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春爛漫の大和路

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通訳・翻訳者リレーブログ

先週、桜を愛でに、ふたたび奈良へ行って参りました。

◆4月15日(木)◆

前日。急ぎの仕事もなかった為、家の用事をさっさと済ませ、12時前には横になったものの、翌日からの数日間のことを想うと、興奮してなかなか寝つけず。“これじゃあ、まるで遠足前夜の小学生じゃないか”…とベッドの中でのた打ち回る。

朝5時起き。土砂降りだ。嗚呼。
いつもの朝食(グループフルーツ・ジュース、ヨーグルト、バナナ、紅茶)をとった後、いつものリュックサック背負い、一眼レフ肩にかけ、6時10分、余裕をみて早めの出発。
車中、いつものことですが、“あぁみんな、日々規則正しく出勤しているんだなぁ”…と、妙に感動してしまうフリーランサー。

ちょっと張り切り過ぎてしまったか、新幹線出発1時間前に、東京駅到着。ならば早めに出て早めに着いてしまおうと、窓口へ。ところが、変更不可なチケットだと判明、がっかり。
野菜サンドイッチ&ホットコーヒー&コアラのマーチ購入後、ホーム待合室でひたすら暖を取る。

8時東京駅発。外の景色を楽しもうとするも、悪天候の為、視界ゼロ。
10時45分京都駅着、各駅停車に乗り換え。慣れぬ地だと、駅名を追うだけでも、鳥肌立つほど楽しい。あっという間の、約1時間10分。

12時過ぎ、奈良駅到着。そ…それにしても、こちらも、物凄い…雨だっ。おまけに、4月とは思えないような、寒さ。ヤッケを被り、まずはホテルへ。チェックイン時刻前なので、フロントに荷物を預けます。

本日は午後しかないので、近場の奈良公園一帯の散策。
と言うわけで、真っ先に、大好きな猿沢池へ。し…しかし、シラサギもカメも、留守。残念。まぁこの天候ゆえ、籠っていたいのだろう。しかしこんな時は、何処にいるのだろう…。
シカも、木々の下に座り込んでいたりと、とても退屈そうだ。それより、なんだっ、この修学旅行生の数! シカよりも多いくらいだぞ。あぁ、そういうシーズンなのか。あっちでギャーギャー、こっちでギャーギャー。楽しそうで、いいなぁ。京都&奈良の修学旅行時には、いつも日本にいなかったので、ちょっと眩しく映る。

猿沢池⇒興福寺⇒五重塔。
そうだっ、今日は大仏殿の裏手を歩いてみよう…。
⇒奈良県庁横⇒正倉院⇒東大寺大仏殿⇒二月堂⇒三月堂。
先月“お水取り”で訪れたこの御堂。昼間見ると、趣がちょっと違っていて、これまた素敵。

⇒手向山八幡宮⇒若草山。
夢中で景色を眺めながら、歩き回っていると、食事をするのを、ついつい忘れてしまう。本日も気がついたら、5時。慌てて、持参のソイジョイ・アップルをかじる。すると匂いを嗅ぎつけ、シカたちが走り寄って来て、まるごと食われそうになる。おー、怖っ。

春日大社⇒若宮神社⇒浮見堂⇒猿沢池。
1日は猿沢池に始まり、猿沢池に終わる。再会を楽しみにしていた、シラサギもカメも、やはり不在。そうだ、最終日にまた訪れてみよう。

街灯が少ない為か、5時30分頃には、薄暗くなってくる。おまけに、寒い。おまけに、スーパー眠い。公園近くの店で、ハンバーガー、フレンチフライ大、コカコーラ、卵たっぷりプリン、カフェラテ、ミネラルウオーターをテイクアウト。6時少し前にホテル入り。
食事を済ませ、テレビをつけたまま、友達にメールしていたところ…までは覚えているが、気がついたら…携帯を握ったまま、寝ていた。
まるで小学生のように始まり、まるで小学生のように終わった1日でR。

◆16日(金)◆

にも拘わらず、気がついたら、8時。目覚ましを5時30分にセットしておいた…はずなのに…。
カーテンを開けてみる。あ〜〜、本日も雨…か。嗚呼。
8時30分、ホテルでビュッフェ朝食。9時15分出発。

まずは、大好きな室生寺。
奈良は、移動時間&交通費が物凄く掛かる。しかし今回は、“せんとくん・奈良世界遺産フリーきっぷ・近鉄線&近鉄バス3日間乗り放題3000円券”を購入! ざっと計算したところ、今回これで5000円ほど得したことになる。おまけに、いちいち財布を出す面倒もなく、これはとてもいい。

11時10分、室生寺大野口駅着。
此処より室生寺までは、小型バスで約15分。しかし1時間に1本しかなく、次は50分後。よって雨の中、ヤッケを被りながら、大野寺まで散策。

朱色の太鼓橋が目に入る瞬間、静かな歓声を上げてしまう。
また戻って来たよ!

