BLOG&NEWS

さて今年は・・・

ガットパルド(gattopardo)

通訳・翻訳者リレーブログ

どんな「一年の目標」をたてましょうか?
え?今年こそジャングルをホテル・リッツにするんじゃないの?
あいや、耳が痛い。
それはもちろん、そうなのですけど。ま、それとは別に、今年スタートする新企画、ってことで。
いくつか候補に上がっているのは「最近メキメキかたくなっていく体を、高校時代に機械体操部だった頃の柔軟度にもどす」「外国語のボキャブラリー増補のため、超難解な本をあえて選び、原書で年末までに丹念に読破する」「電車の中で人の足を踏んだりイヤホンから音モレするようなボリュームで音楽きいてる躾のよくない若者を見ても、むやみにガンつけたり怒鳴ったりしない」等々・・・どれもできそうでできないかなあ、やっぱ。
企画の内容はともかく、一年といってもけっこう長い。いつまでにこのぐらい、次の区切りまでにこのぐらい・・・と段階的に達成度をチェックするのが成功の秘訣。
・・・というわけで、まずはわが家の「はなごよみ」をつくり、その節目節目に目標を沿わせよう、とは、われながら名案。
小さいながらもわが庭には、いま、柚子の実が鈴なり。まいにち柚子はちみつドリンク作って飲むのがこれまた楽しみ。もうじき沈丁花のつぼみが開き、梅、桜、は定石通り。
春のさかりのクロッカス、三色スミレにチューリップ。とどめを刺すのは黄色の薔薇。百獣の王ならぬ、百花の女王。ひとつひとつその花を眺めてみても、となりの花と同じ形がひとつもなく、我とわが身を誇るその姿、あっぱれ。
空気が湿っぽくなる頃には白色のクチナシ、紫色にはこんなに種類があったのかと目からうろこの紫陽花の群れ。葵に向日葵、カンナにグラジオラス。蝉の声が淋しげに響く終いの頃には夏枯れの庭、しばらく待てば花より香りの金木犀、なくてどうするピンクのコスモス。
空気のぬるい秋ならば、ここでもいちど黄色の薔薇が狂い咲き。野鳥がついばむだいだい色の柿の実、盆栽のもみじ。ふたたび師走をむかえる頃には、名前も知らない赤い木の実が鉢植えの枝々に。
なんとまあ、日めくりさえ作れそうなバラエティー。
しかし、管轄は私ではなく、わが母親。
そうか、せめてなにか一本、新種の花を咲かせてみる、この私の手で! というの、目標にしてみよう。名案!

Written by

記事を書いた人

ガットパルド(gattopardo)

伊・仏・英語通翻訳、ナレーション、講師など、幅広い分野において活動中のパワフルウーマン。著書も多数。毎年バカンスはヨーロッパで!

END