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一杯一杯です

いぬ

通訳・翻訳者リレーブログ

久々にディスカバリー・チャンネルの映像翻訳の仕事が来て、大学絡みの仕事とNHKの通訳シフト以外の時間は全て翻訳にあてられています。

翻訳をしていると世界が広がると言うか、自分では検索しなかったような言葉を検索することが多いので、思いもよらぬウェブページに至ることが多いです。そんなページをいくつか紹介しようと思っていたのですが、残念、時間切れとなってしまいました。

今回は「グーグル」についてのお話で、実際にグーグルを使いつつ吹き替え用の原稿を翻訳すると言うのは不思議な感じです。様々な登場人物がいて、それぞれに魅力的。一人一人「この人が日本語を話すとしたら、こんな語り口かな」と想像しながら訳語を選んでいくのは実に楽しいひと時です。しみじみ思うのが、「これで、この作業に専念できれば!」ということ。

実は前回仕事をしたときにはクレームをいただいてしまったので、今回は絶対にそのようなことがないように・・・と最初は思っていたのですが、内容の面白さにそんな気構えは吹き飛んでしまいました。時間がないにも関わらず、いつもの倍近く時間をかけて入念な作業が続いています。「これでもダメならば仕方ない」というぐらいの勢いです。

吹き替え翻訳をやっていて思い出すのは私の祖母の言葉で、いつだったかテレビの洋画劇場を見ていて「字幕だと目で追うのが大変で、あまり楽しめないねえ。吹き替えだといいんだけど」と言いながらお茶をすすっていたんですよね。もう亡くなって十数年経ちますが、翻訳していると、ふとあの時の言葉が浮かんだりします。一人でもたくさんの方に見ていただけると良いですね。

そんな中、土曜日は通訳翻訳学会の講演会に。何と「通訳学入門」の著者、フランツ・ポェヒハッカー氏が、はるばるウィーンからいらしたのです。やはり上手なノンネイティブが話す英語が一番分かり易いです。同時通訳もついていたのですが、全く必要を感じないほどの分かりやすさでした。もっとも同時通訳は水野先生だったので、そちらはそちらで聞いてみたかったのですが、レシーバーが百個しかなく、恐らくはそれでは足りないぐらいだろうと受付の方がお話されていたので、遠慮しました。

さらに、忙しいと言いつつも、日曜には妻に誘われていた「さいたまシティマラソン」の3キロコースに出場、秋晴れの気持ちのいい空の下、無事完走しました。たかが3キロなのですが、運動大嫌いだった自分からしてみると、結構な偉業だったのです。小学生にバンバン追い抜かされましたが。

いろいろ書きたいことはたまっているものの、残念、あと10分でNHKに出勤する時刻になってしまいます。午前4時出社。やりたいことは他にもいろいろあるのですが、一杯一杯ですね。ま、こんな時もたまにはあるさ、と思って何とか乗り切るとしましょう。ろくに推敲もしないままのアップで失礼します。

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記事を書いた人

いぬ

幼少期より日本で過ごす。大学留年、通訳学校進級失敗の後、イギリス逃亡。彼の地で仕事と伴侶を得て帰国。現在、放送通訳者兼映像翻訳者兼大学講師として稼動中。いろんな意味で規格外の2児の父。

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