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2011年3月11日。そしてこの10日間のこと。

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通訳・翻訳者リレーブログ

自然の力の前に、人にできることは何もない。どうすることもできない。人なんてちっぽけな存在。なるようにしかならない。
今回のこの地震及び津波により、色々な意味で、目が覚めました。自分にとり大切なひと、大切なもの。逆に、大切だと思っていたものの、実はどうでもいいこと。そんなこんなが色々と、はっきりと見えてきた気がします。

人生とは、とても単純で分かり易いもの。それをわざわざ、複雑に考える必要などはなく。人を恨んだり憎んだり妬んだり、力んだり気負ったり自慢したり。そんな時間と労力、本当にもったいない。
勝ち組とか負け組とか、ウィンウィンとか、夢を持てとか、学歴とか肩書きとか、自分が周囲にどう映っているかとか、認められたいとか、生き甲斐やら遣り甲斐やら…。そんなこと人生の中では、相当どうでもいいこと。

慌てず焦らず自分のペースで、やりたいことをやりたい時にやる、行きたい場所へ行きたい時に行く、自分の想いに耳傾ける、自分の想いを相手に伝える。相手の想いに耳傾ける、相手の想いを大切にする。

自分にできること、自分にとり大切な存在、それは意外とそう多くはなく。だからこそ、そのひとつひとつは重く、だからこそ、慈しみ想い続けたい。せっかくこうして生まれて来たのだから。一寸先のことは、誰にも分からないのだから…。

この10日ほど、大切な友人たちと、日々数多くのmailを交わし、facebookでは、日々夥しい数の書き込みを、意見交換をしてきました。色々と考えさせられ、こころの整理にも役立ちました。
そうして何よりも、みんなのその“想い”により、どれほど励まされ、柔らかな気持ちになれたことか……。

    ◇◇◇◇◇◇◇◇

●3月11日*親友へのmail
無事でよかったよかった。こちらも大丈夫。とっても怖かったけれど。揺れた時、ちょうどビルの中にいて…。でもそこの人達が、とっても温かく親切で、感動した。彼等のお陰で、慌てずに済んだ。感謝感謝。揺れが収まってから、外に出て様子観していたら、また大揺れ。ゾッとした。それが収まってから、近くのスーパーで買い物をしてから、慌てて帰宅した。ウチの中は予想に反して、大丈夫だった。パソコンが数センチ前へ移動し、スパイス類が散乱していたくらい。そうそう、猫が物凄く怯えていた。可哀そうなくらい。2度目の揺れから、45分は経っていたと言うのに、ひとりは冷蔵庫の後ろで震えていた…。

●3月11日*親友へのmail
凄い揺れで、とても怖かったけれど、家に戻ってテレビをつけて、東北の様子を目にした時、それまでの恐怖感は、どこかへ一気に吹き飛んでしまった。これはどういうこと? 何処で起こったこと? どう理解すればいいの? どうしてこんなことになってしまったの?? 今のこの思い、言葉では到底表現できない。出来ないし、ここ東京にいる者が、言葉にすべきことではない…と思う。

●3月11日*親友へのmail
電話はまるでダメ。意外と使えない携帯に、がっかり。あっでも、メールはこうして送れる。そっちは不便、ない?

●3月11日*親友へのmail
夕方、食料の買い物をしたけれど、こんな大地震だとは思わなかったから、例えば電気が止まった時のこととか、そういうことはまるで考えずに、いつものように買っただけ。大丈夫かな? それから、ビルに居る場合は、外に避難した方がいいのか、そのままそこに居た方がいいのか、自宅に居る場合は、2階に居た方がいいのか、1階に下りた方がいいのか。雨戸は締めない方がいいのか…などなど、知らないことばかりだと言うことに、今日いきなり気づいた。ちょっと焦っている。

●3月11日*親友へのmail
“数日の間に、似たような揺れがある可能性大”。さっきテレビで言っていた。さっき米を多めに炊いた。幾つかに分けて、冷凍にしておこうと思って。味噌汁も、もちのいい具を入れて、多めに作って、冷蔵庫に入れておくわ。念の為。でも何の為? 何かに煽られている。なんだかなぁ…。〆切山盛り、でもパソコン前に座っても、やる気まるで起こらず。集中力完璧ゼロ。でもこうしてメールしていると、何だかとっても落ち着く。

●3月11日*親友へのmail
気がつくとテレビを観ている。頭の中は空っぽ。集中力ゼロ。原稿書きがまるで進まず。一瞬の後に、人生こうも変わってしまうとは……。これをどう理解すればいいのか……。

●3月11日*親友へのmail
外出、しばらくは避けた方がいいのかな。今夜は不安で眠れそうにない。風呂にも入りたいが、でも途中で揺れたらと思うと、勇気が出ない。ああ、もういいや、寝よっ!

