服をかけるハンガーの先端部分にマシュマロを指し、キャンプファイヤーのようにした火の中に入れて茶色になるまで炙ります(写真参照)。

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それをチョコレートと一緒にクラッカーの間に挟んで食べるお菓子です。これは夏のキャンプファイヤーでは欠かせないデザートです。マシュマロが熱くなっていますから、チョコレートが溶けて、とても美味しいお菓子です。

 こんな風に1日を過ごし、とてもリラックスした独立記念日となりました。

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木内 裕也

フリーランス会議・放送通訳者。長野オリンピックでの語学ボランティア経験をきっかけに通訳者を目指す。大学2年次に同時通訳デビュー、卒業後はフリーランス会議・放送通訳者として活躍。上智大学にて通訳講座の教鞭を執った後、ミシガン州立大学(MSU)にて研究の傍らMSU学部レベルの授業を担当、2009年5月に博士号を取得。翻訳書籍に、「24時間全部幸福にしよう」、「今日を始める160の名言」、「組織を救うモティベイター・マネジメント」、「マイ・ドリーム- バラク・オバマ自伝」がある。アメリカサッカープロリーグ審判員、救急救命士資格保持。

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