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今年の目標

工藤浩美

工藤浩美の東へ西へ

今年のNHK大河、坂本龍馬の脚本家は福田靖さんという方です。実は彼とは10数年前に一度会っています。まだ私が会社員で、仕事をしながらシナリオの勉強している時でした。私が最初に出した某テレビ局のシナリオ大賞で一緒に受賞して大阪の授賞式で会いました。

帰りの新幹線の中で、彼のシナリオに対する熱い思いを聞き私も胸を熱くしました。その賞の後にも2年ぐらいずっと頑張って書き続けていました。いくつかのシナリオ大賞の最終選考まで残り、某テレビ局で勉強会に参加したり、下書きをしたりずっと下積みの生活をしていました。

当時は絶対脚本家になるんだという強い意志もありました。ただテンナインを設立して、当時はあまりに忙しくまた仕事もとても楽しくて、いつの間にかシナリオに対する情熱は色あせていました。会社を設立1年後、書くのを辞めてしまいました

彼は書き続けて、とうとう大河を書くことになったんですね。その間彼には、私には想像できないぐらい、大変なことがあったと思います。下積みのシナリオライターの仕事は本当に厳しい。とにかく寝る時間がないし。お金も全く稼げない。

起業にしても、シナリオにしても、通訳者になるにしても、
プロとして力をつけようと思ったら、一緒に両方やることはできないんだと思います。人生は「あれもこれも」選ぶのではなく、「あれかこれか」選択することが必要なんですね。

でも何らかの形で書き続けて行きたいと、心に誓いました。

Written by

記事を書いた人

工藤浩美

白百合女子大学国文科卒業後、総合商社勤務。
その後通訳・翻訳エージェントに2社、合計11年間勤務。通訳コーディネーターとしてこれまでに数百件の通訳現場のサポートを行なう。 2001年7月に株式会社テンナイン・コミュニケーションを設立。趣味はシナリオ執筆。

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