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さあ来い新入生

いぬ

通訳・翻訳者リレーブログ

さて、いよいよ大学の常勤講師としての勤務が始まりました。正式な辞令交付は4月1日ですが、すでに教員研修などにも参加し、新入学生のTOEFLの試験監督なども行なっています。この中に私が担当する通訳・翻訳課程に入ってくる学生さんがいるんだなあと思いながら監督をしていました。

まずは英語力・日本語力・知識量の三本柱を徹底的に強化してみたいと思います。というよりは、言語学などの学問的バックボーンがない私にとっては、その方面が一番貢献できるのではと思うのです。正規留学が義務付けられている課程で、学生は早ければ2年生の後半から留学します。私はそれまでに「英語を道具として使いこなす」ことができるように、学生さんたちをしっかりと鍛えて行きたいと思うのです。

リベラルアーツ教育も狙っているので、悪い意味での「英語バカ」を量産しないよう、特に知識面でも幅を広げてもらいたいと思っています。特に語学系の学生(私もかつてそうでした)が弱いことが多い、理系の知識なども、新聞に書いてあることが理解できる程度には備えておかねば。それから、休日などを利用して、芸術品にしろ歴史的遺産にしろ芸能にしろ、「本物」に触れてもらおうとも考えています。また、大型書店の探索ツアーなども企画中。

授業の目標としては、「自分の英語力をどう社会に還元するか」を常に考える学生さんを育てたいと思っています。学問的な講義などは他の先生方にお任せするとして、とにかく聞いて読んで話して書いてということをどんどんやって行きたいです。もっとも、こちらから一方的に課題を与えるのではなく、自分の興味のある分野を見つけて、自分から積極的に英語で情報を収集し、それをアウトプットしていくように何とか誘導してみる予定でいます。

念願の研究室のカギも、一昨日手に入れました。これで今までよりは格段に細かい指導も出来ます。ここまで来たら、なんとしても「結果を出す」だけですね。採算の面などから普通の通訳学校ではなかなか出来ないような幅の広い通訳教育を、何とか作り上げて行きたいと思っています。もっともこれからも、放送通訳は現役続行ですので、そちらの方も学生さんのお手本になれるように、精進して行こうと考えております。

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いぬ

幼少期より日本で過ごす。大学留年、通訳学校進級失敗の後、イギリス逃亡。彼の地で仕事と伴侶を得て帰国。現在、放送通訳者兼映像翻訳者兼大学講師として稼動中。いろんな意味で規格外の2児の父。

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