●3月12日*親友へのmail
フェイスブックを開けたら、友達から凄い数の書き込み。励ましの便りが続々入って来ている。ニュース、早いね。めちゃくちゃ嬉しい。

●3月12日*地震の僅か3時間前に、電話インタビューしていた相手からのmail
“昨日は素敵なインタビューを、どうもありがとう。さっき起きてテレビをつけて、日本が大地震に見舞われたことを知り、とても驚いています。直前までふたりで楽しく話していたのに、本当に信じられない。お元気? 大丈夫? 怖い想いしていないと良いのだけれど。ぺこたんを思いながら、此処で静かに祈っています”

実はこのインタビューのお陰で、この日、遠出せずに済んだという、とても不思議な偶然が重なり……。

だからすぐにお返事:

Hi there! I am ok here in Tokyo, thanks for your concern! And you know what? There is one thing I have to confess. I was planning to go over to this museum today, where they are exhibiting some nice surrealist paintings. But since the interview was rearranged for today, I cancelled my plan and stayed nearby, because I did not want to squeeze everything in one day, and besides, the exhibition is around for one month, so there is no hurrying either. Anyway, after chatting with you, I hopped on my mountain bike, and went over to this grocery store nearby to do some shopping, when it happened. So I got home safe & sound. I mean, if the interview was not postponed, I would have been out there somewhere in the heart of the city, quite far away from here, where all the trains had stopped, and everyone had to Walk back home. So you are like my luck angel, and I would like to thank you for this reason!!
Peco-tan
xxx

●3月12日*facebook
“大丈夫か?” “ひと言でいいから、返事をくれ!”
引き続き、友人達から、凄い数の書き込みが…。

それに対して:

IT WAS THE BIGGEST…SHAKIEST…SCARIEST EARTHQUAKE THAT I had EVER EXPERIENCED IN MY WHOLE LIFE!!! I was mountain biking nearby…shopping inside this big building when it happened. The trains…phones…everything stopped complete

ly…all communications down except for the internet. All my friends working at downtown offices were saying they will have to stay there for the night. Some have walked back home. One of my friends even walked 7 hrs! It was shaking like every 30 minutes last night as well, although it was not as big as the first & second one. And all this I am talking about Tokyo, which is approx 5-600 km away from the epicenter, the northern part of Japan. I have been watching TV all day all night ever since, but those places look really bad. It hurts to see what the earthquake has done…

●3月12日*カナダ友達からのmail
“凄くびっくりしている! ねぇ大丈夫? 電気も通じていないと、今ニュースで言っているけれど、ぺこたん&ファミリーはどうしてる? すぐ返事をちょうだいね!”

心配の声、とっても嬉しい。

Some places do have heat & some places do not…depends on the area it seems, but we are doing ok here at home. Thank you all for your concern!

●3月12日*海外に居る親友へ宛てたmail
もしも今、故国から遠く離れた其の地にて、自分のやっていることに、ブレーキが掛かっていたり、少しでも迷いを感じているのなら、こころに何か、引っかかるものがあるとしたら、そんなあなたに、そっと伝えたい……。
人にはそれぞれに、その時々で、やるべきことがあり、それをひたすらやっていくしかないことを…。だから今の歩みを、けっして止めないで。あなたのその未来の夢の為にも〜(^_^)v

●3月12日*facebook & mail
友人からの書き込み&メール、なおも続く。
それに対する感謝メール:

Thank you all for your thoughtful emails & messages. I am doing ok here in Tokyo, no damages at home either. Watching TV everything seems so surreal. It really hurts to see what has happened up north. I was actually there 3 weeks ago, visiting the snowy mountains & enjoying the freezing weather that I had been missing so badly, I guess because of my you-know-where childhood. Beautiful place, peaceful people. It is hard to concentrate on my articles/deadlines in such situation…cannot quite believe we are here in Tokyo dealing with business as usual, the albums/interviews/deadlines are as scheduled, when all this is happening just 5-600km away. It is nice to know that people around the world are all so concerned. Emails from friends have been coming in endlessly. The Canadian & US rescue troops have already arrived, many others from various countries to follow. We are going to overcome all this, I am quite sure. It makes me smile reading all these warm letters from my dear old friends! Thank you all once again!!

