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パースでリフレッシュ

かの

通訳・翻訳者リレーブログ

 9月上旬に遅い夏休みを頂いてオーストラリアのパースへ家族旅行に出かけた。幼い子どもたちを連れて初の海外旅行。私にとっても4年ぶりの外国だ。
 当初は息子の生まれたロンドンに「里帰り」するつもりでいた。しかし8月上旬にテロ未遂事件が発覚し、安全第一ということで断念。どこに行こうかなあと迷っていたところ、夫がパース旅行を見つけてくれたのだ。写真で見ると英連邦の一部だけあって、イギリス情緒たっぷり。「アフタヌーンティーも楽しめるし、英語も聞きやすそう!」と単純な理由で決定。9月のパースは春先というのも魅力だった。
 しかし、いざパースに降り立ってみると「さ、寒い〜!!」。春先どころかまだまだ冬の終わり。街行く人たちは手袋にマフラー、ブーツ姿である。片や私は半そでにペラペラのカーディガン。子どもたちには念のためジャンパーなどを用意したのに、自分のものはすっかり忘れてしまったのである。着いた初日は寒さに震え、あわてて分厚いジャケットを買ってしまった。ちょっと痛い出費だが、これも良い記念品だ。
 パースのある西オーストラリア州は人口190万、うち150万人がパースに暮らしている。市内中心部には無料循環バスが走り、歩道も広く、緑も豊か。珍しい鳥や動物も見られ、開放的な気分をたっぷり味わえた。動物好きの3歳の娘は動物園でカンガルーやコアラをなで回して大満足。公園の遊具に目がない5歳の息子は、結局パースでも滑り台を満喫していた。
 今回の旅行で私にとって一番の収穫は、「仕事から完全に切り離されたこと」。国内旅行だと携帯電話に仕事の問い合わせがバンバンかかってくるが、今回は携帯もパソコンもない環境にあえて身を置いたのがかえってよかったと思う。メールなどが見られる状況にあると、気になってつい見てしまうからだ。子どもたちとじっくり向き合い、家族だけの時間を満喫したのも、実は今回が初めて。息子と娘の個性の違いもわかり、改めて家族の良さを実感できた。重い荷物を携えて飛行機に子連れで乗り込むのも、やってみれば案外簡単。よーし、今年の秋は頑張ってたくさん働いてお金をためて、また年末も海外に行こうっと!

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記事を書いた人

かの

幼少期を海外で過ごす。大学時代から通訳学校へ通い始め、海外留学を経て、フリーランス通訳デビュー。現在は放送通訳をメインに会議通訳・翻訳者として幅広い分野で活躍中。片付け大好きな2児の母。

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