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アメリカ発究極の美肌ダイエット

昼顔

通訳・翻訳者リレーブログ

先日メトロポリタン美術館のスタッフとおしゃべりしていて話題になったDr. Perriconeの美肌療法。肌の老化に対応する食事療法の指導だけでなく、化粧品まで幅広く手掛け、こちらではUpper Eastの一等地に立派なオフィスと店舗を持つ非常に有名な皮膚科医です。調べてみたら日本でもカリスマ名医として翻訳本が出版されていました。

乾燥が激しい季節になんとかせねば…と私もかつて彼の著作本を読み、3日間お試しコース(本来は28日コースです)なるものに挑んだこともありました。

内容としては、ダイエットの世界では今や当たり前になったGI値の低い(50以下)食品をバランスよく食べ、食事で補えないものはサプリメントを利用する。そして運動を日常生活に取り入れる。食事では先生が強く薦める魚中心(特に鮭や白身魚)のメニュー、小腹がすいた時はGI値の低い色彩豊かな果物、ナッツ類を食べることが大切なのだとか…。

肌だけでなく、本来の老化(細胞の恒常的炎症状態)の主因は血糖値の急激な上昇であるので、その上昇カーブをいかに緩やかにもっていくのかがカギを握るとのこと。この説を信じるならば、健康に良いと思われている朝食パターン、例えばフルーツのジュースやシリアル+ミルク+バナナの組み合わせなど最悪の食習慣となるでしょう。まぁ、ここまでは納得です、ある程度…。

が、美味しいものを食べているときに何よりも幸せを感じる私には酷な体験であったことに間違いないです。Dr. Perriconeの療法は通常のダイエットと反対で食べ過ぎなんです!!私にとって1日5回の食事を強いられるのはかなり辛い体験でした。特に就寝前なんて普通食べたくないでしょ!?やっぱりアメリカ人を対象にメニューを組むとこうなるのかしら?と首を傾げたくなります。

この地球上で私だけがこの名医のメニュー構成に異を唱える者ではないことを実証したいがため、ある1日の食事メニューをご紹介します。

(起床)グラス1杯程度の天然水

(朝)卵1個+卵白3個分、ボイルド・サーモン150グラム程度、オートミール(インスタントに非ず)60グラム、カンタループ・メロン半個+新鮮なベリー類30グラム、天然水グラス一杯以上

(昼)グリルド・サーモンかツナ缶150グラム程度、レタス30グラム、味付けにエキストラ・ヴァージン・オリーブ・オイル及び搾立てのレモン汁少々、メロンとベリーについては朝食と同様量、天然水一杯以上

(午後のおやつ)低塩の鶏胸肉55グラム、新鮮なヘイゼルナッツ4個、青リンゴ1個、天然水一杯以上

(夜)グリルド・サーモン150グラム程度、レタス及び味付けは昼と同様、オリーブ・オイルで味付けした茹アスパラガスかブロッコリかホウレンソウ60グラム、メロンとベリーについては朝、昼と同様。天然水一杯以上

(就寝前)低脂肪/低塩の七面鳥か鶏の胸肉55グラム、洋梨か青リンゴ半個、アーモンドかオリーブ4個、天然水一杯以上

ね、かなりきついでしょ!これを28日間連続に続けるだなんて考えただけでも恐ろしい。たまには自分を甘やかしてケーキも一口程度なら食べていいとは書いてありますが、すべてに疑心暗鬼な私の眼にはこれは完全に罠=トラップにしか思えないです。赤身の肉や甘いモノは登場していないけど、かえってアメリカの肉食(飽食)文化を垣間見るようですよね!?

究極美肌ダイエットに挑んで(そして案の定、挫折して)の教訓。

たとえ色合いは華やかでなくても、おふくろの味として日本家庭の食卓にのぼるような料理を時間をかけてゆっくり食べるのが一番です。

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記事を書いた人

昼顔

外資系金融、在ジュネーブ日本政府代表部での勤務を経て、外務省職員として採用。帰国後は民間企業にてインハウス通訳者としてキャリアを積み、現在は日英仏フリーランス通訳者として活躍中。昨年秋からはNYに拠点を移す。趣味は数年前から再び始めたバレエと映画鑑賞と美味しいモノの食べ歩き。

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