●3月12日*親友へのmail
夜、何度も揺れて、怖くて、まともに寝られなかった。だから昼間、さっきまで寝ていた。昼と夜、まるっきり大逆転。

●3月12日*親友へのmail
さっき猫の缶詰を買いに、ホームセンターへ行った。凄い混雑ぶりで驚いた。みんなコンロ、電池、水に殺到していた。水は箱ごと買っていた。そんな必要、あるのだろうか? ねぇ、どう思う?

●3月12日*カナダ友人からのmail
“ずっとテレビを見ながら、家族全員ぺこたんのこと思っている。みんな日本のことばかり話している。さっき確認したら、FedExはちゃんと動いているみたい。何か欲しいもの、足りていないものは、ない? 何でも言って、何でも送るから!”

お返事:
I went shopping this morning to this nearby grocery & DIY store, and found both places functioning as usual. It looks ok for the time being. But thanx anyway for the offer & please say hi to your family for me.

●3月12日*facebook
It is still shaking like every 30 minutes…not that big or anything…just feeling kind of seasick all the time…getting used to all this…which is not nice when you think of it…

●3月12日*facebook
南米時代の友達から、いきなり“元気? 大丈夫?”との国際電話が入る。
その御礼を、facebookで繋がっている娘さん(=友達)に書く。

Your mom has just called long distance! How sweet of her! But the only Spanish I could say was "yes, I am doing ok!", when there were tons of things I wanted to tell her. Well, please say hi to her for me. Such a wonderful mom! Muchas gracias, my dear friend Mauricia!! :))

●3月12日*親友へのmail
いつも使っている電車が、やっと動き出したようだ。さっきテレビでそう言っていた。でも、明日からしばらくは、不要な外出は避けた方がいいかもね。あっ、またいま揺れた。今夜も眠れそうにない。

●3月13日*facebook
Went to the see "The Social Network", got home opened my FB page after 2 yrs of doing nothing, sent a couple of friend requests, got reconnected with friends from school days, some I had not talked to for nearly 30 yrs, then the tsunami hits Japan. The following day I go on FB, and here I find these warm letters from my dear friends. All this has happened within a few weeks. This timing…fate…cannot be just coincidence!

●3月13日*facebook
どんより気分の中、海外からの援助が続々入って来た頃:

I know I sound so innocent & sentimental, but I really wonder why we can be so grim & brutal…getting into war…confronting…conflicting…clashing…competing all the time, when we know how to unite & be nice to each other. Too bad it takes a terrible thing like this, to draw people together. Anyway, it makes me smile to see all these foreign supports…troops & aids arriving in Japan!! :))

●3月13日*facebook
Everything here in Tokyo is as usual, no damages or anything at all, except for some problems during commuting time, cause they have revised the train timetable, so it takes twice the time to get to places. But that is Nothing compared to what has happened up north & what they are suffering…

●3月13日*親友へのmail
どうしても原稿書きに集中できない。だいたい、こんなことを、いつもどおりに、やっていて良いものか…。こんな時でも、明日はみんな、普通どおりに電車に乗って、普通どおりに出勤か? 不思議でならない。

●3月13日*親友へのmail
“東京は怖いから、娘のいる南の島に移住する。同居人とは別れる”
さっき知り合いから、そんなメールが来た。でも、南の島なら安心か? 安全な場所など、この地球上には、全然ないだろうが!

●3月13日*親友へのmail
地震以上に、津波が怖い。あんな恐ろしいものだとは、夢にも思わなかった。テレビつけっ放し。

●3月14日*親友へのmail
計画停電の準備を色々しながら、朝から待っていた。でも結局“やらない”と、さっきテレビのテロップが流れた。門燈は、あれから一度も点けていない。家の中の電気&暖房も、最小限に抑えている。それがこちらに出来る、数少ないことのひとつ。

●3月14日*親友へのmail
“供給が何とかなりそう。だから今日の計画停電は中止”。でもその為に、間引き運転中、交通機関は現在大渋滞中。そうそう、独り暮らしの女性宅に、“安否確認”と称す怪しい人の訪問、23区で多発と聞く。こんな時に、とんでもないね!

