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ロシアで正露丸

さるるん@ロシア

通訳・翻訳者リレーブログ

金曜担当のトナカイさん、はじめまして。モスクワ在住なので、フィンランドは「近い!」と感じます。よろしくお願いいたします。

さて、本題。
週末に娘がお腹をこわしたので、正露丸糖衣錠を飲ませ、ふと思い出したこの薬の名前の由来。せっかくなので、ダンナ(ロシア人)に披露してみました。「この正露丸という薬は、日露戦争の頃にできた薬でね、日本軍が胃腸薬として戦争に持って行ったらしいよ。もともとは『征露丸』という漢字が使われていて、その漢字の意味は、ロシアを征すってことなんだよね〜。」 唖然とするダンナ。

「『征』という字は、ウラジオストクのウラジと同じ意味だから、どっちもどっちでしょ?」と続ける私。ロシア語で、ヴラジは「征す、支配する」という意味で、ヴォストークは「東」。東の要塞ということなのだろうけれど、「東を征す」とも受け取れます。ウラジオストクの東は、言うまでもなく日本(緯度的には北海道)。

さらに、「このラッパのマークはね」と続けようとしたら、薬のパッケージにラッパが見当たらない。よく見ると、製造販売元がラッパのマークの会社ではなかったのです。なんで? OEM? ジェネリック薬品? 商標登録は? 不思議だったので、インターネットで調べてみました。

Wikipediaによると、正露丸はラッパのマークの会社の登録商標ではあるけれど、最高裁が「普通名称化した」という判決を下したため(ただし、この判決がくつがえる可能性もある)、どの会社がこの名称を使用しても商標権の侵害にはあたらず、多数の会社が正露丸を製造販売しているのだそうです。知らなかった・・・。

それにしても、何も考えずに日本から持ってきたけれど、名前の由来や背景を思うと、ロシアで正露丸って・・・。

【おまけ: 怪物くん&Monster】
嵐の大野くん主演の土曜ドラマ「怪物くん」がスタート。始まるまでは、なぜアニメ「怪物くん」の実写版を作らなければならないのかと抵抗があったのですが、実際に見てみると、CGもなかなかよくできていて、思っていたよりもおもしろい。何より、娘と一緒に楽しめるドラマなのが嬉しいです。そして、ドラマのテーマソング「Monster」がすごくいい。大野くんのソロが最高です。

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記事を書いた人

さるるん@ロシア

米系銀行勤務後、米国留学中にロシア人の夫と結婚。一児の母。我が子には日露バイリンガルになってほしいというのが夫婦の願い。そのために日本とロシアを数年おきに行き来することに。現在、ロシア在住、金融・ビジネス分野を中心としたフリーランス翻訳者(英語)。

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