残念ながらこの天候で、桜は落ちてしまっていたけれど、雨は御寺&周辺を、より一層美しく浮かび上がらせていました。
室生寺は、柔らかで、自然と調和していて、四季折々の顔と華があって。本当に美しい。おまけに人もまばら、その場でほとんどひとり。贅沢な瞬間。

思いきり深呼吸。五重塔を前に、しばし佇む。
帰りに、受付でミニ写真集を購入。

電車を乗り換え、2時に西ノ京駅到着。
徒歩数分の薬師寺へ。
三重塔を見上げるも、雨が目に沁みて、辛い。
三尊像、平山郁夫画伯の壁画を眺める。2度目。うーん。

早々に切り上げ、徒歩数分の唐招提寺へ。
お〜、此処はいい! 足を踏み入れた途端、気に入る。
雨露に濡れた庭の苔と、池に落ちる雨跡に、夢中でレンズを向ける。そのあまりの美しさ艶やかさに、大雨のことをしばし忘れる。

この後、垂仁天皇陵まで歩く予定が、大雨大嵐で断念。でもやり残しは、あった方がいい。ないと、もう二度と、その地へは戻れない気がするから…。

唐招提寺横から、バスで約30分、5時半近くに奈良駅着。
夕食に、駅前でスパゲティー&サラダ&紅茶セット。近くの店で、ドーナッツ&ミルクコーヒーのデザートをテイクアウト。

ホテルで、その日に撮ったものをチェック。そうしてガイドブックを眺めながら、翌日の計画を立てる。この瞬間がまた、楽しくて仕方ない。でも興奮して頭が冴えてしまうと、また小学生状態になってしまうので、ほとほどにしないと…。
シャワー浴び、メール確認後、11時就寝。

◆17日(土)◆

朝7時起き、8時30分ホテルで朝食。いつもの水&オレンジジュース一杯、ヨーグルト、フルーツ、パン

サラダ、スクランブルエッグ&ベーコン&ソーセージ、コーヒー。

9時30分、いざ出陣。昨日までの天候とは打って変わって、サングラスが欲しいくらいのカンカン照り。さあ、桜の吉野山だ。
奈良駅から、片道2時30分ほど。東京なら堪えられないけれど、目の前を流れゆく、見慣れぬ風景を、ボーッと眺めているのは、楽しくて飽きない。

12時吉野駅着。ロープウェイで吉野山口へ。40分ほど登ったところの竹林院前から、小型バスで約15分。下車後は、狭く急な(おまけに前日までの雨でドロドロの)山道を黙々と歩く。“まるで修行僧だなぁ”…と思いながらも、途中でソイジョイ・マンゴーココナッツを喰らう。ゼ〜ゼ〜いいながらの約2時間。でも新緑の中は、心地よく。

2時30分頃、視界が、突然、広がる。目的地到着。
西行法師が住んでいた庵。浮世の煩わしさから遠ざかりたいと、此処に辿り着いたのだろうか。しかし此処を選んだのは、とても良く分かるような…気がする。それにしても、こんな奥地で、どのようなことを想いながら、時を過ごしていたのだろう…。
桜は、5日ほど早ければ。それでも、十分に魅力的な地。静かで、ちょっと妖艶で。とにかく、とにかく、美しい。
深呼吸。紅葉の頃は、どんな顔を見せてくれるのだろう…。次回の旅のことで、胸膨らむ。

3時30分頃、下山開始。中千本、下千本。今度はバスは使わず、徒歩で一気に。
途中、陽射しに照らされた苔に映る木々の影や、年月の間にいい味になってきた、寺周辺の壁や塀の美しさに、レンズを向けつつ、しばし見入る。

5時、山菜そば。とんでもなく遅い昼食(←夢中で歩いていた為に、また食べることを忘れる)。
途中の土産屋で、葛(100%!)&葛湯&落雁を購入。
その後ロープウェイではなく、徒歩で約20分、吉野駅へ向かう。ひたすら降りなので、これはラク。駅手前で、柿の葉寿司を購入。夕食用。
6時吉野駅発。8時ホテル着。
荷物整理⇒シャワー⇒メール⇒明日の予定確認⇒11時30分就寝。

◆18日(日)◆

7時30分起床。8時30分朝食、9時30分出発。
本日も晴天なり。“もしや”…と思いつつ、猿沢池に直行。すると、いた! カメたち、ひなたぼっこしていました。夢中でシャッターを切る。でも何故みんな、同じ方向を見ているのだろう…。

11時、奈良にしばしの別れ。11時45分、京都にこんにちは。
ロッカーに余計な荷物を預けた後、12時30分にバスに飛び乗り、嵐山方面へ。13時30分到着。

まずは渡月橋の見える店で、たぬきうどんの昼食。
そうして竹やぶ散策。凄いひと!
帰りにふらり寄った天龍寺。ふと目を向けた池に、あっ、シラサギ! ちょうど寺の池にいる鯉を狙っていた。が……思いきり飛び込んでは、思いきりびしょ濡れになり、でも捕獲物ゼロ。その繰り返し。30分経過。おいおい! いい加減、帰りのバスの時間が気になり、その子に別れを告げる。その後、彼(彼女?)は、昼食にありつけたのだろうか…。

自宅への土産に、桜餅、きなこ餅、どら焼き、生八橋(普段、土産など買わないが、奈良&京都は大変だ)。
桜餅アイス片手に、渡月橋前に腰を下ろし、桂川の流れや、遠くに飛び交うハトやカラスやシラサギを眺めながら、30分ほどボーッ。

5時発のバスで京都駅へ。
7時30分、京都駅発。
先に購入した柿の葉寿司(また!)を喰らい、ポッキーをバリバリかじり、水を飲みながら、4日間のことを振り返る。iPODを取り出し、モトリー・クルーの名作“Home Sweet Home”を聴きながら、こころを東京モードに切り替える。

11時、自宅着。その途端、また何処かに行きたくなっていた…ので、“ああ、水戸黄門になりたい〜!”…と友だちにメールしたところ、“彼は世直しで廻って歩き、先々で事件に見舞われ、暢気に旅していたわけではなく、それはそれは大変だったんだぞ!”…と御指摘される。 (;一_一)

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高校までをカナダと南米で過ごす。現在は、言葉を使いながら音楽や芸術家の魅力を世に広める作業に従事。好物:旅、瞑想、東野圭吾、Jデップ、メインクーン、チェリー・パイ+バニラ・アイス。

END