●3月15日*親友へのmail
計画停電予定、

所のHPが一番分かり易い。でも、ネットと繋がっていない人は、どうやって情報を得るのだろう? テレビは見づらいし、電話はなかなか繋がらない…と聞いたけれど…。

●3月15日*親友へのmail
“放射能を含む雨を浴びたくないから、これからレインコートを買いに行く”と、ある知り合いからメールが来た。“みんなにも買うように伝えてね”…と。空いた口が塞がらないよ!

●3月15日*親友へのmail
本日の計画停電、予定時間帯、この地区は7時間幅がある。つまり午後一杯…あるかも知れない…と。で、そのつもりでいたけれど、また結局なかった。

●3月15日*親友へのmail
明日午前6-9時の計画停電、あるか否かは、朝5時頃に決定する…とのこと。めちゃくちゃな話!

●3月15日*親友へのmail
アルバム・リリースは、予定通りなのだろうか? 来日は? 月刊誌は? 原稿の〆切は? テレビを見てばかり、集中力まるで出ない、原稿ちっとも捗らない。常に、こころに雲が覆い被さっているみたい。

●3月15日*親友へのmail
あれから、自分の中のどこかが…何かが…止まってしまったような感覚…。

●3月15日*親友へのmail
週末の予定、さっきキャンセルになった。業界仲間達と久々に会い、食事をする予定だったのだけれど、行き帰りの電車が、どうなるか分からないし、それ以前に、いま出掛ける気にはならない…。

●3月15日*facebook
アメリカ友達からの書き込み:
“略奪がないって聞いたけど、こんな状況下で凄いね! 本当に信じられない! 日本人を心から尊敬する!”

その考え、ちょっとおかしいよ。“略奪がある方が信じられない!”と、わたしなんぞは感じるのだけれど…。感覚が完璧に麻痺している。そんなこと、いちいち返事はしないけれど…。

●3月15日*親友へのmail
今日ね、向こうの友達にメールで、“津波が絶対来そうな海岸沿いに、何でみんな住んでいたわけ?”…と聞かれた。“失礼な質問だなぁ!”とムッとしたけど、でもどう説明すればいいのか分からなくて、結局返事しなかったんだよね。思うに向こうの人達は、自分達の理想の生活を追い求め、どんどん色々な場所へと、積極的に移り住んでいくけれど、日本人の場合は、生まれ育った土地に、先祖代々守って来たその地に、執着があるから、向こうの人ほど、移動することはないような気がする。美しいあの東北の海岸近くで、生まれ育った人なら、尚更のこと…。

●3月16日*facebook
カナダ友達から:
“気持ちのいい朝、ジョギングしながら、この国にいる自分は、なんて幸せなのだろうと思って、神に感謝した”。

ち…ちょっと…なんだよ…これ……。で、こちらからの返事:

I needed to take a break from all these deadlines this morning, so I took a stroll over to the nearby StarBucks, had a cup of caffe mocha grande my favorite. It was a mild springish day, so nice & peaceful sitting there near this beautiful garden. But still I felt somewhat restless, because of the terrible sight I have been watching everyday on TV, which never gets off my mind, where ever I go & whatever I do. Knowing they are there standing in line for bread & blankets out in the cold, while we are here in Tokyo living our daily life makes me feel so bad. So yeah, I am doing ok but I do not feel quite the same. Nice to hear that you are doing great at your place…

●3月16日*友人へのmail
“大丈夫?”と聞いてきたり、“頑張って”と励ましてくれたり。友人知人、そのまた友人知人からも、フェイスブックへ凄い数の書き込み。でも、心配しているのではなく、そうやって心配している自分が好き。そういう人も明らかにいる、面識のない人達の中に、特に。例えばボランティア活動。“いいことやっている善人の自分って素敵”とうっとり。あれと同じ。“何とかしたい”というその想い自体よりも、“何とかしたいと思っているあたしが好き”…という感じ。あくまでも自分中心。偽善。胡散臭い。苛々する。まあ、結果的に誰かが救われるのなら、それはそれでいいのだけれど…。

●3月16日*友人へのmail
“地震、これから半年は続くでしょう。日本の皆さん、どうぞ警戒を”。さっきテレビで言っていた。あぁ半年……。

●3月16日*友人へのmail
普段どおりの生活を送りたい。派手なことだけは避けつつ。色々な人の発言に、右往左往したり、怯えたり。なんだかなぁ…であります。

●3月16日*facebook
昔の友達から:
“放射能汚染って聞いたけど、そしたら魚は食べられないのかな? 凄く怖いね!”

