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”Bend it like Beckham”

背番号8

通訳・翻訳者リレーブログ

この映画のタイトルはわかりますか?邦題は「ベッカムに恋して」(…)というイギリス映画です。保守的なインド系イギリス人家庭出身の女の子(パーミンダ・ナーグラ)がインドの伝統的価値観(=”女の子は女の子らしく家で料理とお裁縫”)とサッカー熱の板ばさみに悩みながらも地元の女子サッカーチームで活躍し、 アメリカサッカー留学を目指す映画なのですが、本国イギリスはもちろんヨーロッパでも大ウケしたのですが唯一ヒットしなかったのが日本だけとのこと(やはりタイトルがまずかったのでは..)。 ちなみにサッカーシューズ、イギリスだと何故か”football boots”と呼びます。アメリカ人チームメイトが”全然ブーツじゃないし!”といつも怒ってましたけど。 

私がイギリスの大学リーグでサッカーをしていた際、当時は(ってそんなに昔の話じゃないですよ)まだ女子サッカーに対する偏見も強く、ましてや試合に行っても東洋人がいるチームなんてうちだけという状態で、ピンポイントであまり好意的でない呼び方をされたこともありました。女子しかもマイノリティが男性のスポーツと思われているサッカーをする大変さをちょっぴりは知っているので、映画の主人公に共感なんぞしたものです。

だものでなかなか機会に恵まれないのですが、スポーツイベントの通訳のお話があるとかなり張り切ってしまいます。フランスワールドカップ時に外国人記者に同行してサッカー日本代表チーム(当時は岡田ジャパン)の練習と記者会見の取材に行った時は正に「我人生に悔い無し(握り拳)」状態。そして横浜国立競技場での練習の際こぼれ球をインステップで返された奈良橋選手は不思議そうな顔...すいませんつい足元に来たもので。

ちなみに以前社内通訳をしていた会社でイギリスからのビジターを担当した際、「"Bend it like Beckham"観た?」「もちろんですよー」なんて話になり、「キャプテンの子(キーラ・ナイトレイ)の住んでた家覚えてる?」「あーサッカーに反対するお母さんとキッチンで言い合いになったりしてましたねー」「あれぼくんち」「?!」。あのベッドルームもキッチンもお庭も自宅だそうな。ある日突然ロケ隊が来て家を撮影用にしばらく貸してくれと言われたそうです。すごいなおい..(貸す方も)。

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背番号8

イギリスに長期留学後、インハウス通訳者として数社に勤務。現在は、フリーランス通翻訳者として活躍中。若手通訳有望株の一人!

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