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母親業、休業中

さるるん@ロシア

通訳・翻訳者リレーブログ

11月4日は、米国大統領選。オバマ氏優勢という直近の予測どおりの結果になるのでしょうか。

日本は三連休でしたね。(テンナインの皆さんは社員旅行?)

ロシアも日曜から三連休です。11月4日が「民族統一の日」という祝日(1612年にロシアがポーランドの支配から解放された記念日)なので、普段は休みの土曜日(1日)を労働日として、かわりに月曜(3日)に休んで三連休という次第です。例年、ロシアでは、このような祝日には外国人排斥運動(特にアジア系は標的にされがち)が活発になり、デモ・集会を行われるのですが、今年は当局の規制により、デモ・集会の事前許可を得たのは「不法移民反対運動」(五千人規模の予想)のみ。とは言え、不測の事態を避けるべく不要・不急の外出を避けるよう在モスクワ日本大使館領事部からメールで連絡が入っていました。

先月下旬、大衆紙「コムソモリスカヤ・プラウダ」のWeb上に、邦人男性がモスクワ市内の地下道で殴打され入院という記事が載りました。外国人排斥運動か、強盗かは不明とのこと。この件に関しては領事部からは何の連絡もありません。夫の友人から教えてもらって驚きました(事件そのものと、邦人の安全に関わる情報に関して領事部から連絡がないことに)。

ともあれ、うちの娘の学校は今週一週間、秋休みです。ロシアの学校は四学期制だから、秋休みがあるのです。娘が義母の家に遊びに行ったので、夫婦ふたりで過ごしております。この三連休は仕事が入らなかったし、母親業も休業中なので、読んでおきたかった東洋経済の2008年上期「この経済本がすごい!」にランキングされていた本三冊を遅ればせながら読んでいます。

まずは、高橋洋一『さらば財務省!』(第3位)。財投改革の必要性・必然性、竹中平蔵氏との縁で携わった「小泉改革」「安倍改革」の舞台裏、政府・官僚システムの問題点を描いたもの。数学科出身の高橋氏の数字・ロジックを駆使した分析力、政策立案能力には驚きました。財務省にはこんなふうに数字に強い人がもっと必要ですね。ただ、高橋氏は世界の経済の流れがこうだから、リアリスティックあるいはロジカルに考えて、日本はこうするのが当然という考え方をしており、前提となる世界の経済の流れが本当にこれでいいのかということに疑問は感じないし(今まさにその前提が揺れている時代だと思うのですが)、日本がいい意味で日本らしさを保つことに価値を見出すこともないように感じられました。

同じく高橋洋一『霞が関埋蔵金男が明かす「お国の経済」』(第21位)。こちらは対話形式。口調がくだけすぎの感もありますが、さくさく読めます。これを読むまで、公務員制度改革+地方分権・道州制の本当の意味がわかっていませんでした。

そして今は、本山美彦『金融権力』(第9位)を読み始めたところです。

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記事を書いた人

さるるん@ロシア

米系銀行勤務後、米国留学中にロシア人の夫と結婚。一児の母。我が子には日露バイリンガルになってほしいというのが夫婦の願い。そのために日本とロシアを数年おきに行き来することに。現在、ロシア在住、金融・ビジネス分野を中心としたフリーランス翻訳者(英語)。

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