神経質になっているその人に対して:

I know it is kind of scary, but I would not want to be too nervous nor panic about it. We just need to follow the news, not only the ones coming from your town, not to mention the ones from Japan. And if you feel uncomfortable, stop eating fish because it is hard to know where that fellow has been swimming. Or you might as well get yourself a cow or a chicken, or start growing vegetables in your backyard, but then the soil or even the air might be contaminated, and oh yes, you will have to ask yourself whether these guys are intelligent or not, because we are not supposed to eat ones who are, but I guess that is another story. Anyway, our worries will go on & on like this endlessly, so we will just have to stick to what we believe in & what we think is right, and do what each of us feel comfortable doing! Cheers!!

●3月16日*facebook
上記のような、原発への不安を綴った書き込みが、この頃から増える。

それ等に対して、こちらの書き込み:
How hypocritic! Very funny! But oh well, I am not gonna go into all that…

●3月16日*facebook
南米時代の同級生達より:
“ぺこたん、くじけるな! ぺこたん、がんばれ! ぺこたん、みんながついている!”“さあみんな、ぺこたんの為に、立ち上がろう! ぺこたんの為に、援助物資を送ろう!”“ぺこたん、必要なもの、何でも言って! どうか遠慮しないで!”

あのねえ…………
何でこういうことがあると、いきなり団結し、断然張り切っちゃんだ? 普段はバラバラなのにさ! あたしはくじけちゃいないし、だいたい、何をがんばればいいんだよ? そんなコメント、いちいち載せはしないが…。

●3月16日*知り合いへのmail
食料調達の為に、数日ぶりにスーパーへ行ったら、空っぽの棚がたくさんありました。でも、逆にたっぷりあるものも…。例えば、出入口にあったバナナ。山盛りありました。でもテレビで誰かが、“バナナは保存食になる”とか、“バナナは品薄になる”とでもひとこと言った日には、あれもたちまち、“買い溜め対象商品”になるのだろうな。買い溜めしているそこの人、その行動にいったい、何の意味があると言うの? そんなに独りで

き延びたいの? いや、そんな買い溜めしたところで、生き延びられるわけもなく。ところで、その行為により、どれだけ他者に迷惑を掛けているか、考えたことはあるのだろうか? 何か分からないモノに煽られ、勝手にパニックに陥って。そんなことしているから、色々なモノが品薄状態になるわけで。過剰反応。もっと冷静になろうよ。大人の態度をとりたいもの。

●3月16日facebook
幼馴染から:
“日本中の食糧が底をついたと聞いた。大変だね。本当に遠慮しないで。何でも送るから!”

純粋なる親切心…とは分かっているものの……
あああああああ〜〜〜だからさあぁぁぁぁ〜〜〜〜

Yeah I know, I know…the strong impact you get from TV…but what they show is not exactly the reality…what we have here in Japan…you should not forget that it is just one part of the whole picture…covering shocking scenes is what they do because that is what appeals to people…scenes of peaceful-normal-usual daily life does not mean much when it comes to making those TV news programs…so you have got to be objective & critical about what you see. Yeah, we are all doing fine…no food shortage or anything here in Tokyo. The government & nation are trying the best to help people up north needless to say. It will take time, but I know we will be fine. Please do pass my words to your family & friends. Thank you for your concern!

●3月16日*親友へのmail
計画停電予定地区、本日はウチもリストに入っていた。そうしていま、その時間が来た、が、明かりはすべて、まだ普通に点いている。今日もナシ…なのか。

●3月16日*親友へmail
さっきメールした直後、いきなり真っ暗になった。初めての計画停電を経験。いきなり来るんだね。家の中真っ暗。懐中電灯は、足元に用意してあったが、電池を使うのがもったいないから、結局使わなかった。頼りは外から漏れる月明かりのみ。これはこれでいいものだ。古代の人達に思い馳せる。結局3時間弱。でもあっという間だった。それにしても、これが今後どれほど続くのか。東北の人達のことを想うと、何でもないことなのだが…。それにしても普段、どれほど電気に頼った生活を送っているのか、本日痛感した次第。

●3月16日*facebook
日本全体が沈没したかのような反応が、友達から続々と入って来ていて、少々お疲れ気味の頃:

Although Japan is a small island far out east, it is not like the whole place was swept away. The northern parts were indeed hit hard, but the rest is out of harms way. Japan is a small but strong nation. We are all here for the people in need. We are not going to just sit here and grieve. Thank you all for your concern. Your warm letters mean more than anything!

