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ロシアの英語教育

さるるん@ロシア

通訳・翻訳者リレーブログ

ロシアの小学校全般がそうなのか、うちの子どもの通っている学校が特別なのかは定かではありませんが、こちらでは小学1年生から英語の授業があります。幼稚園児を対象にした就学前クラスでも英語を教えています。

小学2年生の場合、正規の英語の授業が週3回、補修(うちは受けていません)が週2回あります。

うちの夫はソ連時代に教育を受けたのですが、当時外国語と言えばドイツ語が主流。初めから第一外国語に英語を選択した夫は少数派。外国語の授業が学校で始まったのは、11歳か12歳の頃(中学生からという感じだったのかな?)だけど、一応やっているという感じで、あまりちゃんとした授業でもなかったらしく、本格的に英語を学び出したのは14、15歳の頃に正規カリキュラムとは別の英語コースに登録してからだったそうです。

そういう時代背景もあるのか、大人は一般的に英語が苦手みたい。でも、今はビジネス等で英語力が求められるので、英語学習がさかんになってきているし、小学校から英語教育に力を入れているし、ロシアもどんどん変わっていきそうです。

子どもの英語の教科書やワークブック(小学2年生用)を見て驚くのは、発音記号を徹底して覚えさせようとしていること。日本では学習指導要領が変わって、発音記号を教えなくてもよくなったと聞いたことがあるけれど、今もそうなのかな?

これは、発音記号を見て、その単語の絵を描くという宿題。

これは、写真を見て、単語を発音記号で表記するという宿題。

この2つ目の発音記号を書く、というのには正直驚きました。発音記号は、見て、何と発音するのかわかれば良いと思っていたので。しかも、ワークブックを見ると、ABCを書く練習の前に、発音記号を書く練習をさせているのです。ちなみに、夫が英語を学習していた頃には発音記号を書くことはしていなかったそうで、新しい試みのようです。

今はモスクワでも街で英語がなかなか通じないけれど、若い世代はどんどん話せるようになっていくのかもしれません。

でも、本当のところ、我が子にはまずロシア語をしっかり覚えてほしい、英語学習はまだまだ先でいい、と思っていたので、若干戸惑いもあります。我が家の言語環境は、父子=ロシア語、母子=日本語、夫婦=英語+簡単な日本語です。自分が習った単語や表現を駆使して英語を話そうとする我が子を見て、複雑な思いがする今日この頃なのです。

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記事を書いた人

さるるん@ロシア

米系銀行勤務後、米国留学中にロシア人の夫と結婚。一児の母。我が子には日露バイリンガルになってほしいというのが夫婦の願い。そのために日本とロシアを数年おきに行き来することに。現在、ロシア在住、金融・ビジネス分野を中心としたフリーランス翻訳者(英語)。

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