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Total Eclipse Chaserのよろこびとかなしみ

アース

通訳・翻訳者リレーブログ

2013年11月初旬。わたしはいま、アフリカはケニアの国立公園にいます。

・・・・・・・と、言いたかった。なのになぜ、日本にいるの。しかも頭の上では、日本海側名物「ぶりおこし」がどんがらがっしゃんと聞こえちゃったりして。(「ぶりおこし」は、北陸地方で晩秋〜初冬に発生するモノスゴイ雷のことです。これが鳴る頃になると、ブリやカニや、おいしい魚介類がスーパーに並び始めます。それはそれでたいへん結構なのですが)

2013年11月3日。アフリカの赤道直下付近で、皆既日食が観測されました。1991年7月のメキシコでの皆既日食を皮切りに、いままで5回の皆既日食を追っかけてきた、Total Eclipse Chaser を自認するわたし。なのに、先回の2012年11月ケアンズも、そして今回のアフリカも、結局、行くことができませんでした。しくしく。

これまでにわたしが見た日食は、
 1991年7月   メキシコ マサトラン
 1994年11月   チリ プトレ
 1998年2月   カリブ海オランダ領アルバ島
 2002年12月   オーストラリア セドゥーナ
 2009年7月   小笠原諸島
とまあ、皆既日食と聞けば、どこへでもフラフラと出かけてしまう、まさに日食バカです。おかげで国内、国外を問わず、まともな観光旅行はあまりしたことがありません。

でもわたし同様、世界中に皆既日食病にかかった人々は大勢います。このビョーキを治す方法はありません。日食を見るという対処療法しかありません。それほど、麻薬的な魅力を持つこの現象。

日食なんて、ぜんっぜん興味ないです。とおっしゃる方でも、おそらく一度目にすれば、絶対に忘れられない、世界で(宇宙で?)いちばん美しい現象である、と思います。

実際のところ、太陽が月に完全に隠される時間は、長くて7分程度、短い場合はほんの数秒という現象なのですが、そのためだけに、何万キロ先だろうと、ついつい駆けつけてしまいます。あ、隠されている間ももちろん美しいですが、その前後のいわゆる「ダイヤモンドリング」が感涙ものです。レトリックでなく、ほんとうに涙が流れ、体が震えるほどきれいです。

しかしこの日食、行きやすいところ(人間が暮らしているところ)で起こってくれるとは限りませんので、日本から見てまさに「最果ての地」まで行かねばならぬときもあります。上記の5回ですと、チリのプトレ(標高4000メートル)に行くのがいちばん大変でした。たぶん、成田から観測地にたどり着くまで、正味35時間くらいはかかったと思います。

かと思えば、昨年のオーストラリア・ケアンズみたいに、外国でも極端な話、一泊で行けるようなときもあります。

え、小笠原は国内旅行じゃないかって? 父島までは東京港の竹芝客船ターミナルから船で25時間かかりますので(笑)。(ヒコーキはありません)

earth10.JPG日食を見に行く人たちであふれ返る定期貨客船「おがさわら丸」二等船室。せめて特2等に変えられないかとがんばりましたが、電話申し込みの戦いに敗れ、このようになりました(こんなに混むことはまずないそうです)。でも、これはこれでかなり楽しかったです。

earth11.JPG皆既日食観測船に早変わりした同じ「おがさわら丸」に乗って一路皆既帯へ。海の青さがすばらしーーー!!! 船長さんががんばって雲のあるところを避けてくれました。このときは中国から日本列島近辺までの広い範囲で見られるはずだったのですが、ほとんどの地域が全滅(ところによっては土砂降り)だったそうです。でもわたしたちは雲一つない、波もまったくない水域で観察することができました。船長さん、ありがとう!!!
 

earth12.JPGわたし同様、自然イベント好きの両親が、半分ほど欠けた太陽を観察しているところです。

earth13_2.JPG皆既中。天頂付近で太陽が隠れていますので、360度、見渡す限りこのような夕焼け状の空になります。それはそれは不思議な感覚です。そして、少し寒いです。このときは5度くらいは下がったんじゃないかと思います。(写真は暗すぎて、ややぶれています)

で、こんなにすばらしー現象なのに、なぜ先回のケアンズと今回のアフリカには行かなかったか。ずばりいえば、理由は「資金」です。

オーストラリアの場合は、あまりに場所が良すぎて、通常は日食なぞ見ないような人までケアンズに集まってしまい、ホテルも飛行機もツアーも、何もかもバカ高。何十万も払ってほんの数泊、しかもテント泊だったりして、さすがに断念せざるを得ませんでした。いつもは必ず、日食とからめて周辺の観光をすることにしているので、それを含めると大変な額になりそうで、諦めました。(チリに行ったときは、ついで(?)にイースター島に行ってきました♪)

そして今回のアフリカの場合は、やはり遠さ・行きにくさ。今回、皆既帯が通るのは、コンゴ、ウガンダ、ケニア、エチオピアの、満足に道路もないような地域。道路があるところでも、外務省の危険情報が「十分注意してください」「渡航の是非を検討してください」になっているようなところばかりで、当然、ツアーでの渡航になります。一応、調べてみたのですが、一週間(5泊7日)で50万〜80万と、大名旅行か!というお値段・・。これにケニアや南アフリカの観光旅行でもつけようものなら、100万を越えてしまったかもしれません。それなら、もっと安いときに、もっと長期間、好きなところを好きなだけ回りたい。

そういうわけで、今回は、ウェザーニュースのライブ映像を横目に、ひたすら呪詛の言葉をはいておりました(誰に?)。

そういうわけで、わたしとしたことが、2回連続で見送ってしまったのでした。くやしい。

次回は、うう

む、どこだったか。「2015年 3月 スヴァールバル諸島」だそうです。

・・・スヴァールバル諸島っていったいどこ!!!

※先の話ですが、2035年に、日本の能登半島から関東にかけての地域で皆既日食が見られますので、皆さんもぜひご覧くださいね。

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記事を書いた人

アース

田舎の翻訳者。外国留学・在留経験ナシ。都会生まれの都会育ちだが、現在はド田舎暮らしで、ネットのありがたさにすがって生きる日々。何でも楽しめる性格で、特に生き物と地球と宇宙が大好き。でも翻訳分野はなぜか金融・ビジネス(英語・西語)。宇宙旅行の資金を貯めるため、仕事の効率化(と単価アップ?!)を模索中。

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