●3月17日*親友へのmail
買い忘れがあったので、さっきスーパーへ行って来た。水は売り切れ。でも、炭酸ものもジュースも、山盛り残っていた。惣菜系&弁当もたくさんあった。フルーツや野菜や肉類も。缶詰はあったりなかったり。スパゲッティーの棚は空っぽ。あるものないもの、その違いがイマイチ意味分からない。それにしても、目を吊り上げ殺気立ち、買い溜めに走る人達を目撃するたび、疲れるのなんのって…。何かが、もう確実に…ヘン!

●3月17日*親友へのmail
“政府、買い溜めに法的対応策も検討中”…だって! 大賛成! どんどんやってくれ!

●3月17日*親友へのmail
あなたへ宅急便を送ろうと、さっき近くのコンビニへ行ったら、計画停電中で閉まっていた。自転車で僅か 2分のところ。同じ町の隣の丁目。どういう区分けしているのか。とても不思議。

●3月17日*facebook
海外の同業者から:
“どう、元気? そっちの音楽業界は? 仕事への影響は?”

その返事:

Some album releases & tour dates have been postponed. But besides that, business is as usual, thou I do not feel the same. Seems like there is this cloud over me, around my heart constantly ever since that day. But I am doing ok, thanx for your concern my dear friend.

●3月18日*仕事仲間へのmail
アルバム発売延期、来日中止。ニュースが色々と入って来ているね。色々な事情により、これはしばらく続くのかも知れないけれど、でも、こういう時期だからこそ、音楽を聴きたいもの。今こそ、ミュージシャンたちの頑張りどころ。ねぇ、そう思わない?

●3月18日*親友へのmail
マイク片手に現地取材する、よくテレビで見かけるアナウンサー。綺麗に着飾り、ズカズカと崩壊した建物の中に入るその御姿。16年前のあの時から、何ひとつ学んでいないのですね。とても残念です。それから、“まるで映画を観ているようです!”と絶叫しながらレポートするアナウンサー。言葉のプロ…のはずなのに。デリカシーの欠如。ひどいね!

●3月18日*facebook
“カリフォルニアや南米でも、大地震が起こり得るって聞いた。ああ、恐ろしい!”…なる書き込みをした南米友人に対して:

I know what you mean, but life goes on no matter what, and you cannot just sit there and worry about what Might happen. It is not wise nor worthwhile at all, for life is way too short, we have got to live our daily life; do what we want to do, go where we want to go, meet who we want to meet, eat what we want to eat, and tell our dear ones how much we care. Cherish our life, every moment of it, and HAVE FUN!!!

●3月18日*facebook
“みんな苛々が溜まっているだろうに、ピストル持って暴れる人がいないみたいだけど、それって凄いね! みんなで感心しているよ! さすがニッポン!”
笑っちゃうような(あっ失礼)書き込みをしてくれた、アメリカ人友達に対して:

GUNS????? Oooooh nooooooo wwwaaaaaaayyyyyyy, not here in our place !!!!

●3月18日*親友へのmail
向こうの友達からは、このところ食糧不足の話以上に、放射能汚染を心配する声が増えている。このままいったら、日本の農家などが、仕事し辛くなるかも知れないね。日本人受け入れ拒否する国も出たりして。エキセントリックな人達だから。笑えない話だよなぁ…。

●3月18日*親友へのmail
カリフォルニアの中に、アメリカ人全員が住んでいるような国なわけだから…。だからアメリカ人にとってみれば、日本は今、とんでもないことになっている感覚なのだろうね。

●3月19日*親友へのmail
彼等をそっとしておいて欲しい。だけど何が起こっているのかは知りたい。でも無理な取材はしないで欲しい。だけど彼等の想いはちゃんと聞きたい。でも…だけど…。

●3月19日*facebookへの書き込み
高校時代の友人から:
“You had to endure such devastation. You really are a model of hope!”

