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娘のキャンプ

みなみ

通訳・翻訳者リレーブログ

 ニュージーランドの学校では、日本の修学旅行に相当するものとして、キャンプがあることが多いです。学校によって実施時期や日数は異なりますが、娘の通うIntermediate(日本の中学校の相当。ただし2年間)では毎年、Year7(日本の学年でいうと小学校6年。Intermediateの1年目)のこの時期にキャンプが実施されます。先週の火曜日から金曜日まで、Intermediate最大の行事であるこのキャンプが、オークランドからバスで2時間半ほどの湖のあるキャンプ場で3泊4日でありました。
 たかが3泊4日ですが、とにかく、荷物がすごい。毛布(!)、枕、バスタオル、着替え(泥だらけになるので5セット。夜は冷えるので、フリース類も多めに)などなどを詰め込むのに、いつも日本に行く時に使う大型トランクを使いました。ただし、日本で一般的なハードタイプではなく、布張りのソフトなタイプです。これは軽くて、大きくて、ごろごろ引きずっていけるので便利。さらに荷物には、カバンに入らない寝袋、ランチボックスを入れるリュックが加わります。
 普段はスクールバスで学校に通っているのですが、さすがにこの荷物でバスに乗るのは無理なので、集合場所の学校まで車で送っていきました。みんな、同じように親に送ってもらい、同じように巨大なカバンでした。中には大きな黒いポリ袋(日本でゴミだしに使うタイプ)の子もちらほら。そうか、そういう手があったか、と思いましたが、日本ではちょっと考えられない発想。
 11月のオークランドはまだまだ寒く、特に1泊は自分たちでテントをたてて戸外で寝る、と聞いていたので心配していたのですが、雨も降らず、いい天気で楽しく過ごしたとのこと。金曜日に迎えに行ったら、顔を合わせてから、車に荷物を積んで、家に帰るまで、ずっと、ずっと、キャンプのイベントの一つである「サバイバルゲーム」について、いかに大変だったかを語り続けていました。あとで荷物を開けたら、沼を歩き回るので、この日の洗濯物はもとの色が分からないほど、どろどろになっていました・・・。
 NZの学校行事の特徴は、親が参加すること。しかも、自主的に。このキャンプでも希望者を募り、親がヘルパーとして重要な役を担います。平日に4日間も学校行事のために仕事を休むなんて、日本では考えられないと思うのですが、この行事は大変な人気で、今年は特に熱心な親が多くて、募集人数を上回る希望者がいたそうです。ちなみに私は、夫も日本出張中だったので、一人のお気楽生活を楽しんでしまいました。
 今回、なにより驚かされたのは帰りの到着のトラブルのこと。事前に配られたプリントに「2:30に到着予定」とあったので、その時間に迎えに行ったら、なんと、「4:00〜4:30に到着予定に変更。ご不便をおかけして申し訳ありません」とホワイトボードに書いてありました。事故でもあったのか、とびっくりしていたら、知り合いのお母さんがいたので聞いてみると、出発時間が遅れてしまったらしい、とのこと。「私、急いで仕事を切り上げて帰ってきたのに」と、そのお母さんは苦笑いしていました。我が家からは車だと5分ほどなので行き来に問題はないのですが、この学校には学区外から通っている子供も結構多いのです。そういった地域は高速道路を使って30分ほどかかるので、待っているしかなかった人も多かったと思います。
 4:30ごろにもう一度行ってみたら、親の車ばかりがずらりと並び、まだバスが見当たらない。結局、5:00ごろに、ようやく一行は到着しました。
 あとで娘に聞いたところでは、バス会社が「2:30に到着予定」を「2:30に出発予定」と間違えていたとのこと。待てどもいっこうにバスが来ないので、先生がバス会社に連絡して、この勘違いが判明したそうです。
 これってすごくニュージーランドっぽい落ちだなあ、となんだかおかしかったです。とにかく無事に、楽しく済んで良かった! 

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記事を書いた人

みなみ

英日をメインとする翻訳者。2001年からニュージーランドで生活。家族は、夫(会社員)、娘(小学生)、ウサギ(ロップイヤー)。

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