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電車に乗って思うこと

みなみ

通訳・翻訳者リレーブログ

 日本滞在2週目を迎えています。電車に乗っていると、いろいろと驚かされる場面に遭遇します。
 まだまだ暑いさなかに、毛糸の帽子をかぶる若者を見かけました。家に帰って母親に報告したところ、さらにマフラーを巻くのもはやっているとのこと。日本では人より先駆けて装うということは、我慢を伴うのねえ、と感心します。
 ニュージーランドでは、季節や流行の先取り、という概念はないような気がします。流行やファッションがない、というわけではありません。たしかに、ほんの十年ほど前までは、ファッションに関心が薄いお国柄だったようですが、最近はNZ発信のファッションデザイナーも増えてきたし、かなりトレンドには敏感になってきています。日本で去年の秋にはやった「スキニージーンズ」をティーンの女の子が着ているのを見ると、めぐりめぐって地球の南の端までやってきたファッションのパワーに驚かされます。
 ただ、気候の変化がめまぐるしいこともあるし、イスラム教のターバンやインドのサリーなど、流行以前の根本的な違いや人種の違いなどもあって、ノースリーブ、短パンの白人の横で、いったい何枚重ねているの?と聞きたくなるようなアジア人がいたりして、実にばらばらなのです。ニュージーランドには、「先取り」をするために前提となる、一般的な服装の季節感、常識が存在しないのかもしれません。
 あと、日本の高校生が「不潔っぽい」ことにびっくりしました。女子高生の髪の毛はぼさぼさ、スカートもぎりぎりまで下げて、おまけに集団で、駅の地面に集団でペタンと座りこんでいます。
 それと、新鮮に思った自分が新鮮だったのは、電車の中で眠り込んでいる人々です。ニュージーランドではたまにバスに乗りますが、眠っている人は皆無です。眠るほど気を許すことができないし、そもそも眠っている顔をさらすことがいやなのかもしれません。とにかく、車内で眠るという行為は考え付きません(もちろん寝台車は別ですが)。
 そして、相変わらず見慣れないのは、電車の中のお化粧です。電車が揺れる中、アイラインを見事に書き込む様には感嘆してしまいます。
 などど、あれこれ並べましたが、自動販売機の前でおたおたして、お金を入れる場所を探していたり、電車の車内できょろきょろしている私こそ、かなり挙動不審な変な人物なのかもしれません…。

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記事を書いた人

みなみ

英日をメインとする翻訳者。2001年からニュージーランドで生活。家族は、夫(会社員)、娘(小学生)、ウサギ(ロップイヤー)。

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