おいおい! ヒーローを求め相手を絶賛し感動したがる、そのノリ、日本人として、物凄く違和感があるんだよね…。だからお返事:

Model of hope? Gee! I have Not endured any devastation At All,

for I have been sleeping in my bed, eating 3 times a day, living my daily life, right here in this warm & cozy house of mine, which was not damaged at all. How could I say I feel & understand what the people up north have gone through, when I Was not there during the quake & tsunami. What they have suffered & are going through is something way beyond my imagination. So no, I have not endured any devastation, and I am not a model of hope either, if you know what I mean…

●3月19日*親友からのmail
仙台在住友人が綴った体験mailを、こちらにも転送してくれた。それに対するお返事:

“怖い”とか“大変”とか、北の国の人達の想いが分かったつもりで、我々がいるとしたら、それはひどく傲慢な話ですよね。想像を絶すること、彼等の経験してきたことが、経験していない我々に、分かるわけないのだから。“非常階段が裂けて、まるごとあっちへ行ってしまった”…とは、いったいどういうこと?? その時の想いなど、想像出来ない。絶対に出来ない。出来ないけれど、でも、そのこころに寄り添うこと、それだけは、少しは出来るのでは…。そう思っている。思いたい。

●3月20日*親友へのmail
“パンが品切れ状態だから”…と、自宅でパン作りを始めた友人がいる。さっき写メールしてくれたけれど、物凄くきれいで美味しそうだった。凄いねぇ、あの頭の切り替えぶり! わたしにはない、あのパワー、あの生命力!

●3月20日*facebook
アメリカ人友達からの書き込み:
“My house is your house…Mi casa es su casa。だから食糧がなくなったり、原発が怖くなったら、こっちへ避難して来て。いつでもwelcomeだから!”

はいはい。

It really hurts to see the news on TV, but things are as usual here in Tokyo, right in front of my computer with all these deadlines to make. Besides that, I have got my family AND cats AND friends that I would hate to leave behind. But it would be nice to visit you & your family in the near future, after the northern part rehabilites. Thanx once again for your kind offer!

それにしても、原発に対するこのピリピリ反応。矛盾矛盾。とっても不思議。

●3月20日*facebook
昼も夜も続く、“食べ物は足りている? お腹は空いていない? 何でも言ってね、すぐ送るから!”…なるオファーの嵐・嵐・嵐。ああ、分かった分かった!

だから……

FedEx those juicy chunky filets + creamed spinach + smashed potato + cherry pie w/vanilla ice-cream for me PLEASE !!! 😀

…そう伝えたところ、数分後に返事が:

Got it Peco-tan! I’ll try to send them right away!!

えぇぇぇえ〜〜〜っ??? 送ってくれるのかよぉ〜〜〜?!?!?!

だから……

Oh no, no, I was just kidding, was getting kind of fed up with all these "I will send you anything you want from our country" offers from around the world, though I know people are just being real nice & kind, I was starting to feel kinda uncomfortable, and was wondering how all the TV & papers out there are covering the disaster, cause we have everything out here in Tokyo as usual and we are doing ok, while my friends are constantly talking about food shortage & the scary nuclear power stories. But I am really really sorry to have confused you. Hope all is fine on your side!
Peco-tan
xoxo

ごめんね、純粋な想い、振り回しちゃって…。

◇◇◇◇◇◇◇◇

あの日から10日ほど経った今でも、身体が重い。こころを覆う雲は、当分消えそうにない。
でもこうして、交わしてきたメールや書き込みを、読み返し書き写していると、こころの整理ができ、今後のことが見えてくるような気がします。少しずつではありますが。そうして改めて、強く思います。今回のことを、絶対に絶対に無にしてはならない…と。
近年、少々迷走気味だった此の国ですが、これをバネに、強く頼もしく新しい国へと、再建できますことを…。そうしなければならないのだと。払った犠牲は、あまりにも大き過ぎますが、それでも、きっと…。
これを必ず未来へと、繋げて行きましょう。此の国この国民なら、それは必ずできるはず。そうこころから、信じています。

大好きな東北地方、大好きな日本へ、こころをこめて——。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

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記事を書いた人

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高校までをカナダと南米で過ごす。現在は、言葉を使いながら音楽や芸術家の魅力を世に広める作業に従事。好物:旅、瞑想、東野圭吾、Jデップ、メインクーン、チェリー・パイ+バニラ・アイス。

END