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夏のキャンプ

みなみ

通訳・翻訳者リレーブログ

 今週の月曜日はAuckland Anniversaryという祝日で、週末は3連休でした。夏休み最後の週末ということで、夫の提案で急遽、キャンプに行くことに。私は仕事があったので(好き勝手に休んでいた、というのにお仕事が頂けてありがたいことです)、無理に予定を詰め込むのは気が進みませんでした。日本でさんざんのんびりしたし・・・。
 しかし、夫による「娘(ただいま12歳)が喜んでキャンプに着いてきてくれるなんて、もう今回限りかもしれない、だから、どうしても行きたい」という懇願に、「それもそうかも」と納得したのでした。以前は毎年、あちこちに遠出していましたが、この2年ほどはそういえばご無沙汰です。なにしろ、キャンプはテントから調理器具、寝袋まで、準備が大変。でも準備は言い出しっぺの夫がすべてやってくれるということで、私は自分の着替えをカバンにつめるだけでした。
 そもそもニュージーランドにはあちこちにキャンプ場があって、気軽にテントをはって、キャンプが楽しめます。キャンプ場といっても、火をおこしたりするサバイバルな生活をするわけではありません。そもそも、直火は禁止のキャンプ場が多いです。料理は共同のキッチン、シャワーは共同のシャワールームを使うことができます。たいていのキャンプ場で、シンクは使ったあとにふきとるための布巾が常備されていて、みんながきちんと使用後に水滴をぬぐうため、ぴかぴかしてとってもきれいです。安上がりで、自然に親しめるとあって、キャンプは大人気かつ一般的なアクティビティです。
 今回の行き先は近場で、ということで、出発前の水曜日に夫がネットで予約したOrere Point。家から車で1時間ほどの郊外です。清潔で、設備も整っていて、満員でした。
 初日の土曜日は日本語補習校で授業を受けた娘を拾って、夕方に到着。それからテントをはりました。夫がきびきびと指示するもと、私もそれなりに手伝いました。娘は車の中でたぬき寝入りでしたが、まあ、授業を受けてきたからと、見逃してやりました。さらに、寝る時のマットに空気を入れて、準備完了。

テントは指定のサイトにはる。車も各サイトに横付けする。

 夕食は近所、といっても車で15分ほどのデイリー(日本のコンビニみたいなところ)で、定番のFish & Chipsを買いました。本当は、キャンプ場に隣接しているデイリーで買うつもりでした。ところが、夫が「7:30までやっているけれど、7:00ごろまでに行った方がいいって」と管理人に教えてもらって、7:00前に店に行ったら、なんと! 店は7:00にCLOSEだそうで、6:59にはもぬけの空でした。さすが、アバウトなNZ。街中からわずか車で数十分という場所ですが、携帯電話も圏外になるという田舎ぶりで、ほかに近所に店はありません。このまま食いっぱぐれたらどうしよう、と思いつつ、ドライブしていたら、行く時に通り過ぎたデイリーがまだ営業していて、ほっとしたのでした。
 翌日はまず、地域で一番の街、ClevedonのFarmer’s Marketでお買い物。ここは、フレッシュな野菜や特産品が買えるとあって、大人気。私たちも朝ごはんのパンを調達した後、レタスの苗やバジルの鉢、さらにスーパーでは手に入らないマオリのじゃがいもなど、あれこれと買って、おみやげとしました。

私たちが訪れたのは2回目ですが、とにかくいつも大盛況のファーマーズマーケット。

 その後、たまたま通りすがりに見かけたPoloの大会を生まれて初めて見物。Poloなんてルールもまったく知りませんが、馬と人が一体となって駆け巡る様子は迫力があり、なかなかの見物でした。

細かいルールが分からなくても、サッカーと同じようにゴールにボールを入れる、ということは理解できたので、結構楽しめました。1チームは4人+4頭で、試合は、Chukkaと呼ばれる7分ほどの単位ごとに休憩をはさんで、約1時間です。

 そしてちょっとドライブした後は、テントで休憩。夕方からは、夜9:30まで営業している温泉プールへ。温水、ではなく、温泉です。ちょっと硫黄くさく、そしてあったかいのです。夕食はそのプールに付属のバーベキュー(BBQ)台で、お昼のうちに買っておいた肉、夫が前日に用意しておいてくれた野菜類を焼きました。温泉に入った後なので、とりわけおいしい。
 BBQは、ニュージーランドではもっとも手軽なアウトドア料理。BBQ台の燃料はガスが多く、各家庭にあるのはもちろん、施設や公園にも設置されています。このプールのBBQ台はコイン式で一定時間火がついて、調理することができます。ただし、後片付けは水で洗うことはなく、紙で拭き取るだけなのが一般的。「え、水で洗わないものなの?」と最初は戸惑いましたが、もう慣れてしまいました。キウイ式のシンプルな味付けだと、鉄板に汚れがこびりついたりしないので、掃除も簡単なのですが、清潔好きな日本人には無理かも・・・。

日本では焼きつつ、食べる、というやり方だったような気がするのですが、こちらでは、がーっとまとめて焼いて、片付けてから食べます。

 夜は二晩とも、テントの中でトランプ大会を繰り広げ、最終日の月曜日は雨ということもあって、さっさとオークランドへ。これまで車で数時間、という地域でのキャンプが多かったのですが、近場も気軽に田舎の生活が味わえてなかなかいいものです。なにをした!というわけではありませんが、のんびりと、NZの夏を満喫することができて、夏のいい思い出ができました。

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記事を書いた人

みなみ

英日をメインとする翻訳者。2001年からニュージーランドで生活。家族は、夫(会社員)、娘(小学生)、ウサギ(ロップイヤー)。

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