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旅の途中に思うこと

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通訳・翻訳者リレーブログ

人生とは、まるで旅のよう。よく言われることだけれど。本当にそうだわなぁと、最近つくづく思う。

人それぞれのペースで、それぞれの方法で、それぞれの道を歩みながら、誰もが、どんな人だって、最終的には、同じところへと辿り着く。そこへと、みんなひたすら向かっている。

旅の途中。少しばかり前に、カメラ片手にふらり、愛知県の伊良湖岬まで行ってきた。
海、波、潮風、海岸、入江、岬、灯台、漁船、波止場、離島。それらが詰まった風景が、無性に見たくて…。

渡し船。どうしてこんなに、惹かれるのだろう。此処より遥か彼方、これから向かう地に、胸膨らませながら、ワクワクしてくる。
たとえこちら岸に残る時でも、船体を眺めながら、その行き着く先の向こう側、未だ見ぬ其の土地に、思いを馳せるだけで、幸せな気分に浸れる。

それすべてを包み込む、大空、雲々、朝焼け、夕焼け、青い瞬間、月明かり、星空、闇夜。波音、静寂。自然の織り成す美しさに、まさるものは、ない。
こころ洗われ、ストレスなど、まるで溜まらない。こういう自然の風景や、色や音や風に身を委ねている限り…。

日本再発見。此の国は、美の宝庫(^_^)

旅の途中。ついこの間、体調を崩し寝込んだ(…のは、前回ここで散々嘆いたが)。その間、当たり前だと思っていた、健康であるということ。それが実は、当たり前ではなく、どれほどありがたいことか。それを強く実感した。
そうして思った。何かやりたいと感じたら、思い立ったら、さっさと行動に移さなきゃ、と。でないと人生、絶対にもったいない。神さまに申し訳ない〜。

でも、たとえ今日できなかったとしても、それはそれでいい、とも。思いどおりにいかなくたって、それはそれで、まあ構わない。なんとかなる。明日明後日、いつだってチャンスは、また巡ってくるのだから。元気にいさえすれば…。

旅の途中。つい先日、編集部時代の仲間10人ほどと、ゆっくり会食をした。15年以上会っていない人も、中には数人いた。一緒にスキ—へ行ったりした仲だったのに。でも会社を辞め、フリーランサーとなったり、会社を興したりと、みんな忙しくしていたこともあり…で(…なんてことを、これからはもう、理由にはしたくないのだけれど!)。
でもそれだけの歳月が、みんなの間に流れていることなど、お互いまるで感じず。それどころか、あの当時の日々に、一瞬の内にタイムスリップ。編集部で働いていた当時の自分、編集部内の音や匂いや空気感が、一気に蘇ってきちゃいました。

何なのだろう、あの感覚は…。言葉ではうまく、表現し切れないのだけれど。とにかく、とっても幸せな気分に浸れたひと時でした。感謝感謝。これからはちょくちょく会いましょ〜。

話は前後するけれど、ぶっ倒れベッドの中で、干からびたエビになりながら、繰り返し思ったのも、そんなようなこと。
つまり旅とは、人との縁に次ぐ縁。素敵な人たちとの出会いに、これまで、どれほど恵まれていたか。そんなこんなに気づき、ほっこり、嬉しくなったのだった。ありがたい、ありがたい。
そんな旅の途中、あたしはと言うと、その中でただひたすら、あっちへ行きこっちへ行きと、フラフラ浮遊していただけ。気がついたら、此処まで来ちゃっていました。とまあ、そんな感じ。どう考えたって、不思議。ありがたい、ありがたい。

せっかくの旅。やっぱり好きな人たちと、楽しく気持ちよく、歩みたいもの。

この旅も、明日が最後の日だとする。そうしたら、いまやっていることを、いまやっているだろうか。やっていていいと思うか。日々、それを問い続けるべし。今日が最後の日だと思い、今日を生きよう。どこかの著名人も、そんなことを言っていたけれど。やっぱりそれに尽きるわなあ、人生ってやつは。

もの凄く単純明解。つまり物事、複雑に深刻に構える必要など、別にないってこと。人間なんて所詮、原始的でしようもない生きものなのだから。なるようにしかならないわけだし。だからすべてを受け入れながら…と。別にこれ、後ろ向きでも消極的な態度でも、決してないと思うのだけれど。

なるようになるのだよ。そう思いながら、旅を続けようっと。

旅の途中。先日やっと、例の大風邪も治り、仕事を本格的に再開。まずは、インタビュー&起こしの依頼。それも勢いに任せ、と言うよりも、治ったという喜びに浮かれて、続けざまに4本引き受けてしまう。それも〆切りが、ほぼ同時期のものばかりなり。
でもいつもならば、頑張れば一日に一本、つまり一日に20枚はイケるあたし。よって、なんとかなるだろう。うん、大丈夫、大丈夫。あれこれ頭の中で計算しながら、スケジュールを組んだのだけれど…。

し…しかし……なんたって、もの凄く久しぶりの原稿書き。あたしゃ、思いっきり甘かった(…ということに、後で思いっきり気づいた)。

とにかく、原稿が、まるで進まない。
な…なぜだっ? こんなワケないだろうに!
焦・焦・焦…。
そうして結局、いつもの倍の時間かかってしまう。
するってーと、つまり仕事って、慣れ? 勢い? そういうこと??

久しぶりに原稿と向かい合うと、どうも慎重になる…というか、細かいところにまで神経がいってしまう…というか。良くも悪くも、必要以上に。
分かり易く言えば、インタビュー相手の発した言葉、そのひとつひとつが気になってしまうのだ。仕事を始めた昔々のあたしも、確かそんな感じ…だった…ような。

つまり、インタビュー翻訳起こしなるものは(…なるものに限らないかも知れないが)、単語ひとつひとつに、いちいち気を取られていては、まともな原稿など、永遠に望めないのである。
普通の会話を思い出せば、分かり易いと思うけれど。つまり、そう、相手の話を聞く時、発せられる言葉を発せられる順に、意識し御丁寧に噛み砕きながら、言わんとすることを理解しようとする者など、まずはいないはず。それは別に手抜きしているとか、適当

聴き流しているとか、そういう次元とは、まるで違うのだけれど。
つまり、うーん、説明し辛いのだが、つまり、全体の流れを掴み取り、その波に乗っかること。話の内容を理解するには、それがコツなわけで。インタビューの翻訳起こしも、それと同じ要領でやらなければならないのです。

そんな基本中の基本、その感覚を再び掴むのに、ちょっとばかり時間が掛かってしまった。これは予想外のこと。嗚呼。
歯車がいつものように回り出し、いつもの仕事モードに入れてからは、早かったのだけれど。でも、と言うことはつまり、ブランクが長ければ長いほど、歯車もそれだけ錆びついてしまう…ということなのか…。ふたたび嗚呼。

まあ、それもこれもさて置き、さあ、次の“やりたいこと”に向かい、ぼちぼち歩き出そうっと。

旅の途中。あたしの旅は、まだまだ続くのだよ(^_^)v

≪写真はすべて伊良湖岬にて撮影≫

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高校までをカナダと南米で過ごす。現在は、言葉を使いながら音楽や芸術家の魅力を世に広める作業に従事。好物:旅、瞑想、東野圭吾、Jデップ、メインクーン、チェリー・パイ+バニラ・アイス。

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