INTERPRETATION

第354 「空々しい」

柴原早苗

すぐ使える英語表現

phony-baloney 空々しい、でたらめな
She cooked up a phony-baloney excuse, but the police immediately saw through it. (彼女は空々しい言い訳をでっち上げましたが、警察によってすぐに見破られました。)

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「空々しい、でたらめな」を英語でphony-baloney (phoneyのスペルも可。ハイフン無しもあり)と言います。phonyは電話のphoneではなく、「だましの、うそくさい」を意味するphonyから来ています。一方、baloneyは「ボローニャ・ソーセージ」が語源の「たわごと」という意味。せっかくの地名・食材名なのに、「でたらめ」という意味になってしまったのは何とも気の毒に私は思えてしまいます。なお、文頭のcook upは「でっちあげる」、文末のsee throughは「嘘などを見破る」という意味です。

ところで私は随分前にオペラ関連の通訳をしたことがあります。演目はヴェルディの「ファルスタッフ」(喜劇)で、原作はシェイクスピアの「ウィンザーの陽気な女房たち」。作中に出てくる主人公の大ホラ吹きの騎士ファルスタッフは、自分の保身のために見苦しい言い訳を重ねるも、周囲から仕掛けられた罠で追い詰められます。そしてラストでは潔く自分の非を認める、というストーリーです。

人間は誰でも間違うことがあります。でも言い訳や見栄を捨てることで、本人の心は救われます。シェイクスピアを始めとした芸術作品は、知恵の宝庫と言えそうです。

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記事を書いた人

柴原早苗

放送通訳者、獨協大学および通訳スクール講師。上智大学卒業。ロンドン大学LSEにて修士号取得。英国BBCワールド勤務を経て現在は国際会議同時通訳およびCNNや民放各局で放送通訳業に従事。2024年米大統領選では大統領討論会、トランプ氏勝利宣言、ハリス氏敗北宣言、トランプ大統領就任式などの同時通訳を務めた。NHK「ニュースで英語術」ウェブサイトの日本語訳・解説担当を経て、現在は法人研修や各種コラム執筆にも従事。

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