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今週の本

パンの笛

通訳・翻訳者リレーブログ

先週お話ししたタイへの旅行の帰りにバンコクの空港でお土産を物色している際に、目に入った本がありました。それはSohpie Kinsella作の”Shopaholic & Baby”。実は、このシリーズは私の大好きなシリーズ。シリーズ最初の本である”Confessions of a Shopaholic”以来、続編を楽しみに楽しみに待っている本です。どうやら幸運にも最新版の¥¥¥¥"Shopaholic & Baby”は年末にペーパーバックになったばかりらしく、こうして空港のお土産屋さんにも売っている模様でした。当然、私は即買いです。この本、主人公のBecky Bloomwoodが、そのお買い物好きの性癖のために色々なトラブルに巻き込まれているシリーズで、『ブリジッドジョーンズの日記』に近い印象の本だと言えるでしょう。この作品、なんとも人物描写が生き生きとしていて、読んでいるとぐいぐいその世界に引き込まれてしまうのです。どんな本でも一旦入り込んだ後には数日間その世界が自分の世界と重なって感じるものですが、このシリーズの引き込み力の強さは他に類を見ないほどで、読み終わった後しばらくは自分が主人公Beckyになったかのように、英語の台詞が頭の中をぽんぽんと駆け巡ります。自分が現実に直面しているシーンでも、Beckyならこう言うだろうな、Beckyならこう反応するだろうな、といつまでも想像してしまうのです。でも、あまりにも共感を強めていると、Beckyが巻き込まれている金銭関係や友人関係のトラブルに自分も巻き込まれてしまったらどうしよう、と空恐ろしくなることさえあります。ひょっとすると、Beckyの人物像と自分の性格とが似通う部分があるのかもしれません。もしそうだとすれば、大好きなシリーズの主人公ですし、愛すべきキャラクターなのですが、やや後先を考えない傾向のある人物として描かれているだけに、必ずしも手放しでは喜べなさそうです。楽しい本ほどあっという間に読み終わってしまって、なんとも嬉しい気分と寂しい気分が交錯します。こういう本を読んだ後は、ジャンルの近くない本を読んで、余韻を楽しむようにしています。息抜きに楽しい本を探している方には是非お勧めの本です。『レベッカのお買い物日記』シリーズとして、翻訳シリーズもあるようですよ。

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パンの笛

幼少時に英国に滞在。数年の会社勤めを経て、出産後の仕事復帰を機に翻訳を本格的に学習。現在はフリーランスの在宅翻訳者。お酒好きで人好き、おしゃべり好きの一児の母。

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